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「熱中症」について(その5)

2011.07.05

前回までのお話・・・


35℃超え!!
「熱中症」について 
「熱中症」について(その2)
「熱中症」について(その3)
「熱中症」について(その4)


 


続いていきます!!



熱中症が起こりやすいパターンの3つ目、「激しい運動をしたとき」のお話に参ります!



今日はそれを東洋医学ではどのように考えるか、というお話です。



まあコレも、専門的には激しく「どんな」運動をしたのか、というところまで、本当は考えないといけないんですが、今日は大づかみバージョンのお話をさせていただきます。


激しい運動をするということは、気血津液が体を盛んに巡る、ということであります。


ですので、脈拍も早くなるし、呼吸も早くなりますし、体温も生理的に上昇しようとします。

 

全体として”動的な状態”つまり「陽」に傾くわけです。



気が体を盛んに巡れば、言わば交通量が増えて、生理的な鬱滞(というか充満)を生じ、「熱」を生じます。


その熱が、汗として十分に発散されてくれれば、余分な熱(邪熱)は生じませんが、汗がうまく出ない、あるいは出過ぎて、冷やす力(生理的な水分)まで失われた、


こうなった場合に、「余分な熱」が体内に籠り、オーバーヒート状態となり、まさに「熱に中(あた)る」、熱中症の第1段階になります。


・・・つまり、ここまでを纏めると、


・暑熱環境にいる→外界の熱邪に、生体側が過剰に反応し、「熱邪による」問題発生。


・大量発汗している→必要以上に出過ぎると陰陽ともに出てってしまうので補給が必要→補給できないと「熱邪」や「気と津液の不足」による問題発生。


・激しい運動をする→うまく発散されないと体内に熱邪(余分な熱)発生→それが籠ると「熱邪」による問題発生


ということになります。


(甚だおおざっぱではありますが。)


 

まー要するに、


・体内に熱をこもらせないこと


・水分、塩分、ミネラルをしっかりと補給し、発汗過多による体内の「水不足」「電解質不足」が起こらないようにすること


が肝要である、ということです。

 



コレを適切に遂行するには、平素からの自分の体質に対する「正しい」理解と、それにマッチした「正しい」養生、「正しい」鍼灸を受けておくことが、予防として有効なのは言うまでもなく、


たとえ、重度の熱中症状態で意識がないとか、嘔吐がひどくて口から飲めない、という状況になってしまったとしても、東洋医学的にやりようがない訳ではないということ、


また、そういった重篤な局面では、現代では「点滴による輸液」という大変優れた手法があるので、そうなった場合はそちらをやった方が安全確実、といったところです。

 



・・・では当然、熱中症にならないためには、そもそも

 

1.暑熱環境に行かず、

 

2.汗を極力かかず、

 

3.激しい運動もしなけりゃ問題なくね??

 

という視点が浮上します。

 



確かに上記3つを避ければ、熱中症にはなりにくいでしょう。

 



しかし、真夏にクーラーの効いた部屋で、汗もかかず、体も動かさない、それが健康的な夏の過ごし方かというと、それは違いますよねえ??

 



この辺を東洋医学ではどう考えるか。

 

 

 



次回に続く。

 

 




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この記事に関するコメント

“「熱中症」について(その5)” への2件のフィードバック

  1. より:

    熱についてイマイチわからないのですがこたつの熱やクーラーやら氷やらの冷たさで熱が溜まったり取れたりはしないと聞いたのですが運動で発生した熱はそのまま病気を引き起こす熱邪になるのでしょうか?

  2. いんちょう より:

    あ さん
    コメント、ありがとうございます。
    > 運動で発生した熱はそのまま病気を引き起こす熱邪になるのでしょうか?
    なりません。
    「運動で熱が発生する」という現象自体は生理的なもので、異常ではありません。
    しかし、その発生した熱を、汗などでうまく発散できずに、体内に籠ると、「余分な熱」となり、病気を引き起こすもととなります。
    また、熱を発散しようとして汗を出し過ぎて、体内の水分が足らなくなってしまっても、コレまた異常です。
    ・・・ということです。宜しいでしょうか?

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