東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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血の病⑮

 

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こんばんは、齋藤です。

 

 

ここのところ涼しい日が続く関東地方ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

 

前回の続きです。

 

 

前回の話はコチラ

 

 

今回から、「血と津液」の関係について書いていこうと思います。

 

 

血と津液はともに、飲食物を摂取し、中焦の脾胃によって化生された水穀の精気を源に生成されます。 

 

 

そのため、血と津液は同源であり、不可分の関係で、相互に転化し、それぞれの用をなします。

 

 

血は経絡に沿って巡っていますが、一定の条件下において、血液の水液成分が脈外に滲み出て、脈外の津液と化合し、津液の一部分となって、皮膚、肌肉、腠理を潤します。

 

 

このように、血は津液に転化すると考えられています。

 

 

汗は津液が転化したものと考えられており、津液は血の組成成分であることから、「汗血同源(かんけつどうげん)」ともいわれています。

 

 

同様に津液も、必要に応じて、血にも転化します。津液は血の一部分を構成するため、津液が充分にあれば、血の流れもスムーズになります。津液の充足は、血の充満や血の通暢に必須と考えられています。

 

 

参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸・漢方の名医になるための気血弁証論治学』 編著;神野英明 (たにぐち書店)

 

 

 

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気象発病学説⑤

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 
関東も梅雨入りを迎えました。
カラっと晴れたり雨模様だったりと不安定なこの時期を乗り切りたいですね。
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、本日も気象発病学説の続きです。
前回記事はこちらより。
 
 
 
 
 
 
 
今回は発病様式についてです。
『黄帝内経』での五気、六淫外邪の発病様式は下記の5つです。
 
 
 
 
 
 
①相克の気によるもの
②主気によるもの
③伏邪が次の季節に発病するもの
④虚風によるもの、客気によるもの
⑤標本中気説によるもの
 
 
 
 
 
 
今日は①相克の気による発病様式について整理します。
 
 
 
 
 
『黄帝内経』の「素問 第四篇 金匱真言論」ではこのように述べられています。
「所謂得四時之勝者.春勝長夏.長夏勝冬.冬勝夏.夏勝秋.秋勝春.所謂四時之勝也」
 
 
 
 
 
春は肝気が盛んになり、脾胃が剋され病み、梅雨は寒湿が盛んになり腎陽が弱り浮腫となり、夏は暑邪により陽盛陰衰となって肺陰を傷る。冬は寒邪が盛んで心陽が弱ります。
 
 
 
 
 
 
相生相尅(そうせいそうこく)関係について、振り返ります。
 
 
 
 
 
相生相尅の論理は、
「河図」(かと)、「洛書」(らくしょ)の理数に由来があります。「河図」(かと)、「洛書」(らくしょ)の理数が浸透し、五材は相生相尅という有機的結びつきがあります。
 
 
 
 
 
五行の特性により、どの「一行」にも我を生ず、我が生ず、我に克つ、我が克つ、という4つの結びつきが存在するというものです。
 
 
 
 
 
 
天地四時は、金、木、水、火、土という五行を生じます。
 
 
 
 
 
 
春は木、夏は火、土用は土、秋は金、冬は水。
 
 
 
 
 
人間の五臓も五行に配当され、四時の五臓への影響は生尅関係で判断できます。
 
 
 
 
 
五行は互いに、生(生じる)、尅(負かす)の関係があります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
次回、詳しく見ていきます。
 
 
 
 
 
 
 
 

参考文献

『現代語訳 黄帝内経素問 上巻』 石田秀実 監訳 (東洋学術出版)

『中医学入門』編著:神戸中医学研究会 (東洋学術出版)

『内経気象学入門』 著者: 橋本浩一 (緑書房)

『四季の健康法』 主編:橋本浩一 (緑書房)

『まんが中国古代の養生法』 絵・文:周春才 訳:鈴木博 (医道の日本社)

 
 

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