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「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その9)

2010.12.10

こんばんは、松木です。

続きを書いていきます。

「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その1)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その2)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その3)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その4)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その5)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その6)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その7)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その8)

本日は、「症例-対象(ケースコントロール)研究」の欠点について書いていきたいと思います。


ケースコントロール研究の欠点

 

1、ケースコントロール研究からえられる情報は限定されており、疾患の 発生率などを求めることは出来ない。

これは、ケースコントロール研究が、すでに発症している患者から、過去にさかのぼって研究することから、100人中何人が発症したか、というデータは取れません。

これは、コホート研究でしたら可能です。

 

2、結果にバイアスの影響が入り込みやすいので間違った結論を導き出す可能性が高い。

これがケースコントロール研究の最大の欠点です。

起こりうるバイアスには以下のようなものがあります。


「サンプリングバイアス」

これは研究の対象者を選ぶ課程で入り込むバイアスです。

例えば、ある疾患について調べようと思い、対象者を選びます。

しかし、その疾患ですでに亡くなっている人は、対象者に選ぶことができません。

そうすると、ある疾患にかかり、かつ生存している人のみが対象になるため、疾患にかかってすぐ亡くなった方の情報が入らなくなります。

コホート研究ですと、未来へ向かって行いますので、途中どのくらいの時期に、どのような人が亡くなったかも研究結果に反映できます。


「測定バイアス」


これは、過去にさかのぼって調べる研究であるため、「過去に何があったか」というこの研究最大の情報に不確実性が伴いやすいということです。

過去のことですから、当然情報も古くなるにつれ曖昧さがでてきますし、それを検証しようにも、過去の出来事ですとどうすることもできません。

この点もコホート研究ですと、未来へ向かって現在進行形で調査が行われますので、不確実性が少なくなります。



これらがケースコントロール研究の欠点です。

しかしコホート研究には以前にも書きましたように、長期の観察ということによる時間的、経済的な問題があります。


ということで、観察的研究を行う場合は、この二つの研究を効果的に使いわけることが重要になると思います。


つづく



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