東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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問診に関して㉚(発汗の問診③)

 

 

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こんばんは☆

 

 

 

吉澤です!

 

 

 

 

先週に引き続き、『汗』について書いていきます。

 

 

 

c.生理的な発汗と病理的な発汗

 

 

 

生理的な発汗と病理的な発汗を区別します。

 

 

 

 

生理的な発汗のメカニズムについて、五臓の生理と関連して総合的に説明していきます。

 

 

 

 

『素問』陰陽別論には「陽が陰に加うる、これを汗という。」とあり、

 

 

 

 

陽とは、体内の陽気のことであり、陰とは陰精や津液など、体内の有形のものを指します。

 

 

 

 

通常の生理的な状況においては、陰精や津液などの水液成分に陽気が作用してわずかに発汗させ、これによって生体内の環境の陰陽のバランスや相互の協調関係が維持されています。

 

 

 

1 )生理的な発汗

 

 

 

 

「気候が暑く、衣服を重ね着していると腠理が開いて汗が出る。気候が寒いと腠理が閉じ、気と水湿がめぐらず、水は下焦・膀胱において溜まり、小便となる」が基本となります。

 

 

 

 

排出すべき津液の分が二便で出きらない場合、汗として排出することがありますが、これも全体の津液の観点からみて「排出できている」とみれば生理になり、「二便で出し切れない」という観点からみれば病理でもあります。

 

 

 

 

2)病理的な発汗

 

 

 

 

最終的には腠理の開闔失調に至って起こるものを指します。

 

 

 

 

① 全身的な発汗異常 → 自汗、盗汗、戦汗、絶汗など

 

② 局所的な発汗異常 → 頭汗、手足汗、鼻汗、服汗、心汗、半身発汗など。

 

③ 汗の色が異常 → 黄汗、血汗

 

 

 

 

汗は、水液代謝の一つの役割をしめし、 三焦が関わっています。

 

 

 

また、『霊枢』経脈篇の、手少陽経脈病症に“汗出”とあり、 三焦経絡の失養により、衛気が傷られ汗が出る。

 

 

 

 

 

次週に続きます!

 
 
 

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

 

 

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問診に関して㉙(発汗の問診②)

 

 

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こんばんは☆

 

 

 

吉澤です!

 

 

 

 

今週は『汗』について書いていきます。

 

 

 

 

5.問汗inquiry about sweating

 

 

 

 

 

B 腠理の開闔

 

 

 

腠理の開闔を調節しているのは気の固摂作用です。

 

 

 

特に、衛気が大きく関わります。

 

 

 

 

この衛気は水穀の精微が脾胃の働きによって運化・昇清され、肺に上輸され、肺の宣発粛降によって全身に布散されます

 

 

 

 

その結果、脈外の気として身体の一番外部を周流して外邪から防衛し、皮毛を温煦し、腠理の開闔を調節しています。

 

 

 

その衛気の充実には腎の蒸騰気化の働きは欠かせません。

 

 

 

 

そして、肺の宣発・ 粛降がうまく機能するには、心や肝が肺の機能を抑制しすぎないことが肝要となります。

 

 

 

 

つまり、心気がのびやかで、肝気も(上逆して)肺気を犯さない程度に疏泄できれば、衛気は理想的なめぐり方をして、その機能を大いに発揮するのです。

 

 

 

体内での水 (津液)と火(熱)との陰陽バランスをとるために、時に腠理を開いて汗として水を減らそうとしたり、逆に無汗となって熱が発散されないようにしたりします。

 

 

 

 

1 )水が溢れれば(水邪、湿邪)、 その水湿邪を減らそうという方向に身体が働き、発汗します。

 

 

2)内熱がきつくなって津液が蒸されて汗となる。この場合、汗とともに熱を清まそうとする働きとなります。

 

 

3)局部的に気の固摂が低下し、津液が漏れ出て発汗する場合もあります。

 

 

とくに精神的緊張や恐怖感によって、気が欝し手掌や足底、 時に顔面の気が瞬時にめぐらなくなり、 津液がもれ出ることがあり、 「汗は心の液」と言われる。

 

 

4)陰を保持するために無汗となることがあります。

 

 

 

 

次週に続きます!

 
 
 

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

 

 

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