東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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標本を明確にしたうえで同治する

2013.04.04

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以前、治療の中で、行き詰った場合、「再分析」が大事だ、というテーマで、何回か書いた。


カテゴリ 「再分析」の重要性 参照

 

このテーマ、実はけっこう好きです。

 


ここをないがしろにしてる術者って、かなり多いんじゃないだろうか。

 


経過の中で、「再分析」する時、その再分析の正確さは、「初動の段階での分析」の正確さ、精緻さに、ある一定依存する。

 

初回に、分析をないがしろにして、どうとでも効いてくれるような処置をして、ぼんやりと効いた。

 


ぼんやりと効いたのにも、シャープで劇的に効いたのにも、主訴には効いたけど、違う症状が出てきたとかいうのにも、ちゃんと意味がある。

 


こういうところをきちんと明確にせずに治療を進めると、そのまま、何回かはいい経過で進んだけど、あるところで、停滞し始める、という現象が必ず起こる。

 

そこで、さあ再分析しよう、と思っても、最初の段階での分析が甘かったりいい加減だと、結局グダグダになり、また最初からやり直し、

 

いっぺん全部バラシ、ということになってしまう。。。

 

そうなったら患者、術者の負担は計り知れない。

 


自分が今やっている治療は、「標(ひょう)」をやっているのか、「本(ほん)」をやっているのか。

 


あるいはそれらを同時にやっているのか。

 

標本同時なんであれば、そのウエイトはどうか。

 

ここら辺を明らかにしていないと、どこかで治療の方向性を見失う。

 

最初から治療に方向性自体、作らないと割り切るのであれば話は別だが、そういう場当たり的なのは、僕は医学として認めません。

 

 

厳に気を付けたいところだなあ、と、今日思った。

 

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(社)北辰会2月本部基礎コース(補瀉、標本)

2011.02.21

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昨日、2月20日の日曜日は、大阪上本町で行われた、(社)北辰会本部基礎コースに参加してきました!!

 


今回は午前中は大ベテラン、大八木敏弘先生による、

「補瀉(ほしゃ)」

の講義。

 


そして午後は奥村裕一学術部長による講義

「標本(ひょうほん)」

のあと、本部講師である岡崎真也先生による講義

「選穴(せんけつ)」

という、鍼灸の臨床をやる上で欠かせない考え方を、ベテラン臨床家である講師の先生方から聞けるということで、久々に基礎コースに足を運んでみました。

 

・・・まあ、一般の方は聞き慣れないであろうこの3つ・・・。

 

どれも非常に重要な考え方です。

 

個人的には、奥村先生の講義の中で、江戸時代の名医、中神琴渓(なかがみきんけい)先生の症例を例に挙げて、「標本」を説明してらっしゃったのが印象に残りました。

 


中神琴渓についても、そのうち紹介したいと思います。

 


「標」と「本」については、以前このブログでも書きました。

カテゴリ「再分析」の重要性 参照

 

非常に重要な考え方です。

・・・「補瀉」「選穴」についても、患者さんが読んでも分かるぐらいの内容を、そのうち書こうと思いますです。

そして終わったあとは飲み会・・・。

 

今回の飲み会もなかなか濃かったです・・・。

 

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再分析(標本について その2)

2010.07.25

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これまでのお話・・・


再分析(病因病理について)

再分析(標本について)

 

 

・・・東洋医学的な鍼灸治療において、初診の時にその患者さんが、

・なにで困っているのか

・どうしてそうなったのか

・そうなってから他に変化したことはないか

・普段の生活状況(仕事、家庭環境)はどうか

・それは今後どう変化していくのか

・もともとの体質的な特徴はなにか

・実際に観察してみてどうなっているか

・・・などなどを、つぶさに、丁寧に診察し、それを「東洋医学の考え方に則って」分析し、治療する訳です。

 


そしてその患者さんが今後どうなっていくのかを、これまた、

「東洋医学の考え方に則って」

予測し、それを説明させていただいた上で、養生法や治療頻度などについても、ご提案させていただく、という訳です。

 


当然、「病気」というのは、難しいものになればなるほど、1,2回の治療で効果が期待できるようなものは少ないです。

 


これはどんな名人だろうが仙人だろうが、そうなんです。

 


病治しの世界は甘くはないんです。

 


・・・残念ながら。苦笑

 


しかも、治療していく日々の中で、その患者さん自身が、こちらが期待している通りの生活をしてくれるとは限りません。

 


患者さんの体の状態や、置かれている状況というのは常に変化、流転する訳です。

 

 

悪い方向にも、です。

 


つまり、たとえ初診の段階で、

「これで完璧だ!」

と思えるような東洋医学的な診断、治療を施したとしても、そこから一直線に何もかもが治癒、快方に一直線に進む、などということはなかなかない、

 

というのが厳しい現実なんです。

 


ただしかし、そうであっても、患者さんの変化に迅速についていき、時には先回りして、いち早く、治癒に導いてあげたい、笑顔が見たい、というのが、治療者側の普通の考え方です。

 


ここで大いにモノを言うのが「再分析力」です。

 

 

それも瞬時の。

 

 

 


「標」と「本」という言葉の意味については前回お話しした通りです。

 

 

ここで、

「病を治そうと思ったら、根本を治す”本治”だけやり続けるのが一番いいんじゃないの?」

と思う方もいらっしゃるかも知れません。

 

 

これは中医学の成書では「治病求本」と言われ、非常に重要な考え方なんですが、いつも必ずそうとは限りません。

 


しかし、時には”病の枝葉”ともいえる「標」を先にやっつけた方がいい場合もあるのです。

 

 

どんな時かというと、急性症状や激しい症状で、まずは症状を治めてしまわないといけないような場合です。

 

 

これも「急則治標」という、重要な考え方です。

 

 

反対に、症状があるけれども、ある程度安定している状況の時は「緩則治本」といって、本質的な病理を治療するのです。

 


また、時々刻々と流転する日々の中で、患者さんの病の「標」と「本」の主従が逆転することもあるんです。

 


その、

 

「今この瞬間は、標を相手にするか、本を相手にするか、あるいはその両方を相手にするか(標本主従の明確化)」

 

という判断の正確さ、的確さの下支えになるのが、


「病因病理把握力」+「体表観察力」


なのであります。

 


前者は基礎理論~応用理論の把握がしっかりしてないと正確性を失うし、後者は感覚の鋭さ、的確さがないとこれまた正確性を失います。

 


「理論」と「感覚」・・・これ両輪の輪です。

 


この両者を「バランスよく」鍛え、臨床の精度をより高めようと思ったら、結局は一生懸命勉強して、毎日患者さんに「本気で」向き合い続けるしかないんです。

 


漫然とやってたら、十年やってもダメです。

 


常に「本気」でやることです。

 


ただ、引かれない程度にね。(笑)

 

 

とどのつまり・・・、患者さんこそが我々の「先生」なのだ、ということです。

 

 

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再分析(標本について)

2010.07.24

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以前、治療経過中の「再分析」の重要性を書きました。

 


そこで重要になってくるのが、「病因病理把握力」だ、という話もしました。

 

再分析(病因病理について) 参照

 

 

その話の中で、始めは主だった病理が、経過中に2位、3位と変動してくることがある、それを常に見極め、その患者さんに何が起こっているのか考えながら、

 

結果的に今現在の主要な病理は何かを常に特定しながら治療しなくてはならない、というお話をしました。

 

 

 


東洋医学的な、病気の根本原因のことを「本(ほん)」と言います。

 

 

言わば、病気を木や木の実や枝葉に例えると”根っこ”みたいなもんです。

 


そしてそこから派生した、様々な症状、病理のことを「標(ひょう)」と言います。

 


これは木の例えで言うと、枝葉や木の実みたいなもんです。

 


そしてこの「本」を治す目的の治療のことを「本治(ほんち)」、「標」を治す目的の治療のことを「標治(ひょうち)」と言います。

 

 


つづく

 

 


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1月(一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!

2020.01.28

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1.26の日曜は、高田馬場で行われた(一社)北辰会定例会に参加してきました!!

 

 

今回は午前中は実技訓練「腹診、空間診、取穴(天井、申脈)」

 

 

体表観察の中でも難しいと言われる腹診における触り方や手順、空間診における触り方、取穴の繊細さ、少しづつですが皆さんパワーアップしています。(*^^*)

 

 

午後は尾崎真哉支部長による公開臨床「肩こり」

 

 

支部長らしい、非常に落ち着いて、基本を押さえた公開臨床で、皆さん大変勉強になったのではないかと思います。

 

 

北辰会方式では、たとえ主訴が肩こりであっても、肩にたくさん鍼をしたりはしません。

 

 

どういう東洋医学的なメカニズムで肩こりが出ているのかを四診合参で分析し、標本主従を考えて少数鍼治療を行います。

 

 

それがよく伝わったのではないかと思います。

 

 

 

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「年齢の割に」の腎の臓

2019.09.08

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↑↑普通に雲海撮ろうとしたら友達が反応した。

 

(笑 誰だか分かんねー)

 

 

 

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今日のとめどない診療中に、ふと思った。

 

 

患者さんを診ていて、「年齢の割に」と感じることがある。

 

 

「年齢の割に」若い、「年齢の割に」老けてる、「年齢の割に」幼い、「年齢の割に」大人びてるなどなど。。。

 

 

これは総じて、腎の臓が関与しているように思う。

 

「腎」って何ですか?(その11)    参照

 

 

単純な肉体的、体力的な問題以外にも、なんて言うか、その患者さんの人格形成に大きな意味を持つというか。

 

 

病理的にも、標本の「本」として、外せないことが、かなりある。

 

標本を明確にしたうえで同治する

続・再分析(標本について)            参照

 

 

 

 

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「体用理論」に関して 2

2019.08.02

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前回のお話し

 

「体用理論」に関して 1     参照

 

 

そもそもこの「体用論」というものの淵源は何なんでしょうか。

 

 

これは、中国哲学の中でも、仏教に由来する言葉のようです。

 

 

岩波の『仏教辞典 第二版』によれば・・・

 

 

◆「体用(たいゆう)」

 

「体」は実体であり本体、「用」は作用あるいは現象、という意味に解されるが、より一般的に言えば「体」は根本的なもの、「用」は派生的、従属的なものを、

 

相関的に意味すべく用いられている概念である。

 

「体用」の概念が仏教に由来するかどうかの議論はすでに南宋の王応麟『困学紀聞』巻一に見える。

 

「体用」を「本・用」とか「本・末」とか「質・用」とかの類似の概念まで広げず、「体用」という語のみの論法、表現のみを問題にすれば、

 

5世紀後半から6世紀に、仏教関係の著作において明白な使用例がみられる。

 

論法としては僧肇(そうじょう 374-414)『肇論(じょうろん)』般若無知論などに見え、表現としては梁代(502-557)の武帝(蕭衍しょうえん)の『立神明成仏義』の沈績の注などにみえる。

 

【用例】「能に体用の事を知るべし。体は花、用は匂いの如し、または月と影の如し。」(世阿弥『至花道』1420年)

 

(引用終わり(抜粋要約 by 竹下))

 

 

なるほど、もともとは仏教の用語な訳か。。。

 

 

花と匂い、月と影とは、世阿弥の表現、サスガ、いいですね。(^^)

 

 

些末な問題ですが、仏教用語として使う場合は「たいゆう」と発音し、それ以外の場面では「たいよう」でいいようです。

 

 

この用語の歴史と理解に関して、東大のチャールズ・ミュラー教授の論文に多岐に渡って詳しくまとめてありました。

 

(いやー、学者さんてのはスゴイね~ そして、これがパッと出てくるネット、素晴らしい。。。)

 

 

ここに、

 

・・・歴史的に見れば、体用は中国に特有かつ典型的な概念で、東アジアに受け継がれてきた三つの宗教「儒教、道教、仏教」のすべてにおいて、

 

哲学的基礎づけを与える構造的枠組みであり、インドやチベットの仏教に対して東アジア仏教を特徴づける第一のパラダイムである。・・・

 

とある。

 

 

・・・うーむ、なるほど。

 

 

この「体用」という熟語そのもののの意味ではなく、「体用」に象徴される考え方(チャールズ先生は”体用パラダイム”と呼んでいる)が、

 

チベットやインドと違う、東アジア独特のものであり、儒、道、仏全てに影響を与えていると。

 

 

とりわけ、これが朱子学理気二元論にも影響を与え、後の朝鮮半島における「四七論争」に連なり、より理解が深まった、というワケですかね。

 

 

16世紀の朝鮮半島における「四七論争」がいかなるものかについてはこちらが参考になったが、うーん・・・まあ、僕がこれをキチッと読めているかどうかは、

 

識者に教わりたいけど、これって要は「理気二元論」「体用」が一元論で語れるか、それとも絶対的な主従や先後などのある二元論か、って話だと思うんですよね。

 

 

僕らからすれば当然、陰陽論と同じ解釈で、

 

「そんなん、二元的一元論でいんじゃね? 場面場面における標本主従じゃね??」

 

の一言に尽きますけどね。。。

 

因みに『理気二元論』に関するこの辺の話は 大濱晧『朱子の哲学』東京大学出版会 に詳しい。)

 

 

ちょっと難しいけど、この辺の話、もうチョイ掘り下げときましょ。

 

(もはや誰もついてこなそうだが。。。(;’∀’))

 

 

 

続く

 

 

 

 

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「温経湯」と「芎帰調血飲」と鍼灸と。  2

2019.07.07

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これまでのお話し

 

「温経湯」というお薬 

「芎帰調血飲」というお薬   参照

 

 

 

◆では鍼灸ではどうか。

 

 

さて、芎帰調血飲的に、肝気を動かして、結果的に血を動かす、みたいなやり方は、北辰会では非常に得意です。

 

 

なんといっても、『黄帝内経霊枢』九鍼十二原(1)の冒頭部分、

 

「・・・余欲勿使被毒藥.無用砭石.欲以微鍼.通其經脉.調其血氣.營其逆順出入之會.令可傳於後世.必明爲之法.令終而不滅.久而不絶.易用難忘.・・・」

 

と、江戸期の医家、後藤艮山(1659-1733)「一気留滞説」を大いに参考にしながら、あらゆる病における「気滞病理学説」を唱え、

 

”鍼でいかに気の停滞をとるか”

 

に腐心してきた北辰会。

 

 

肝の臓を調整する鍼灸の配穴や手法のバリエーションやその詳細については、日本(世界でも、かな?)で一番提示している流派、と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

 

しかし、温経湯に入っている「呉茱萸」という生薬の「暖肝」という方法は、あまりやりません。

 

(・・・というか、それを意識して治療し、よく効いたという症例の話を寡聞にして聴いたことがありません。。)

 

 

「寒滞肝脈」という、寒邪が足厥陰肝経の経脈を阻滞、凝滞させている時に使うわけなので、処方としては大衝や中封にお灸でもするんでしょうか。

 

(選択肢として、ないなあー)

 

 

ですので、実際にやっている、やったことがある、温経湯に一番近い鍼、となれば、打鍼による火曳きの鍼+上腹部への散ずる鍼なんかが相当するかね。

 

 

あるいは、ちょっと変則的だけど、照海にお灸をしてから百会を瀉すとかも、これに相当するものかもしれない。

 

 

北辰会の場合、四診の結果、虚実錯雑、寒熱錯雑でも、そこから標本主従をさらに細かく分析して、どっちに偏ってるかまで考えて詰めて、

 

よりウエイトの大きい方を攻めるのが定石なので、温経湯とビッタンコ、て感じの鍼灸治療はあまりやらないのかもしれませんね。

 

 

「暖肝」、「温肝」、ここはもう少し、実践を通じて研究した方がいいかもしれません。

 

 

漢方の方では、補肝に黄耆、温肝に鹿茸などを使うという考え方もあるようですね。

 

 

生理痛で、鎮痛薬が手放せない人で、疏肝理気する治療でなかなかうまくいかない場合に、温経湯的な考え方が突破口になるかもしれません。

 

 

 

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花粉症狂騒曲

2019.03.17

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イヤーしかし、老いも若きも男も女も、皆さん花粉症ですな。。。

 

 

インフルエンザの後は花粉症、次はなんだ、梅雨が来るから、うつ病か!?(~_~;)

 

 

今や国民の5人に一人が花粉症と言われ、国民病と言われますが、僕が子供の頃は、花粉症の人なんてほとんど見かけませんでしたね。

 

 

単純に花粉の飛散だけでなく、大気汚染や水質汚染、食品添加物や社会構造などなど、様々な問題が複合的に関与して、この現状になっているのでしょう。

 

 

僕自身は幼少の頃から、アレルギーは全くないと思っていましたが、今から約20年ほど前、東京に来てから、年によっては少し出るようになりました。(T_T)

 

 

しかし、抗アレルギー剤や、抗ヒスタミン薬、ステロイドなどの西洋医学的治療は、これまでまったく、マジで一回も使ったことがないです。

 

(苦笑・・・まあ、幸いにも不要で済んだ、というところですな)

 

 

あれらの対症療法としての効果は素晴らしいようで、患者さんを診ていると、ほとんどの方が何かしら飲んでおられますね。

 

 

ですので、鍼灸臨床サイドでは標本同治、あるいは本治のみ、という感じで処置をすることが多いですね。

 

 

最近では西洋医学的な根治療法と言われる「減感作療法」も、皮下注射じゃなくて錠剤や液体でやるんだとか。

 

 

・・・さて、今後はどうなるやら、って感じですね。

 

 

僕は何年か前に、咳が数カ月止まらなくなった時に、自分で鍼をしても漢方飲んでも、先輩にかかってもダメだった時があり、仕方なく初めて呼吸器内科にかかりまして、

 

その時に呼吸器の検査のついでにアレルギー検査をしたら、スギやヒノキに陽性が出ていました。

 

 

毎年、鍼と漢方でいよいよどうにもならなくなったら、西洋医学的対症療法にお世話になろうかな、と思っているのですが、今のところコントロール出来ています。(゚∀゚)

 

 

今度、ちょっと機会をいただいて花粉症に関して人前で喋るので、最新情報も踏まえて勉強し直そうと思います。

 

 

 

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臨床メモ ③ 不眠

2019.02.18

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眠れない患者さん、よくいます。

 

 

安定剤、導入剤に頼っているケースが大多数。

 

 

暫く使っていると、効かなくなってきたのでと、分量を増やしたり、より強い薬に変えていく。

 

 

雪だるま式に増えていく。

 

 

・・・そうなる前に、鍼灸をお勧めしたい。

 

 

不眠症は、東洋医学では「不寝(ふしん)」と呼んだりする。

 

 

明代の大名医、張介賓(張景岳 1563-1640)『景岳全書』(1624)に曰く。

 

 

不寝はただ邪正の二字すなわちこれを尽くすと知るなり。

 

 

神が安定すれば眠れる。

 

 

神を不安定せしめるものは邪の擾か、営気の不足。・・・

 

 

 

 

と、単純明快に喝破する。

 

 

また、清代の呉鞠通(呉瑭 1736-1820)『温病条弁』(1798)に曰く。

 

 

不寝の原因は甚だ多い。

 

 

陰虚で陽納出来ないもの、陽亢で陰に入れないもの、胆熱、肝気(肝用)不足、心気虚、心陰虚、心血虚、蹻脈不和、痰飲擾心。

 

 

 

 

と、多数のパターンを上げております。

 

 

どっちも正しいと思うが、張景岳先生の「所詮は虚実」という斬り方が個人的には好き。

 

 

標本主従あるけど、心神の関与はあると診た方がいい。

 

 

そして、蹻脈と心神、肝胆と心神に関して、生理と病理を整理するべき。

 

 

その上での「所詮は虚実」

 

 

 

【参考文献】

 

 

『症状による中医診断と治療』燎原出版

 

 

 

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