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こんばんは!樫部です。
本日は、手足に起こる様々な症状についてお話ししていきたいと思います。
手足に感じる異常は、本当に様々で、例えば、痛み、だるさ、ほてり、しびれ、震え、引きつり、こわばりがあります。
一般的に、四肢の問題は、「四肢を主る脾の問題」であるとされています。
まずは、「手足の痛み」のお話です。
上肢、下肢、または上下肢の筋肉、関節、軟部組織などの疼痛を、四肢疼痛といいます。
痛みが起こる理由は、主に2つで、
1.気の流れが阻害されている
2.気血の濡養が低下している
これらが手足において起こることで、痛みが発生します。
病因が外邪の場合は、風邪、寒邪、湿邪といった外邪が侵襲し、経絡を阻害して四肢に疼痛を生じます。
これは、前回お話した、痹証といえます。
前回のお話はこちら!
問診を進めていって、外邪の関与が疑われる発症状況だった場合は、風邪症状があったかどうか、スターティングペインの有無も確認していきます。
病因が内傷であった場合はどうでしょうか?
弁証分類は主に4つあり、2グループに分けることが出来ます。
まずは、「気の流れが阻害されて」手足の痛みが起こるグループについてです。
1.湿熱阻絡
湿熱邪が侵襲したり、湿が旺盛な状況に熱邪の侵襲を受けたり、湿邪が慢性化して熱化するなど、湿熱が停滞してしまうと、経絡の流れを邪魔して痛みを引き起こします。
この場合は、四肢に痛みに加えて、だるさの訴えが加わることが多くなります。
湿が関与するという事で、湿気が旺盛になる雨天時や梅雨時期に痛みが変化しないか、
体内に湿を生じさせやすい、お酒、炭水化物や脂質、甘味を摂るとどのように痛みが悪化しないか確認していきます。
2.気滞血瘀
気の流れの鬱滞が持続すると、瘀血が生じます。
この瘀血によって経脈が阻害されて、循環障害をさらに悪化させて四肢の痛みを引き起こします。
特徴は、瘀血所見です。
固定性の刺痛がないか、肌膚甲錯、夜間痛が出ていないかの確認をし、弁別していきます。
次に、「気血の濡養が低下して」手足の痛みが起こるグループについてです。
1.肝腎両虚
肝腎ともに虚してしまうと、筋と骨の栄養が十分に出来なくなります。
だるい痛みに加えて、筋肉、関節が弛緩または拘縮し、腰膝がだるくて力が入らない感覚になる症状も出てきます。
2.気血両虚
気虚が進んで血虚が生じてくると、経脈を滋養出来ず、四肢の痛みが生じます。
筋肉がやせてきていたり、倦怠感があるなど、気虚、血虚所見の有無と、程度を問診で確認していきます。
四肢の痛みについては、以上です!
痛みが出た場合は、気血の流れが阻害されていないか、気血の濡養が低下していないか、
そして、何によってそれらが引き起こされているのか、痛みの他に随伴症状はあるかを確認していくことで、弁証分類が可能となります。
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つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
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『基礎中医学』
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こんばんは!樫部です。
本日は、続きのお話として、肩こりの弁証分類についてお話ししていきたいと思います。
前回のお話はこちら!
まずは、病因が外感の場合です。
主に風寒により、肩こりが引き起こされることがありますが、
太陽病の特徴である、頭項強痛と悪寒といった症状を随伴していないかの確認と、発症した際の環境や状況の確認が重要となります。
そして、病因が内傷の場合、分類としては9つあります。
患部の冷え、重い感じ、雨で寒いと悪化しやすい肩こりといいますと、
1.寒湿です。
ひどいと疼痛も伴うこともあります。
そして、患部が脹る感覚があり、患部表面には他覚的な冷えがみられることがあるものは、
2.気滞による肩こりです。
軽度であれば、マッサージやシャワー刺激で寛解する為、これらの情報を確認することで、気滞のレベルを確認することができます。
また、比較的新しい気滞であれば、督脈上に圧痛が多く出ます。
この気滞が長期化して起こるのが、
3.肝鬱気滞による肩こりです。
イライラや焦ることで増悪しますが、緊張している間は自覚しづらく、緊張から解放されると自覚しやすい傾向にあります。
上に突き上げるような症状が随伴していると、
4.肝気逆、肝火上炎による肩こりが疑われます。
のぼせやすくなったり、のぼせると肩こりが悪化します。
さらに、目の充血、頭痛、眩暈を伴うことがあります。
また、胃気の上逆も起こっていると、吐き気も伴うことがあります。
そして、肩上部のこりが筋ばり、肌肉にしなやかさがない肩こりは、
5.肝血虚による可能性があります。
そして、同じ時期から、他の部位の転筋が起こりやすくなっていたり、目がかすんだり、乾燥したりといった症状が出てきている可能性がある為、確認が必要となります。
患部の冷えと鈍重感、痺れる感覚、頭重や全身の重だるさを伴う肩こりといえば、
6.湿痰阻絡の可能性が高くなります。
湿度の高い天候や季節、飲食、飲酒の影響を受ける為、増悪因子として確認が必要となります。
また、痰が絡んだり、出ることもあり、患部はもっちりとして弾力のある場合が多いという特徴を持っています。
患部の固定性の刺痛、夜間に悪化、発症起点として打撲、捻挫といった外傷がある。
これらが揃うとやはり、
7.気滞血瘀が疑われます。
患部に紫暗色の細絡がみられることもあり、拒按で、硬結がきついことが特徴です。
肉体疲労によって悪化したり、常にこりがあって、少しの安静では回復しない。
虚の側面がみられると、
8.腎虚による肩こりが疑われます。
腎陽虚か腎陰虚なのか、あるいはどちらも含むものなのか、追加問診をして確認していくことが必要となります。
そして、湿熱や化火による内熱があると、津液が暗耗し、陰血の濡養不足が起きますが、
その場合の肩こりは、
9.邪熱傷津に分類されます。
初期は邪熱が傷津よりも勝っているので、熱実証の所見が目立ちます。
しかし、症状が長期化すると傷津が激しくなり、津液の虚損が勝ってきて、陰虚や血虚など虚証の所見が目立つようになってきます。
以上が、肩こりの弁証分類となります。
患部の感触、痛み方、随伴症状、増悪寛解因子から、証をある程度絞っていくことが出来ることがわかりますね。
前回もお話しましたが、「こり」は、その人が生きてきた過去の累積であるため、
上記の内容に加えて、七情、生活環境、社会環境などに伴う情緒変動の問題も忘れずに問診していくことが重要となります。
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【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
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