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「血(けつ)」の病変-血痺-

2012.11.06

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以前、東洋医学の言う「血」について書きました。


「血」って何ですか?(その10) 参照

 


人間の健康にとって、欠かすことの出来ない、正常なる「血」というもの・・・。

 


これが病むと、非常に様々な症状が出ます。

 


また、一口に”病む”といっても、その”病みかた”には、実に色々なパターンがあり、それを考えて、的確に治療しないと、上手くいかないものです。

 



最近、知り合いの先生とのメールのやり取りの中に、注目に値するものがあったので、ここに備忘録として書き留めておこうと思います。

 



以下に書く内容は、一般の方には少々難しいかもしれませんが、まあ、いつも冗談言いつつも、我々は頭の中では、こういうことを考えながら、鍼灸しています。

 





 


何度かこのブログにも出てきていますが、「血」の病変で有名なのは、「瘀血(おけつ)」「血虚(けっきょ)」です。

 


「瘀血」は、「血」が滞ったパターン、「血虚」は、「血」が不足したパターンですが、これらにも、実は色々なバリエーションがあります。

 

部分的なものや、全身的なもの、また、これらが成立するにあたって、どの臓腑の異常が関与しているか、等々、よくよく見極めないとダメです。

 



失敗します。

 



治せません。

 



治せないのは精神論じゃない、診立てが違っているのです。

 




 



また、あまり聞き慣れないものに「血痺(けっぴ)」というものがあります。

 



これは、「血虚」的な性質と、「瘀血」的な性質を合わせ持ったような概念であり、「血」の状態を示すもの、というよりは、
示す内容は割と限定的で、

 

いわば”病名”に近く、いくつかの専門書には、


”気血が不足しているところに外邪を受け、血が滞った結果、麻痺がおこるもの”

だとか、

”血の流れが悪くなって知覚が麻痺してくるもの”

だとか、

”浅い部分の血が滞って、水と気が調和しないもので、痛みや熱はなく、ただ麻痺するもの”

などと書いてあり、とある漢方の先生の本には、顔面神経麻痺や、皮膚の知覚異常なんかを、この考え方を応用して治した、という症例が紹介されたりしております。

 



ちなみにこの言葉(血痺)は我々のバイブル、『黄帝内経霊枢 九鍼論(78)』の中にも出てきます。

 


また、黄帝内経と肩を並べるぐらい重要な古典である『金匱要略』の中にも、『血痺虚労病脈證併治』という章があり、ここにも「血痺」について詳しく書かれています。

 



「血」の病変一つとっても、このようにパターンは多岐に渡り、ある程度熟知していないと、的確な治療は出来ません。

 



一生勉強。

 



寝ても覚めても、勉強です。

 



まーそういうこと言うと、

「勉強好きだねー!」

とか、茶化す奴がいるけど、別に勉強が好きとか、そういう訳じゃなくて、そういう職業なんだ、と思っています。

 



また、僕の場合は、勉強というより、子どもがポケモンの名前覚える感覚に近い。

 



そりゃーめんどくさい時もあるけど、別に苦ではない。

 



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この記事に関するコメント

“「血(けつ)」の病変-血痺-” への2件のフィードバック

  1. 店長 より:

    血痺とは、血が卑しい(いやしい)ということ。
    瘀血とは、停滞した血(すなわち汚い血)が滞り、生じるモノ
    一方、血痺の場合、血が卑しいということから、キレイな血が流れないということ。
    血痺虚労病の基本処方である小建中湯は桂枝湯→桂枝加芍薬湯の流れ。
    しかも陽病の初めである太陽病の基本方剤は桂枝湯。
    陰病の初めである太陰病の基本方剤は桂枝加芍薬湯。
    さてさて、これが何を意味しているのか?
    現代生理学に照らし合わせてみるとこれまた面白く、桂枝は血分に入るのは周知の事実。そしてその血分とは現代医学的には動脈系だと推測される。
    一方、芍薬は静脈系に入る。
    桂枝と芍薬を併用することで、動脈から静脈の血液還流を改善し、芍薬の血痺を取り除く力によって、正常な血液をしっかりと流すための土台を作ることができる。
    太陰病で大実痛には桂枝加芍薬大黄湯が使われるが、なぜ大黄を入れるのか?
    大黄にはどういう働きがあるのか?
    を考えるとさらに理論が深くなるのです。。。

  2. いんちょう より:

    店長さん
    コメント、ありがとうございます!(*^_^*)
    > 桂枝と芍薬を併用することで、動脈から静脈の血液還流を改善し、芍薬の血痺を取り除く力によって、正常な血液をしっかりと流すための土台を作ることができる。
    なるほど、面白い考え方だと思います。そう考えることで、桂枝と芍薬を理解しやすい医師、薬剤師は多いでしょうね。。。
    > 大黄にはどういう働きがあるのか?
    ありがとうございます”血閉”についても、そのうち書きますね♪

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