東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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Practice based Evidence:実践(臨床)に基づく医療⑥

 

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こんばんは 謝敷です。
 
 
 
 
 
 
2月も早いもので中旬ですね。早い…ですね笑
2月はバレンタイン押しの町でしたが、
そんな中、猫の月だ(2月22日にゃんにゃんにゃん)!という商戦も見つけました。
 
 
 
 
 
今日は何だろうかと…調べたら、
語呂合わせで「似(2)合う色(16)の日」とか、
日本で初めて天気図が作られたことにちなんで「天気図記念日」、
NHKのためしてガッテンで、寒天が報道されてブームになったから「寒天の日」だとか…
特に最後の寒天の日で、なんでもありなんだな、と思いました笑
こういうなんだか江戸からありそうな日本人の長閑な感じ、嫌いでないです笑
 
 
 
さて、Practice based Evidenceについての論文を読んでいます。
この意義を検討するため、RCTの課題や限界を整理しているところです。
 
 
 
 
今日は、RCTの最後の課題、そしてやっとPBEの導入を見ていきます。。
 
 
 
 
 
 
最後の課題として提示されていたのは「コスト」です。
実際、RCTを行うためには、
被験者のスクリーニングや、モニタリング、データ収集等、
厳密な研究計画に沿った運営が必要があり、多くの費用が必要となります。
 
 
 
 
 
米国が行った統合失調症に対する抗精神薬の有効性と副作用を検討した研究
(Clinical Antipsychotic Trials of Intervention Effectiveness)では、
1,493人の患者さんを追跡し、6,400万ドルの費用がかかったことが紹介されています。
 
 
 
 
このようなコストに加え、RCTはこれまで見てきたように、
治療そのものの純粋な効果を検討することと、
一般臨床に近い多様な集団における反応を検討する
という、2つのバランスの難しさを抱えていました。
 
 
 
 
 
 
 
そこで、代替案として、すでに収集されている患者特性と
その治療内容が入力された観察データを用いる方法が紹介されています。
しかし、これらのデータは、対象者が無作為化されていないため、
効果の違いが治療によるものなのか、
患者さんの背景による他の因子によるものなのかを
区別することが難しいという課題が残ります。
 
 
 
 
 
こうした問題を解消するため、
既存データを用いて、治療効果の偏りのない推定値を算出し、
情報収集できていない交絡因子(その他の影響する要素)の影響を抑える方法も開発されてきました。
しかし、これらの方法には、高度な統計学的知識を要すること、
また検証困難な仮説に依存してしまうことから、
臨床家にとっては、理解しにくいものとなっているようです。
 
 
 
 
 
 
そこで、治療方法の有効性の検討に際して、
なるべく不確実性を減らすため、
実際に診療している臨床家が重要と考える
包括的な患者情報、治療除法、転記データを収集して検討する方法が提案されました。
その一つがpracticebased evidence for clinical practice improvement (PBE-CPI)です!
 
 
 
 
 
 
 
やっと出てきましたPBE-CPI!
「医療」であるからには、科学的な説明は不可欠です。
でも「医療」は「医学」という単純科学ではなく、
多様な心理的・社会的背景や生活習慣を背景に持つ複雑な生き物である「人間」を対象としています。
 
 
 
 
 
 
この難しそうで、だからこそ楽しそうな課題に、
PBE-CPIはどのような提案をしているのでしょうか。
来週も続きを読んで参ります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(参考文献)
Horn SD, Gassaway J. Practice-based evidence study design for comparative effectiveness research. Med Care. 2007 Oct;45(10 Supl 2):S50-7. doi: 10.1097/MLR.0b013e318070c07b. PMID: 17909384.
 
 
 
 
 

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プラセボとは(同一化の法則)⑫

 

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こんばんは 謝敷です。
 
 
 
 
 
 
 
12月も早中旬にさしかかりました。
皆様は年賀状は書きますか?
私も約30年間、書き続けていたのですが、2年連続祖父母の喪中が続き、
去年は、書くタイミングを逸して、ついに年賀状文化をフェードアウトしてしまいそうです…
 
 
 
 
 
 
もともと、「手紙を書く」という文化が好きなうえ、
友人からの写真入り年賀状は、お子様が小さな頃から保管しているくらい嬉しいお便りなので、
本当は続けたいなと思っているのですが…きっと今年も…断念か…><笑
 
 
 
 
 
 
 
さて、かなり長くなりながらも、プラセボとは何か、についての論文を見ています。
(過去投稿)
 
 
 
 
 
 
 
今日は、同一化の法則によって解かれる
これまでのプラセボに対する誤解について見ていきます。
 
 
 
 
 
 
 
このレポートでは、プラセボについて、これまで議論されてきた3つの課題を挙げ、
同一化の法則を用いれば、それらも解消されると述べています。
 
 
 
 
 
 
1つ目は、プラセボ反応が強いと、
真の治療のノイズ(邪魔)となる、という点です。
 
 
 
 
 
 
このレポートでは、そもそも臨床の目的は「症状の改善や治癒」であり、
「薬を使うこと」ではないと述べたうえで、
ゆえにプラセボ的アプローチが有効であるならば、
むしろ臨床上はそれを積極的に活用し、
プラセボ反応を下げるのではなく、どのように臨床に活用すべきかを考えるべき、
と述べています。
 
 
 
 
 
 
 
 
2つ目は、プラセボは、患者さんの自律性を損ない、
医療者の影響力が大きすぎるため危険であるという点です。
 
 
 
 
 
 
この点に対しても、プラセボがノセボ効果(悪効果)と化してしまう理由は、
医療者の言葉や態度が、患者さんの無力感や依存、不安に影響しているからであるとし、
患者さんが自身で考えられるような説明やセルフケアの促し、
医療者にも不明なことは不明であると正直に伝えることを行なえば、
過度な依存(同一化)は弱まると説明しています。
 
 
 
 
 
 
 
最後に、プラセボ効果は、脳内神経伝達物質によって説明できるという点です。
 
 
 
 
 
 
 
脳内の神経伝達物質は、何かが起きたことによる反応の一つであり、
物質レベルでは、「なぜ起こるか」については説明できない、と述べています。
 
 
 
 
 
 
 
よって、プラセボは、
言葉や期待等といった情報に起因し、心理的な反応→生理反応の順で起こること、
医療従事者の言動が患者さんの無力感や不安をとおして強く影響すること、
プラセボ効果は除外すべき対象ではなく、有用な治療リソースと考えるべきであること、
ノセボ(逆効果)を避けるためには、医療者の慎重かつ誠実なコミュニケーションが最も重要である
と、まとめています。
 
 
 
 
 
 
 
 
薬物や治療方法の効果検討においては、その治療や行為の真の効果を検討するうえで、
プラセボ効果は除外すべきであると考えますが、
私も、臨床上は大いに活用すべき一つの効果であると思います。
 
 
 
 
 
 
一方で、鍼灸治療は、時に、プラセボ効果だ!!と言われることがありますが、
同一視の法則に従えば、
疑心暗鬼で鍼灸の門を叩く人が多い現代社会において、
プラセボ効果を発揮しづらく、心理的な要因だけでは、その効果は語れない、と言える気がしますね。
 
 
 
 
 
 
 
 
来週は、最終回!
総括部分を読み、全体を振り返ってみたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
<参考文献>
Bierman SF, Weil A, Dahmer S. Placebo and the law of identification. Front Psychiatry. 2024 Dec 6;15:1474558. doi: 10.3389/fpsyt.2024.1474558. PMID: 39713767; PMCID: PMC11659211.
 
 
 
 
 
 
 
 

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