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こんばんは、森岡です(^_^)
先日、新聞で華岡青洲の記事を目にしました。
華岡青洲(はなおかせいしゅう)は、江戸時代に活躍した外科医です。
医療をやっている人なら、一度は耳にしたことがあるくらい、有名なお医者さんであると思います。
何が有名かというと、
世界で初めて、麻酔を使った手術を成功させた外科医
だからです。
それ以前にも、麻酔手術の記録はあるようですが、実例として証明されているのは彼のものが最古です。
青洲の医に対する心持は、医者の原点を見直す良い材料となります。
青洲は、
「難病に苦しむ患者を一人でも多く救いたい。そして誰も治せない病気を治せる医師になりたい。」
という強い信念のもと、麻酔薬作りにとりかかりました。
それまでは、治療前に酒を飲ませもうろうとさせたり、頭を強打することで気絶させるといったことが往々として行われていました。
青洲はそんな中、痛みに耐えかね、苦痛に顔を歪ませて死にゆく患者を目の前にし、
「何とか助けたい」との思いで、麻酔薬開発に没頭していきます。
そして、かの有名な「通仙散」、別名「麻沸散(まふつさん)」を開発するのです。
しかし、その裏には、人体実験に協力した実母の死や妻の失明という多大な犠牲を払っております。
麻酔薬開発は、その後の医学に大きな影響を与え、多くの病人を救うことになります。
この功績が認められ、青洲は殿様から「主治医になれ」と言われました。
しかし、青洲は、「病苦に悩む多くの庶民を救いたい」との思いで断るといった、彼らしいエピソードもあります。
青洲の思いはただ一つ。
「病に苦しむ患者さんを、少しでも多く助けたい。」
この考えは、医師の原点であり、東西共通であります。
医師の心持や信念は、治療に大きく影響します。
商業主義に走り、医療者としての心持のない医師の、言動や治療に、患者さんは傷付き、それを聞いた私も、同じ医療従事者として悲しくなります。
怒りを覚えることさえあります。
青洲の強い心持や信念があってこそ、麻酔手術は成功したのでしょう。
ですから、どうか利己主義的な医療が無くなり、青洲の心をして治療に当たる医療者が増えてくれることを切に願います。
自分は何をしたいのか、何ができるのか、そしてどうなりたいのか。
最大限の輝きを発揮するためには、非常に重要なテーマであります。
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こんばんは、森岡です(^_^)
前回までのお話し・・・
マイコプラズマ肺炎急増(その1)
マイコプラズマ肺炎急増(その2)
マイコプラズマ肺炎急増(その3)
マイコプラズマ肺炎急増(その4)
マイコプラズマ肺炎急増(その5)
マイコプラズマ肺炎急増(その6)
マイコプラズマ肺炎急増(その7)
7回に渡り書いてきたこのシリーズも、いったん終わりです。
今年、マイコプラズマ肺炎が流行した理由を挙げると、
1.今年の猛暑+過度な発汗により内熱がこもった
2.過度の水分摂取+暴食により脾の臓を弱らせ湿熱を生んだ
3.秋の収斂作用により、内熱がもれにくい環境が生まれた
4.今年は燥邪が多く、燥邪により肺の臓の潤いが奪われ、咳を発症しやすくなった
5.寒邪により、腎の臓が影響を受け、衛気が作り出せなくなったことで、肺の臓に悪影響を及ぼした
という、大きく分けて5つの原因が考えられます。
この原因が複雑に絡み合うことにより、咳を主体とするマイコプラズマ肺炎が、大流行するきっかけとなっているのではないかと推測できます。
この様に、東洋医学では、病気になるまでの過程を非常に重視します。
咳がでてるから、じゃあ咳止めのお薬出しときましょう、ではなしに、
その患者さんが、普段の生活の中から、どのような体質を形成しているか。
また、そういった体質の患者さんが、どのような変化を体に引き起こした結果、咳が出るに至ったのか。
様々なことを細かく分析し、原因を究明していくのです。
ですから、一人一人体質も違いますし、原因も違います。
もちろん、治療法も変わってきます。
鍼灸が、オーダーメイド治療と言われたりする所以は、この様なことからです。
また多くの場合、急に病気が形成されるのではなく、数週間、数か月、時には数年間かけて作り出されているのです。
ですから、僕ら鍼灸家は、その年の気候がどのようになるのか、また患者さんの生活習慣の乱れなどを予測することで、患者さんが、今後なりうるかもしれない病気を予測することができます。
また、患者さんに合った養生法も教えることができます。
これらは、鍼灸の良さである「未病治」につながっていきます。
こういったことができるのも、東洋医学の素晴らしさではないでしょうか。
今後の医療は、
「病気を治すこと」より「病気にならないこと」
が重要になってきます。
予防医学というやつです。
この予防医学を実践するには、鍼灸が最も効果を発揮するんじゃないかなぁって思います。
ではこれで肺炎シリーズ終了。
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