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こんばんは。齋藤です。
前回の続きです。
今回は、牛蒡が東洋医学的にどのような効能があるか書いていきます。
牛蒡の属性として、寒熱は寒で作用は降と散、五味は苦と辛で、臓腑は肺と胃です。
肺と胃の臓に作用すると言われ、寒熱では寒ということで、体を冷ます作用があります。
作用は、降と散の為、気を降ろして、発汗させて寒気(邪気)を追い払う作用があります。
五味は、苦と辛の為、苦い味で、気を降ろし、体の余分な水分を排泄します。
また、ピリ辛い味で、発汗させて気を巡らせる作用があります。
牛蒡は古くから体を温め、解熱、発汗、利尿効果があると知られています。
「寒性」にも関わらず、体を温める理由として、ピリから味(辛)で発散の能力があり、発汗作用が寒気を追い払い、また利尿作用が体内の余分な湿邪を除き、気の循りを促すことにより体が温まるようです。
きんぴらごぼうにはよく鷹の爪が入っていますね。
あの辛みが、牛蒡の発散作用を増強させてくれる狙いがあるかもしれませんね。
牛蒡の食物繊維は、消化しにくく胃腸の負担になります。
その為、「気血両虚」、「陰虚」、「老人」、「陽虚」、「小児」で胃腸が強くない方は、控え目にしてください。
この牛蒡の薬効成分は、牛蒡の皮に存在しているため、上記の様な作用を期待するのであれば、皮は剥が無い方がいいそうです。
また、アク抜きをすると薬効成分が抜けてしまうそうです。
水にさらし過ぎたり、煮すぎたりすると、辛みが抜けてしまう為、体を温める効果がなくなるので、薬効のために煮すぎないように注意しましょう。
牛蒡に風邪を治してくれる作用があったのには驚きですし、牛蒡の皮に色々な効能があったのは意外ですね!
きんぴらごぼうを作る際に、レンコンを加えてあげると、胃腸を丈夫にする作用も加わり、胃腸を保ちながら便秘を解消できる素晴らしい一品になりますので、この機会に是非!
参考文献
東方栄養新書
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こんばんは。齋藤です。
前回の続きです。
今回は、きんぴらごぼうのメインである、ごぼうを西洋医学的にどのような効能があるのかを書いていきます。
まずは、歴史から。
ユーラシア大陸が原産と言われており、日本に野生種は存在しておらず、渡来したものとかんがえられています。
古いものでは、縄文時代の貝塚から牛蒡の種子が発見されており、渡来時期には諸説ありますが、奈良~平安時代頃に、改めて「牛蒡」として中国から伝えられたとされております。
中国では、主に薬用として使用されており、食用としてはほとんど使用されておらず、日本では中国から伝来した当初より、主に食用として使用されているとのことです。
世界的にも、牛蒡を食べる人種は少なく、大東亜戦争中にアメリカ人の捕虜に対して、捕虜施設責任者が食事としてごぼうを食べさせたところ、戦後の裁判で「捕虜に木の根を食べさせた」と罪に問われてしまうくらい、海外では食用としては、あまり認知されていない様です。
ちなみに、きんぴらごぼうは江戸時代に流行した、「日々徳用倹約料理角力取組」(相撲番付の倹約おかず版)では、精進料理部門の小結として、記載されている位、食用としてなじみのある食材でした。
こんなにも、海外との認識の差があるのは驚きですね。
よく牛蒡は、食物繊維が豊富といわれておりますが、他の食材(人参や大根など)に比べても、圧倒的に豊富に含まれております。
その食物繊維が豊富に含まれていることで、食べたものがゆっくりと胃腸を通過し、血糖値の上昇を抑える効果や、腸の中で水分を吸収して膨らみ、かさを増すことで腸管を刺激し、便通を良くするなどの働きがわかっています。
そして、ごぼうにはポリフェノールのクロロゲン酸やタンニンという成分も含まれており、これらは抗酸化作用があるため、老化の予防効果も期待できます。
また、アンチエイジング効果のある抗老化成分で注目が集まっているレスベラトロールも含まれています。
他にも、生理不順の改善や、抗菌、抗真菌作用などがあります。
便秘を解消してくれて、老化の予防までしてくれる素敵な食材牛蒡。
今後も、この食材を食べる数少ない人種として、しっかりと後世に伝えて行きましょう!
続く
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