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こんばんは!樫部です。
本日は「動悸」について、お話ししていきたいと思います。
心悸とは、心臓が激しく、速く拍動する感覚のことをいい、
怔忡と驚悸の2種類に分けることが出来ます。
怔忡は、明らかな外因がなく動悸を自覚し、器質的に問題がある場合が多く、病状としては重いです。
驚悸は、驚きや焦り、苛立ち、悩みなどの精神的な要素により誘発される動悸のことを指します。
心悸と違えやすい病症に、剣状突起の下で上腹部に感じられる脈動である心下悸、
神経的な動揺でしばしば動悸が起こる心慌、
心部で落ち着かない、熱感や抑圧感を覚える状態である心煩、
虚火が盛んになって起こる虚煩、
心臓と胸のあたりでモヤモヤとした煩わしさと抑圧感を感じる心中懊憹があります。
※懊憹(おうのう)…悩みもだえること。
心悸の弁証分類は全て内傷によるもので構成され、主に9つあります。
1.心気虚
老化による衰弱、慢性病、発汗過多や過度の瀉下などにより生じ、いずれも心気不足によるものです。
特徴としては、動悸に加えて、気虚所見である、息切れや自汗(性状はサラサラ)といった症状がみられます。
増悪因子は運動や入浴で、全身倦怠感や虚裏(こり)の動が出ることがあります。
2.心陽虚
病理としては、心気虚と同じメカニズムにより引き起こされます。
心気虚の特徴に加えて、四肢の冷え、悪寒、舌質淡といった所見がみられます。
この場合、虚裏の動が顕著になってきます。
3.心血虚
陰血不足、出血、思慮過多などの心の陰液不足により生じます。
動悸の他に、眩暈感、不眠がみられ、脈細、口唇や爪が淡白といった所見がみられます。
4.心陰虚
病理としては、心血虚と同じメカニズムにより引き起こされます。
特徴としては、心血虚の特徴に加え、五心煩熱、盗汗、口乾、舌質紅で乾燥、裂紋がみられます。
ここまで心悸の弁証分類に関して、9つ中4つについてお話をしてきました。
少し長くなりそうなので、続きは次回のお楽しみに!
つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
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こんばんは!樫部です。
本日は「痰が出る」ことについて、お話ししていきたいと思います。
痰が出るということは、相当な量の津液が停滞して、有形の邪気(湿痰)を形成するに至っているとみることができます。
気滞や外邪の侵襲、脾腎の弱り、湿困脾土などによって津液が停滞すると、それらが凝集して痰を形成します。
この形成の過程に、熱が絡むことが多いです。
また、咳とともに痰が出る病証を咳痰といいます。
痰の特徴から弁別できまして、
痰が稀薄で量が多ければ、寒証や湿証、
粘調で少量であれば、熱証や燥証、
痰が黄色くて粘調だと熱証であることがわかります。
咳痰の弁証分類は、主に6つありまして、まずは外感による咳痰の分類についてお話ししていきます。
1.風邪犯肺(風寒・風熱)
風寒邪や風熱邪が肺を侵襲し、肺気の宣散が阻害され、水湿が貯留して痰が生じます。
希薄で少量または、やや粘調な痰に加えて、咳嗽、悪寒発熱など風寒表証、風熱表証の所見をともないます。
2.肺寒
体質素因が陽虚陰盛で、冷えや冷たいものの飲酒などによって水飲を生じ、寒飲が停滞しているところへ風寒邪を感受することにより生じます。
白色で希薄な痰がみられ、寒がる、四肢の冷え、悪寒が強く発熱が軽い、
その他にも咳嗽、胸痛、呼吸促進といった症状がみられます。
次に外感または内傷による咳痰の弁証分類についてです。
3.陰虚肺燥
湿熱邪を感受して肺の津液が消耗したり、慢性の咳嗽で肺陰が消耗し、肺の清粛の機能が失調して肺気が上逆することにより生じます。
少量で粘調かつ喀出しづらい痰がみられ、痰に血が混ざったりします。
燥邪あるいは肺陰虚の症状も伴います。
4.肺熱
湿熱邪を感受したり、脂物、甘味の過食で痰を生じて鬱し、化熱することによって生じます。
黄色い粘調で、塊や血液が混じった痰がみられ、
その他にも発熱、咳嗽、胸痛、呼吸促進、鼻翼呼吸をともないます。
5.湿熱蘊肺
湿熱邪を感受したり、熱痰の体質持ちであったり、飲酒、辛い刺激物の嗜好により湿熱が蘊結し、肺を上蒸するために生じます。
膿血性の痰や腥い臭いの痰が出ます。
その他にも咳嗽、高熱、潮熱、身体が動かしづらい、重篤になると起座呼吸がみられます。
最後に内傷による咳痰の弁証分類についてです。
6.湿邪犯肺
脾虚で水湿が運化不足となり、湿痰を生じ、肺を襲うために生じます。
白色で多量の喀出しやすい痰がみられ、咳嗽、四肢がだるい、眩暈、すぐに横になりたがる、顔の浮腫がみられます。
「痰が出る」ことについてのお話は以上です。
次回は、胸が苦しいといった症状の「胸悶:きょうもん」についてお話ししていきたいと思います。
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
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