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2021.01.31

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来たる2.25(木)の19時から21時、順天堂東医研主催の第二回シンポジウムでシンポジストとして講演させていただきます!!
(第一回シンポから早1年以上。は、はやい。。。)
開催は2月末ですから、希望的観測では、今よりは感染者数や社会状況も落ち着いている筈ですが、まだまだコロナ禍の最中ではあるので、
今回は完全オンラインにて開催いたします。
テーマはまさにタイムリーな「Covid-19に対する東洋医学の医療的知見について」であります。
なお、私の他にシンポジストとしてご講演下さるのは、いつもお世話になっている、日本東方医学会会長である長瀬眞彦先生と、以前から書籍では勉強させていただいておりましたが、
今回初めてお目にかかりました、本草薬膳学院学院長である辰巳洋先生、そして、司会を務めて下さるのは順天堂大学大学院、公衆衛生学の教授である谷川武先生です。
(私以外は超豪華メンバーです。(゜o゜))
著名な先生方に囲まれて大変恐縮ですが、精一杯楽しんで来ようと思います。(^^;
内容としては、
辰巳先生からは「COVID-19の中医学における基本的な考え方と、予防の薬膳に関するお話し」、
長瀬先生からは「COVID-19と漢方薬に関する、予防や治療に関するお話し」、
私からは「COVID-19と鍼灸における、基本的な考え方と後遺症に関するお話し」
を、20分強ずつ、順番にお話しさせていただき、質問も受け、残った時間で討論をしよう、ということになっております。
辰巳先生は2020.6.25に発刊された、東洋医学の業界では知らない人のいない老舗医学雑誌『中医臨床』の別冊『COVID-19と中医学』にて、
COVID-19の中医学における基本的な考え方(病因、病位、病機)を寄稿された先生であり、長瀬先生も、2020年にコロナ騒動が起こると、
いち早くコロナ予防のためのオンライン診療を立ち上げた先生です。
私も、僭越ながら2020年の11月に日本中医学会学術大会で発表させていただいた、今問題になっている”コロナ後遺症”と思われる「COVID-19治癒後の諸症状の一症例」の話と、
この1年におけるコロナと鍼灸の関わり全般の話を、絡めてお伝え出来るかと思います。
しかも今回、主催は順天堂大学の公衆衛生学講座です。
疫病といえば公衆衛生学。
これはなかなかない、貴重なシンポジウムになると思います。
さらに終了後も、オンラインで懇親会をやる予定ですので、お時間のある方はぜひご参加いただければと思います。
今回、医歯薬系の学生さんはもちろん、鍼灸や看護その他の学生さんも、無料でご参加いただけます!!
それ以外の方については、一般人の方も専門家の方も、2000円で参加できますので、コロナと東洋医学に興味のある方、ぜひご参加ください。
お申込みはこちらから!!!
・・・いやー、楽しみ☆(*‘∀‘)
2020.12.30

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清明院、本日で、年内最終の診療を無事終了しました!!
患者さん、スタッフ、また、いつも陰から、陽から、清明院を応援して下さる皆々様に、今年も心から、感謝申し上げます。<m(__)m><m(__)m>
〇
今年は、実に珍しい年になりました。
年の初めは、1964年以来の、56年ぶりの東京オリンピックイヤーで、日本全土が空前の盛り上がりを見せる年になるかと思いきや、なんとスペイン風邪以来、
約100年ぶりのパンデミックという惨事に見舞われ、逆に日本中が、盛り上がりとは真逆の、強いストレスにさらされた年となりましたね。
そして、これは今でも継続しており、状況もまだ決して上向いているとは言えず、ワクチンへのほのかな期待はあれども、完全終息はまだまだ先の話になるだろうと思います。
日本中、飲食業、観光業を中心に、体は元気なのに、思う存分仕事させてもらえないという、大変キツイ状況は、残念ながら、もうしばらく続くでしょう。
清明院も、飲食や観光ほどではないにせよ、なんといっても第一波、第二波の時には「エピセンター」といわれた新宿ですので(苦笑)、コロナの影響はそれなりには受けましたが、
かえって、このことによって空いた時間に、業務上の色々な甘い部分や不具合を見直し、改善するチャンスを頂いたと捉え、問題点を片っ端から洗いだし、片っ端から改善、修正する、
という年になりました。
もちろん診療は、最大限の感染対策を講じつつ、毎日元気にやっております!!
実は、清明院のあらゆる業務の改革、改善については、ブログにもチョイチョイ書いていたように、10周年の節目を迎えた去年から考えていたことだったんですが、
10年間、ひたすら突っ走ってきた分、すぐには止まれないなよあ・・、ということもあり、これは何年かかけて、段階的に、徐々に見直そう、と思っていたのですが、
コロナ禍によって、半強制的に立ち止まることが出来たので、思いがけず、サクサクと業務改善を進めることが出来ました。(゚∀゚)
最低でも3年はかかるな、と思っていた業務改革が、半分以下のスピードで進められそうです。
もうすでに、かなり進めました。
また、今年はそんなことをしつつも、メディアでも医学界でも「コロナ後遺症」が盛んに取り沙汰される中、11月にはCOVID-19退院後の症例を日本中医学会で発表することも出来ました。
また、(一社)北辰会でのeラーニング講義も、順天堂東医研での対面+オンラインのハイブリッド講義も、毎月行うことが出来ました。
東洋鍼灸専門学校での毎週の実技講義も、対面+オンラインのハイブリッドで、どうにか行えています。
本当に、皆々様のおかげです。<m(__)m><m(__)m>
個人的には、来年は40歳になる節目の年、やるべきことはやりつつ、環境をさらに整え、より、臨床に集中していきます。
緊急事態宣言の後に初診に見えた患者さんや、その前から、変わらずに治療に見えている患者さんには、深刻な病の方も多いです。
来年も一例一例、気合入れていきますので、何卒、宜しくお願い致します!<m(__)m>
2020.11.18

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11.15の日曜日は、タワーホール船堀で行われた日本伝統鍼灸学会に参加してきました!!
(zoomで)
本来、今年は沖縄で学術大会をやる予定でしたが、コロナによって来年に延期され、学びの灯を消さないために、会場での講演を全国にzoom配信するという、
今流行り(?)の、ハイブリッド型の学会でした。
今回はzoomから参加させていただきました。
家でゴロゴロしながら学会に参加できる幸せ。
今回の大会テーマは【COVID-19に対して伝統医学は何ができるか】です。
朝一は形井秀一会長によるコロナの現状に関する講義。
形井先生は今回の大会で会長を退任されます。
コロナ発生から現在までの、世界中の動き、東洋医学、西洋医学の対応がよくわかりました。
次は国際部の先生方から、COVID-19への中医学的な対応の症例や、現状のお話。
これも非常に情報が整理されており、分かりやすかったです。
最後はシンポジウムと題して、松田博公先生、石原克己新会長、戸ヶ崎正男先生から、COVID-19と養生に関する講義が行われました。
過剰に国民の不安を煽っているようにも見えるメディアへの批判、こういった時こそ、東洋医学が持つ養生の思想が非常に重要であることなどを、
三先生ともに異口同音に主張しておられ、これも大変分かりやすかったです。
時間が無くなってしまって、残念ながらシンポジウムをやる時間はなかったようですが、初のzoomとのハイブリッド開催で、運営の先生方も演者の先生方も不慣れであり、仕方ないことと思います。
今回、1日通じて思ったのは、今後、すべての学会はこの形になるんじゃないか、ということです。
下手すれば、会場すら借りずに、ネット上だけで行われるか、あるいは、シンポジウムや討論をなさる先生方のみ、ちょっとした会議室程度の広さのスペースに集まり、
それを全国に配信する形になるんじゃないでしょうか。
そうなれば、運営するにも、会場費をみる必要がなくなり、懇親会の段取りやらなんやら、機材やノウハウを持つ必要も減り、必要なマンパワーも減り、
会費は下がり・・・、という流れが、もうすぐそこまで来ているように見えました。。。
いやあー、これはホントに、世の中変わりますね。
いいことでもあるが、少し寂しいような気もしますね。
2020.02.01

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すでにFBでは告知しましたが、来たる3.1(日)、八丁堀にある東京医療福祉専門学校にて、浅川ゼミ会さんの講演会で喋ります!!!
テーマは「北辰会方式の鍼灸治療ー講義と実技ー」。
かれこれ20年前、学生の頃から知っている、八丁堀の東京医療福祉専門学校。。。
僕が鍼灸マッサージ科と柔道整復科を卒業した、渋谷にある花田学園では、卒業した後に、東京医療福祉専門学校の教員養成科に行って、教員として戻ってくる、
というパターンの先生がけっこうおられるので、昔から気になってはいました。
また、今回呼んでくださった「浅川ゼミ会」を主宰されている浅川要先生は、僕が生まれる前である、1970年代から業界で御活躍されている先生で、
僕から見たら完全に雲上人です。(゜o゜)
浅川先生の御著書は、何冊も持っていますし、なんといっても我々北辰会が理論と用語のベースに置いている「中医学」の、日本におけるパイオニアの一人であります。
そんなスゴイ先生の勉強会で喋らせていただけるとは、大変に恐悦至極ですが、久々の単独外部講演、いっちょ張り切って行ってこようと思います!!!
お時間ある方はぜひ!!!
受講費は破格の1500円!!!
申し込みはお早めに!!
2020.01.14

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1.12の日曜日、今年最初の勉強会は、北里大学で行われた、毎年恒例の「第7回 鍼灸医学史研究会」に参加してきました!!
この勉強会には、何年か前から、毎年参加させていただいております。
この日は会場に、知り合いの顔がチラホラ。( ^ω^ )
1コマ目は左合昌美先生による「以字考 −酔以入房の解−」。
東洋医学の重要な養生法に「房事」に関するものがあります。
「房事」とは、SEXや自慰行為のこと言いますが、これをみだりにやると病になる、酒を飲んでやるのはなお良くない、という考え方です。
左合先生の研究は何時も非常に精緻なのですが、今回も実に細かい部分に関して疑問を持たれ、解読していかれる姿勢が素晴らしいと思いました。
2コマ目は鈴木達彦先生による「生薬とからだをつなぐ−自然の規範と治療について− 」。
今回、「形象薬理」の話が出てきたのが個人的には嬉しかったです。
しかし、鈴木先生も仰っていたように、現代ではそればっかりではなく、科学的な研究成果とも合わせて、あらゆる知見を駆使して運用するべきだろう、
ということだと思います。
3コマ目は長野仁先生、富田貴洋先生による 「『五躰身分抄』と『金袖光義抄』をめぐって− 丹波雅忠『医心方拾遺』佚文保存の可能性 − 」。
先日の『歴史秘話ヒストリア』でも出演された長野先生と、その教え子さんである富田先生の講義。
長野先生よりも富田先生の喋る時間が長く、たいへん精緻な御研究で、優秀な教え子さんを育てておられるなあ、と思いました。
富田先生の講義では、先生の古典研究の好きさが伝わりました。(^^)
あのまま研究を進めて、ぜひ平安鎌倉時代の日本医学史研究を発展させてほしいと思います。
4コマ目は宮川浩也先生による「七情を再考する」。
七情についてはずいぶん前に書きましたが、実は中医学の教科書にある「七情」以外にも、『黄帝内経』その他の『詩経』『礼記』などの古典には、
人間の感情と体調変化については、様々な興味深い記載が出てきます。
この辺をもっと掘り下げて、中医学の七情論をアップデートした方がいいのではないか、という内容。
私も同感ですが、実際それを臨床的に考えると、なかなか難しいように思います。
結局は、どのような感情が生じたにせよ、最終的にその患者さんにどのような変化が起こったかを東洋医学的に診て分析し、そこから身体への影響を類推するしかないのかな、と思いました。
発表者の先生方は皆さん非常に精緻な研究をしておられ、素晴らしかったです。
私も見習います。<m(__)m>
2019.12.03

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こないだの日本伝統鍼灸学会学術大会の参加レポートを書いている途中ですが、今日はちょっと一休みして、12.22(日)に東京衛生学園で行われる、
毎年年末恒例の(一社)北辰会代表特別講演の申し込み期限が迫ってきましたので、ここに再度告知しときます!!
講演会ポスター(PDF)はこちら!!
この講演会は、かれこれ10年くらい前から、東京衛生学園の同窓会(掌友会)と共催という形でやらせていただいております。
今年も(一社)北辰会代表理事、藤本新風先生をお迎えして、1日通じて、東洋医学の診察法にとって欠かせない「脈診」に特化した講演内容となっております。
私も北辰会の勉強会に参加するようになって20年ほど経っていますが、ここまで「脈診」に特化した講演会というのは、これまでになかったと思います。
また、あまり知られていませんが、藤本新風先生は、20代の頃から脈診には非常に強い興味を持ち、30年近く、臨床や文献において、研究を重ねて来られました。
今回、その一端が見れることと思います。
超貴重なこの機会、「一言も」聴き逃がしなく!!
午前中は筒井まりか先生の基礎中医学講義「津液の病症について」から始まり、
尾崎真哉支部長による「脈診の歴史」、
私から「様々な脈診と胃の気の脈診」、
最後は藤本新風先生から「切脈指南ー鍼と共鳴する脈診ー」と題して、脈診と鍼の実技、指導の様子も見せて下さいます。
丸1日かけて、脈診のことが全部わかる!!という内容になっています。(笑)
新風先生より、
「実技公開時、数名の方と一緒に脈を取り、脈診のアドバイスも行います。少しの工夫で脈がはっきり取れるようになること、また、北辰会の1本の鍼がどれだけ効果があるのか、を実感して頂けると思います。」
とのことです。
私の方も、学生さんからすると恐らくよく分からないであろう「脈診」の世界を最大限に分かり易く、また、臨床家の先生方にも、生意気申せば、
歴史的経緯や、段階論と現状論を踏まえて、俯瞰で脈診のことが理解できていて、実臨床で運用出来ている先生は少ないように思います。
今回、ここら辺を、ズバーッと、いつもの感じで語ろうと思っています。(゚∀゚)
気合い入れていくんで、どうぞ宜しく!!!
お申し込みは12.8(日)までで、期限が迫っています!!!
すでに申し込みは100名を大きく超えていますが、まだ若干入れるようですので、お申し込みはこちらから!!!
2019.11.16

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来たる12.22(日)に、毎年恒例の東京衛生学園AVホールでの(一社)北辰会代表特別講演が行われます!!!
今回のテーマはなんと1日丸々「脈診」です!!!
朝からミニ講義「基礎中医学 津液病証について」と題して、筒井まりか先生から脈診と絡めたお話が聴けると思います。
次に尾崎真哉支部長から「脈診の歴史」と題して、『黄帝内経』から現代にいたるまでの脈診の大きな流れを紹介していただきます。
午後一は私から「様々な脈診と胃の気の脈診」と題して、そうした悠久の歴史を踏まえて、現在北辰会が何を実践し、主張しているのか、というお話をします。
最後は(一社)北辰会代表理事である藤本新風先生から、「切脉指南ー鍼と共鳴する脈診ー」と題して、脈診の実技指導のデモと、実際に鍼をして脈が変化する様子を体感して頂こうという、
まさに1日で脈診のすべてを網羅したような内容になっております。
僕も北辰会に初めて参加してから20年になりますが、ここまで脈診に特化した講演会はなかったと思います。
またこれをやるのは数十年後かもしれませんよ☆
参加しない手はないです!!!
お申込みはこちら!!!
会場が満員になる前にお早めに!!!
2019.11.13

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現在の鍼灸学校で使われている『新版 東洋医学概論』の教科書において、「病因」は「古典的病因」と「(現在の)病因」と分けられており、
「古典的病因」として「内因・外因・不内外因」というものが書かれている。
基本として重要ながら、これまで書いていなかったようなので、ここに書いておきましょ。(笑)
「病因」というのは言うまでもなく「東洋医学的な病気の原因」という意味です。
「古典的病因(内因・外因・不内外因)」というのは、中国宋代の陳無択(別名:陳言(1131-1189))が撰した『三因極一病証方論(別名:三因方)』に書いてある分類です。
それに対して「(現在の)病因」というのは、現代中医学における分類法、と考えていいでしょう。
「古典的病因」の内訳は、
外因:六淫(風・寒・暑・湿・燥・火の6つの邪気のこと)、疫癘(えきれい:強力な伝染病、流行性の病のこと)
内因:七情(怒・喜・思・悲・憂・恐・驚)の過不足
不内外因:飲食不節、労逸、房事過多、外傷、鳥獣傷など
と言われます。
で、「(現在の)病因」として、
外感病因:六淫、疫癘
内傷病因:七情、飲食不節、労逸、房事過多
病理産物その他の病因:痰湿、瘀血、内生五邪(風・寒・熱・湿・燥)、外傷
と分類されています。
(「中医学的分類」と書けばいいのに、なぜ書かないんだろうか。。。)
いずれにせよ、これらの病因によって、気血津液の流れが悪くなったのが「病気」であるわけです。
臨床では、これらの病因が、「どこをどのように」侵し、結果的に今現在どのような不調が起こっているのかを明確にして、よーく的を絞り込んで治療すると、
いい結果が得られます☆
2019.10.29

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先週の土曜日は順天堂でお世話になっている長瀬眞彦先生が会長を務める日本東方医学会の「次のステップを目指す中医学臨床講座」に参加してきました!!
今回の講師の先生は熊本の加島雅之先生。
素晴らしく頭脳明晰であり、熊本赤十字病院にて、非常に高度な臨床をなさっている先生です。
加島先生は東洋医学を基礎から臨床まで、歴史、文献も含めて非常に精緻に押さえておられ、いつも講義を聴くと気合いが入ります。
今回のテーマは
「津液の失調の病態と治療の実際」
ということで、非常に興味深く拝聴させていただきました。
医師ならではの津液やその病態へのとらえ方、治療に関する先生の臨床的な私見など、非常に勉強になりました。
重篤な疾患で、西洋医学的な治療でうまくいかないもの、手の打ちようのないもの、あるいは他の先生の漢方治療でうまくいかないものを、
自分の診立てで、ズバッと治す、やっぱこれですよね。
現代日本において、東洋医学を学び、実践する者にとっての一つの醍醐味は。
色々、希望や可能性を感じる講義でした。
終了後の飲み会でも、やはり漢方だけでなく、鍼灸に興味を抱いている医師は多い、と感じましたね。
・・・うーむ、もっと出ていかねば。。。
僕が出来るのは、「デフォルメ」でなく、極力エレガントに「サマライズ」した東洋医学理解を、心ある医療者に促すこと。
2019.10.27

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中医学では、体を流動する生理的な水分のことを「津液(しんえき)」と言います。
日本漢方の言い方では「気・血・水」の「水」ですね。
(中医学の言う”津液”と、日本漢方の言う”水”は違う!という厳しい意見が聞こえてきそうですが、ここではザックリとこのように分けさせて下さい。(^^;))
この津液が、飲食物から吸収され、形成され、全身を巡るのには、比較的複雑な生理システムが関与しています。
まず、飲食物が「胃の腑」に入って、「脾の臓」の力で消化吸収され、余ったものは「小腸の腑」に送られ、さらに余ったものは「大腸の腑」に送られ、
それでも最終的に余った老廃物は、主に大便や小便や汗として体外に排出されます。
人体の恒常性維持に使えるもののうち、生理的な水分のことを「津液」と呼び、これは体表の露出している粘膜や、その他全身各所に、適度な潤いを与えます。
よく東洋医学では「五行色体表」といって、あらゆる要素を五分割した表があり、そこでは五液(涙、汗、涎、涕、唾)という表現が出てきますが、これらはぜーんぶ、津液(特に液)です。
この中で、臓腑経絡学において、「小腸の腑」では飲食物から津液のうち「液」をとり出し、「大腸の腑」では津液のうち「津」をとり出す、と教わりました。
・・・ところでこれ、何ででしょ??
東洋医学やってる人、パッと答えられますか??
水分(津液)は、陰陽で分ければ「気」、つまり「陽」に対して、「陰分」とか「陰液」言われますが、その津液をさらに陰陽に分けると、液は陰、津は陽です。
(流動性と粘性の強弱、存在する位置、機能的なベクトルなどから、このように分けています。)
これにはまあ、色々な説明の仕方が出来ると思うのですが、平たく言えば、小腸の腑の段階ではまだ完全に飲食物は消化され切っておらず、
大腸の腑よりも相対的に清濁が判然としない状況ですので、ある意味ザックリと荒っぽく、大まかに水液をとる必要があります。
従って結果的に流動性の低い、相対的に濁った(粘った)水液である「液」をも、とり出します。
そして大腸の腑では、小腸の腑と比較すれば消化物はかなり便に近い状態になっていますので、精濁の分化は小腸の腑の時よりも相当ハッキリとしており、
大腸の腑では仕上げとして、より完璧に、清濁をキッチリと分ける必要があります。
従って、流動性の高い、相対的に澄んだ水液である「津」をも、残さずとり出す、ということになるのではないかと思います。
ここで注意しないといけないのはあくまでも相対的に、という理解ですね。
四角四面に、小腸=液、大腸=津、と硬直的に考えてしまうと、臨床的には失敗のもとだったりします。
また、「小腸の腑」は「心の臓」と表裏関係であり、五行では「火(君火)」の性質があてられていますが、心の非常に強い陽気の働きを助けとして、
ある意味で胃から送られてきた未消化物を”火にかけながら”、”荒っぽく”、精と濁とを分けるのに対し、「大腸の腑」は「肺の臓」と表裏関係であり、
五行では「金」の性質があてられており、大腸では肺金の「従革」「粛殺」の気の助けを借りて、ある意味”几帳面に”、”精緻に”飲食物は大便へと”変化”させる、
という、五行の性質を通じた解釈もあり得ると思っています。
この「東洋医学的消化活動」の更なる詳細はここでは述べませんが、この流れにさらに、肝の臓や腎の臓、三焦の腑などなど、あらゆる臓腑が協調して参画して、
バランスが崩れないようにシステムで仕事をしてくれています。
五藏六府の表裏関係の中で個人的に面白いのは肺大腸、心小腸、心包三焦なんですが、他の肝胆、腎膀胱、脾胃と違い、”隣接”という位置関係をとらずに、
上焦(心肺)と中下焦(小腸大腸)で表裏関係を成しています。
(心包三焦はまたもう一歩特殊で、膜同士、とか、内外、と言っていいと思いますが)
肺は華蓋で八葉蓮華、蓮の花が”逆さになった”形で描かれ、心は蓮華の蕾のような姿で、これも”逆さになった”姿で描かれます。
そして、小腸は左旋で16曲、大腸の最初の部分である廻腸も左旋で16曲、という風に描かれます。
ところで、小腸大腸のこの「左旋」「16曲」、これは何でですか??
続く。
2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2025.12.12
患者さんの声(睡眠障害、その他不定愁訴)2025.12.05
2025年11月の活動記録2025.12.01
2025年 12月の診療日時2025.11.22
患者さんの声(15年以上メンテナンスで継続通院)2025.11.20
11.22(土)、25(火)、通常通り診療やります!!2025.11.19
2025年10月の活動記録2025.10.29
2025年 11月の診療日時2025.10.15
2025年9月の活動記録2025.10.10
清明院16周年!!!2025.10.01
2025年 10月の診療日時2025.09.20
2025年8月の活動記録2025.09.01
2025年 9月の診療日時2025.08.15
2025年7月の活動記録2025.08.01
2025年 8月の診療日時2025.07.04
2025年6月の活動記録2025.07.01
2025年 7月の診療日時2025.06.26
2025年5月の活動記録2025.06.01
2025年 6月の診療日時2025.05.10
2025年4月の活動記録2025.05.01
2025年 5月の診療日時2025.04.04
2025年3月の活動記録2025.04.01
2025年 4月の診療日時2025.03.13
2025年2月の活動記録2025.03.01
2025年 3月の診療日時2025.02.06
2025年1月の活動記録2025.02.01
2025年 2月の診療日時2025.01.21
順天堂東医研、第6回公開シンポジウム「総合診療と東洋医学」2025.01.10
2024年12月の活動記録2025.01.02
2025年 1月の診療日時2025.01.01
謹賀鍼年!!2024.12.28
年内診療終了!!2024.12.14
2024年11月の活動記録2024.12.01
2024年 12月の診療日時2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。