東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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腹診における逆証所見 6

2018.12.13

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

腹診における逆証所見 4

腹診における逆証所見 5

 

参照

 

 

さて、続きいきましょう。

 

 

1.煩渇吐逆腹脹(はんかつとぎゃくふくちょう)

 

黄疸煩渇、吐逆腹脹+不眠、煩躁熱渇するものは2、3日で死す。

 

(浅田宗伯(1815-1894)『先哲医話』に福井楓亭(1725-1792)の言として紹介)

 

 

2.凸臍移動臍(とつさい いどうさい)

 

水腫で腹滿し、凸出するもの、臍を按じて、あちらこちらに移動するもの

 

(原南陽(1753-1820)『叢桂亭医事小言』)

 

水腫の腹、按じて臍が左右に移動するもの

 

(畑金鷄(1767-1809)『金鷄医談』)

 

 

1.黄疸+煩渇、吐逆不眠+煩渇は、何度か診たことがありますが、実に可哀想な状態です。

 

 

鍼しても、薬入れても、まさに焼け石に水、といった感じで、非常にキツイ思い出がよみがえりますね。

 

 

でも、鍼して、その場だけでもスーッと一時的にでも楽になる感覚は、亡くなる寸前の患者さんにとって、大きな救いになるのはなるようです。

 

 

まるで神仏にでも拝むかのようにして、感謝して頂いたことを、今でも鮮明に覚えています。

 

 

2.の臍の位置が不安定になるパターンも、たまに診ますが、これに関しても、最近、(一社)北辰会奥村裕一先生が最近の研究論文で深く掘り下げて下さいました。

 

「江戸期鍼灸諸流派における膏之原・肓之原ー膈膜・募原・心包・三焦との関わりー」2016『伝統鍼灸』43巻1号、および「日本鍼灸古流派の研究―腹診および腹部刺鍼を中心として―」1997『全日本鍼灸学会雑誌』47巻4号

 

 

奥村先生の論文は短い文章の中に、圧倒的な研究量、知識量が凝縮されています。

 

 

何度も何度も読んで、少しづつ理解しましょう。

 

 

また(一社)北辰会では、約40年前の発足以前より、江戸期の夢分流の腹診を参考に、臍には非常に注目しており、以前の蓮風先生の症例でも、

 

事故で意識不明になった患者さんを、臍の際に鍼をして蘇生させた話を聞いたことがあります。

 

 

生命予後に関わるような重症疾患や、ここ一番の時に臍周を使う印象がありますね。

 

 

・・・まあ、人間も、胎児のうちは臍から栄養を受ける。

 

 

人間を果物に例えれば、蔕(ヘタ)のようなものです。

 

 

出生後も、西洋医学的に、解剖学的に何もないから、そこには何もない、とは考えません。

 

 

逆証の患者でなくても、臍が浅いか深いか、歪んでいないか、臍周囲の色や緊張や膨隆の具合などはどうか、これらは東洋医学に非常に大事な所見です。

 

 

 

続く

 

 

 

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日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(2日目編②)

2018.12.02

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ここまでのお話し

 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編①) 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編②) 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編③)  

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編④)

  

参照

 

 

2日目の午前、一般口演の後は、医師である西田晧一先生による刺絡療法のお話し。

 

 

今回、日本刺絡学会とも共催でしたので、刺絡の話が多いのは嬉しいですね。

 

 

しかも医師である西田先生が、力強く

 

「刺絡は合法的で大変有効な施術法だ、鍼灸師の先生方にはドンドン覚えて、ドンドン活用してほしい!!」

 

と訴えておられたのは良かったと思います。

 

 

ですがまあ、刺絡をやったからといって、どんなアトピーでも治るわけではないので、そこは

 

「刺絡適応となる難治性疾患の診断学」

 

を強調してほしかったです。

 

 

ここを途中で抜けて、メインホールへ。

 

 

大阪大学名誉教授の加地伸行先生による「死の不安の解決は」を聴きに。

 

 

正直、あまり期待していなかったのですが、いい意味で完璧に裏切られました。(゜o゜)

 

 

あれはもう、教育講演の究極というか、名人芸というか。。。

 

 

「難しいことを簡単に分かりやすく話す」

 

「動きでもなく、スライドでもなく、話術だけで聴衆を引きつける」

 

「ユーモアと教養のバランス」

 

 

・・・あの手の講義の最高峰を見せつけられた気がします。

 

 

あの勢いで喋れて、80代とは、そこも素晴らしい。

 

 

僕も講師の端くれ、非常にいい刺激をいただきました☆

 

 

ぶっちぎりで今大会最高の講演だったと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(2日目編①)

2018.12.01

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ここまでのお話し

 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編①) 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編②) 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編③)     

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!(1日目編④)

 

参照

 

 

さて、あっという間に1日目が終わり、2日目です。

 

 

2日目は朝一、なんと普段なら寝ている時間である9時から、一般口演の座長をやることになっていました。

 

(マジで寝過ごしが不安でしたが、奇跡的に起きれました☆)

 

 

演題は6つ。

 

 

前半の3つは教育や臨床現場の現状に関する調査研究であり、私の母校である花田学園の教員である武藤厚子先生にお任せしました。

 

 

武藤先生は、確か私が学生の時に教育実習生としてやってきた先生だったと記憶しています。

 

 

あれから約20年経って、学会の座長として横に座る日が来るとは思いませんでしたね。。。(笑)

 

 

そして、私が座長(司会)を担当させていただいたのは後半の3つの発表。

 

 

いずれも(一社)北辰会以外の、他流派の先生方の症例発表でした。

 

 

一つは漢法苞徳会の蓬原先生による発表。

 

 

実は私は19歳の時(これも今から約20年前)だったと記憶していますが、当時の刺絡学会で、漢法苞徳会の創設者である、生前の八木素萌先生にお会いしたことがあります。

 

 

長い髭をたくわえた、一度見たら忘れない、強烈なビジュアルでした。(笑)

 

 

今回の症例では、八木先生の古典解釈の元になったのではないかと思われる部分が、ちょうど私が読んでいたところにあったので、妙に嬉しくなりましたね。

 

 

漢法苞徳会の理論と技術に関して、僕はまったくの素人ですが、これを機にちょっと覗いてみようと思います。

 

 

後の二つの症例は(一社)東洋はり医学会関西支部の先生方の症例。

 

 

いずれも大変劇的で、大きな効果を挙げた症例でした。

 

 

僕は、実は以前の職場で、東洋はり医学会の先生と一緒に仕事していました。

 

(治療も何度か受けたことがあります。)

 

 

非常に繊細な鍼をなさる流派です。

 

 

質問もまずまず出ていましたし、顔や名前を知っているだけではなくて、もっと学術面を討論して、お互いが分かり合えるような機会があるといいですね。

 

 

僕も、フロアからの質問を、もっと膨らませればよかったなあと、あとから反省しました。

 

 

次回またやる機会があれば、意識してみようと思います。

 

 

・・・とまあ、反省と、今後の展望が少し生まれたので、まずまずの座長デビューだったかな、と思います。

 

 

僕をよく知っている先生方からは、

 

「妙におとなしかったじゃん!」

 

とか言われましたが、皆さん普通に、僕がギャーギャー言うような、イケてない発表でなかったです。

 

 

もう少し、学術面での相互理解が事前にあれば、もっと面白い発表になったなあ、という反省が勝っていますね。

 

 

ともあれ、いい経験になりました。

 

 

勧めてくれた先生、どうもありがとうございます。<m(__)m>

 

 

 

続く

 

 

 

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ワクワク (゚∀゚)

2018.10.30

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今日は休み明けで、朝からバタバタ。。。

 

 

あの患者さんやこの患者さん、経過が崩れてなくてよかった~~(*‘∀‘)

 

(先週末、若干不安だった人が何人かいた)

 

 

同時に、毎週のことながら、日月と溜まりに溜まった仕事を、片っ端から片付ける。

 

 

・・・そんな中で、ひょんなことから、良い飲み会が決まった。(゚∀゚)

 

 

いつか実現するとイーナー、とか思っていた飲み会が、トントンと現実になっちゃった☆

 

 

いやー、楽しみ楽しみ。

 

 

あり得ないメンツの飲み会です☆

 

 

てかもう、会議というかシンポジウムというか。。。

 

 

「客呼べる」メンツでの飲み会。

 

 

ウヒヒー

 

 

楽しみ楽しみー (゜レ゜)

 

 

けどまあ、こう言うことがトントン拍子に進むときは、何かある。

 

(逆もしかりだけど)

 

 

何か大きな、意味があると思う。

 

 

 

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ローズマリーティー??

2018.10.26

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患者さん自身が良かれと思って行っている健康法が、東洋医学的に診たら明らかに間違っており、場合によっては逆効果になっていることは少なくない。

 

 

これは意外と、重症、難病、難治性疾患の患者さんに多かったりする。

 

 

現代はインターネット社会。

 

 

自分が病院で告げられた病名を、スマホで打ち込めば、

 

「〇〇を食べたら〇〇が治った!!」

 

とか、

 

「△△を飲んだら△△が治った!!」

 

とかいう、ウソのような本当のような情報が、画面狭しと溢れかえっている。

 

 

あるいは、親しい友人に自分の病名を告げれば、その病気に効くと言われる食品がドッサリと届いたりする。(苦笑)

 

 

・・・で、医師に言われるがままに、病院での標準的な治療をしながらも、病院の先生に対してなかなか信頼感を持てず、あるいは信頼感を持っていても、

 

予後への不安感、恐怖感に勝てず、そういった雑多な健康法を片っ端からやりまくり、結局はいい結果が得られず、もはや何が何だか分からなくなっているという、

 

気の毒な患者さんを、よく目にすることがある。

 

 

こういう問題、少し前に著名人の難病の際にもずいぶん話題になりましたかね。

 

 

まあ有名人が亡くなったりすると、こういう話題が出ることがあります。

 

 

今日も患者さんから、

 

「”ローズマリー茶”を飲んでもいいでしょうか?」

 

と問われました。

 

 

漢方ならばともかく、こういったハーブ系はちょっと記憶があいまいだったので、

 

「すぐ調べますので、少々お待ちください。」

 

と返しました。

 

 

ローズマリーティーの情報は、ネットにはメチャメチャ溢れかえっていますが、僕が持っている本ではなかなかヒットしませんでした。

 

 

 

長くなったんで続く

 

 

 

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「あれもこれも」の弊害

2018.10.01

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まずは今回の台風24号で被災された方に、一刻も早い復興を祈ります。

 

 

今回、またしても死者が出てしまったようで、今年は東北大震災以来の、自然災害の恐ろしさを思い知らされる年になってしまいました。

 

 

また25号が来そう、とのことですので、万全に備えましょう。

 

 

・・・さて、今日の記事いきます。

 

 

 

 

時折、学生さんから相談されることがある。

 

「どこの流派で勉強するのがいいか、よく分かりません。」

 

と。

 

(北辰会に聞くなや、って感じもしないでもないですが。。。(笑))

 

 

僕はいつも、

 

「であれば、まずは片っ端から勉強会に行くか、治療を受けに行けばいい。」

 

と答えます。

 

(そう言うと、行っていない人がほとんどだったりします。(苦笑))

 

 

そういう中で、自分がシンパシーを感じる流派や先生が見つかればいいと思う。

 

(もし見つからんかったら、自分で流派を作るか、西洋医学をやるか、慰安をやるか、かな。)

 

 

待っててもダメ!

 

 

悩む前にまず行動!

 

 

自分の人生、自分で切り開くにはそれしかない!!

 

 

 

 

しかしこれは、業界側の責任でもある。

 

 

確かに日本の医療界、鍼灸界には、鍼灸治療のガイドラインなんて、ないに等しい。

 

 

だから流派乱立、諸説紛々である。

 

 

どの流派も治しているし、どの流派も治せていない。

 

 

だから治している面を褒められ、治せていない面を批判されている。

 

 

そのパーセンテージや有意差は不明。

 

 

今後も、明らかになる気配はない。

 

 

だから多くの学生は仕方なく、自分と縁のあった流派に属して勉強するか、どこにも所属せずに、いわゆる色んな流派のいいとこどりの

 

「つまみぐい治療」

 

を実践する鍼灸師となる。

 

 

しかし、これは良く言えば「いいとこどり」だが、悪く言えば一貫性のない「ごちゃまぜ支離滅裂治療」だ。

 

 

どの流派も、説得力はさておき、それなりの一貫性はある訳だが、それらをごちゃまぜにしてしまったら、それこそ訳の分からない治療になる。

 

 

自分がそれをやっていることに対して、飯は食えていても、不満や不安、なんか煮え切らない思いを感じながら、日々生きている鍼灸師は少なくない筈だ。

 

 

そういう鍼灸師は往々にして、重症度判断や予後の見通しや病態生理は、西洋医学のものを採用していたりし、それはもう東洋医学ではない。

 

 

これまで、たくさん見てきました、そういう鍼灸師。

 

 

どの流派の方法論も魅力的だけど、「あれもこれも」になって、結果的に自分なりの東洋医学的な物差しが持てないのであれば、

 

東洋医学の実践者とは言えない。

 

 

畢竟、「東洋医学の医者」になろうと思ったら、ある流派の学術のエキスパートになるか、自分で流派を作るか、しかない。

 

 

あるいは西洋医学の物差しを採用し、「東洋医学の医者」ではなく「鍼立て」となるか。

 

 

あるいはそのどちらでもない、「なんか煮え切らない人生」になるか。

 

 

単に飯食うだけなら、別にどれでもイケる。

 

 

あとは自分の納得度だけ。

 

 

映画『スマグラー』にあったセリフ。

 

「望まぬ日常に埋もれるカスにはなるな。」

 

ですな。

 

 

自分のやっていることが、本当に患者さんのためになっているか。

 

 

 

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ネットのネガティブな情報に精神がグラグラになる

2018.08.29

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現代はネット社会。

 

 

誰も彼も、普段の情報収集の大半はネットから得ている。

 

 

電車に乗ると、9割の人はスマホをいじっている。

 

 

ゲームか動画か、ネットサーフィンだ。

 

 

仕事も、出会いもイジメも、ネット上で行われる時代。

 

 

もちろん患者さんも、ネットで自分の病気を調べ倒している。

 

 

しかしそこにあるのは、「〇〇病が治った」という、根拠が不安定な情報と、「〇〇病が悪化した」という、これまた根拠が不安な情報。

 

 

病人はどちらかと言うと、ネガティブな情報の方を大きくとらえる人が多い。

 

 

ポジティブな情報をうまく拾って、上がっていける人は少ない。

 

 

そもそもが不安だからだろう。

 

「不安」を含む記事 参照  

 

 

不安な時というのは、どちらかと言うとネガティブな情報に目がいきがちなもの。

 

 

これで迷いに迷って、さらに体を悪くする人が多い。

 

 

こうなると、誰が何を言っても難しい。

 

 

あるいは、情報過多になり過ぎて消化不良を起こし、膨大な論理的に整理できておらず、結果的に訳の分からない行動をとることもある。

 

 

便利なはずのネットが、パンドラの箱みたいになってしまっていることがある。

 

 

今般の広告制限の法改正でも、個人の体験談などの情報発信は制限できない訳だから、この点での効果は薄いだろう。

 

 

 

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ある日のカルテ

2018.07.24

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清明院の、ある日のカルテの一部を公開しましょう。

 

 

1.4歳男児 チック症 経過良好

 

2.70代男性 不眠症 不安神経症傾向 経過良好

 

3.30代女性 首肩凝り 上肢の痺れ 不安感 経過少し改善し横ばい

 

4.50代女性 背部痛 嗅覚障害 経過良好

 

5.50代女性 更年期障害(冷えのぼせ 不眠) 経過良好

 

6.50代女性 関節リウマチによる全身の痛み 経過良好

 

7.40代男性 重症のアトピー性皮膚炎 少し緩解し横ばい

 

8.50代女性 関節リウマチ用の痛み 経過良好

 

9.10代男性 低血糖症 過敏性腸症候群 経過まずまず良好

 

10.30代男性 耳鳴、頭鳴 経過良好

 

11.60代男性 五十肩、足底の痺れ 経過まずまず良好

 

12.10代男性 軽度のアトピー性皮膚炎、手掌の水泡、痒み 経過良好

 

13.40代男性 不眠 経過良好

 

14.50代男性 突発性難聴 経過良好

 

15.40代女性 ネフローゼによる浮腫 経過良好

 

16.20代女性 咽喉の違和感(ヒステリー球様) 経過まずまず良好

 

17.20代女性 中等度のアトピー性皮膚炎、ADHD 経過まずまず良好

 

18.60代男性 動揺性の眩暈、頭重 少し緩解して横ばい

 

19.30代男性 切れにくい慢性の痰 経過まずまず良好

 

20.30代男性 糖尿病、高血圧 経過良好

 

 

・・・まあ、ほんの一部になりますが、こんな感じです。

 

 

こういう日々であります。

 

 

全ての症例において「経過良好」と書けるように、今後も精進します。

 

 

 

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(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!

2018.06.19

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まず、昨日の大阪北部の地震の被害に遭われた方、色々と大変でしょうし、しばらくは余震で不安でしょうけども、何とか冷静に、十二分に備えて下さい。

 

 

こないだの群馬といい、もはや日本に安全なところはないですね。

 

 

僕のいる東京だって、いつ来るやら分かりません。

 

 

因みにこないだの群馬の地震は、思いっきり震源地が実家の近くでした。(苦笑)

 

 

幸い、被害は大したことなかったようですが、群馬で大きな地震があるなんて、珍しすぎます。

 

(観測史上初だそうです。)

 

 

・・・しかしまあ、こればっかりは、火山列島である日本の宿命ですから、十二分に備えておき、実際に起こってしまったら、冷静に冷静に、

 

最大限の対処をするしかないですね。。。

 

(全国いたる所に温泉があるという、良いところもある!)

 

 

 

 

6.17の日曜日は、大阪で行われた(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!

 

 

午前中は愛媛の水本淳先生「シリーズ傷寒雑病論 22」です。

 

 

水本先生と初めてお話させていただいたのは、かれこれ15年以上前だと思いますが、傷寒論をあそこまで勉強している鍼灸師、いるんだろうかと思ってしまうぐらい、

 

水本先生の傷寒論に対する知識、研究量は素晴らしいです。

 

 

今回、久しぶりに聴きましたが、まあ一応、「プロの講師の端くれ」という目線で見ても、水本先生は以前よりも、聴講者の皆さんが、緊張感を持って、

 

話に付いて来れるような工夫を非常にされているなあ、と思いました。

 

 

僕よりも全然人生の大先輩ですが、あの向上心、向学心、謙虚な姿勢は、いつ見ても本当に素晴らしいと思います。

 

 

今回は臨床上非常に多い、瀉心湯(特に柴胡と黄連を絡めて)のお話を、過去の蓮風先生の講義の話しとも絡めて、非常に上手に進めて下さいました。

 

 

午後は和歌山の内科医の村井和先生による症例報告「乳がんの3症例」

 

 

これは2例が村井先生の症例、1例が藤本蓮風先生の症例で、3例ともに鍼灸が著効したと考えられる症例でした。

 

 

先日大阪で行われた、(一社)日本東洋医学会で村井先生が発表された内容を、少し詳しく説明して下さいました。

 

 

その後、蓮風先生から難病治療における心構えについて講義がありました。

 

 

北辰会方式の鍼灸治療が、こういった疾患に大きな効果がある可能性があるということは経験的に事実だとは思うが、生半可な勉強量、経験量なら手を出すな、

 

また、もし分からないことがあったら必ず先輩に相談すること、などといった、基本的だけどたいへん重要なことを話されていました。

 

 

因みに今回、蓮風先生は北辰会の会長になり、新風先生が新たに代表理事になりました。

 

 

いよいよ本格的に世代交代ですね。

 

 

少し寂しいようですが、喜ばしいことだと思います。

 

 

その後、新風先生による刺鍼実技。

 

 

新風先生の刺鍼は、非常に繊細です。

 

 

また、経穴の意味に関して、『経穴解説』にも書いてない、新たな示唆を与えてくれました。

 

(太白と公孫、陰陵泉、陽陵泉に関しては実に興味深いことを仰っていましたね。)

 

 

最後は実技。

 

 

非常に敏感なモデル患者の先生に対する診立てと鍼の微妙な加減、そして、独特の効かせ方をなさる先生の実技、とても素晴らしかったです。

 

 

朝から非常に盛りだくさんな内容で、大満足の1日でした。

 

 

 

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「三歩進んで二歩下がる」だけども・・・

2018.06.18

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清明院には、西洋医学でお手上げの「慢性・難治性」の病を抱えた患者さんが毎日訪れます。

 

 

例えば、初診の治療後、劇的に楽になって感動したとしても、二診目、三診目では、一進一退になったり、また症状がぶり返してしまったりすることは、ままあります。

 

 

だから、初回の治療の後、患者さんが症状改善で大喜びしていても、そこは冷静に冷静に。(苦笑)

 

 

そういう時、患者さんは不安を訴えます。

 

「やっぱり私の病気は、東洋医学でもダメなんでしょうか。。。」

 

と。

 

 

当然でしょうね、症状が劇的に変化して、せっかく希望を持ったけど、また戻ってしまったワケだから。

 

 

こういう時、こちらはブレずに、冷静に、所見を確認。

 

 

きちんと、初診時と比較して、何が動いていて、何が動いていないかを確認。

 

 

必ず変化が出ています。

 

 

あるいは変化していないところや、初診時はなかった所見が出ていたりします。

 

 

そこに大きなヒントがあります。

 

 

・・・まあまず、術者が諦めないことです。

 

 

そして、一通り確認を経てから、適切な処置をし、その経過までキッチリ見届けてから、確信をもって患者さんに伝えます。

 

「確実にいい変化が出ているから、徐々に徐々に”調子がいい”と感じる時間が増えてきますよ。」

 

と。

 

「”三歩進んで二歩下がる”ような状況にはなるけど、根気よくやりましょうね。」

 

と。

 

 

・・・で、実際にそうなる。

 

 

初診時の劇的な変化の時とはまた違った、本当の意味での達成感が得られる。

 

 

患者さんと僕とで、両方で。

 

 

・・・でも場合によっては、

 

「これはちょっと、僕のウデでは戻してあげられないかもしれない。」

 

と、正直に伝えることも大事だと思います。

 

 

自分の手に余るもの、というのも確実にあります。

 

 

そこの判断のシャープさのことを、一つには「ウデ」と言うんだと思います。

 

 

 

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