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こんばんは 浅田です
前回までのお話
参照
今回は、『新古方薬嚢(荒木性次(朴庵)著)』に書かれている芍薬について。
院長ブログ参照
『新古方薬嚢』は方術信和会が刊行しており、古方漢方の勉強会「朴庵塾」の教材となっています。
一般書店で通常販売はしていないのですが、「朴庵塾」で15,000円で購入できます。
では、さっそくいきます、
荒木性次(朴庵)先生の考える芍薬
芍薬は大きく分けて、大和芍薬と朝鮮芍薬があります。
〇大和芍薬の特徴
・質稍柔潤
・外面に皺あり時を経るもカチカチにならず
・微弱の香りと少しく甘澁の味あり
〇朝鮮芍薬の特徴
・全根を用ふ
・形状不動にして著しく痩せたものあり
・外面帶紫褐色或は帶黑褐色
・内部は純白にして特に紫色を帯ぶ
・質柔潤にして剉み易し
・味は始め微に甘くして後苦く
・香氣は邦産に比して甚だ高し
朴庵先生の経験では、どこの産地の芍薬でも使えるそうです。
しかし、吉益東洞先生は「邦山地の山芍薬は、根っこが朝鮮芍薬に似ている為、イケナイ」と言っているそうです。
吉益東洞先生は、山芍薬と、朝鮮芍薬に対しては否定的だったそうです。
院長ブログ参照
朴庵先生は、『神農本草経』と『薬徴』に重きを置いていたそうで、この2冊に書いてある効用が、『新古方薬嚢』に転記してあります。
『神農本草経』に書かれている効用、効能については、
参照
『薬徴(吉益東洞著)』には、
「芍薬は、結實して拘攣するを主治し、傍ら腹痛、頭痛、身體不仁、疼痛、腹滿、咳逆、下利、腫膿を治す」と。
※“結實”とは、凝りの事
※“拘孿”とは、引かれ引きつられる事(朴庵先生の解説)
朴庵先生は、「芍薬は弛みを引き締め、痛みを除く効果がある」と言っています。
朴庵先生が芍薬を主薬として使用している方剤は、芍薬甘草湯と、桂枝加芍薬湯(桂枝湯の芍薬の量が倍になった方剤)しか紹介されていません。
しかし、「芍薬は桂枝の陽に対して、陰的な存在であり、血を内へ引き込む働きがある」と述べており、脇役として多くの方剤に入っています。
以上、『新古方薬嚢』に書かれている芍薬でした。
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こんばんは 浅田です
前回は、『神農本草経』に書かれている芍薬について書きました。
参照
今日は、『中医臨床のための中薬学』を引用して、芍薬について書いていきます。
芍薬は、「赤芍」と「白芍」に分けられます。
『神農本草経』では、赤と白の区別がされておらず、宗の時代で初めて「赤芍」と「白芍」に分けられました。
〇まずは「赤芍」
・芍薬の根を“皮付きのまま”乾燥させたもの
赤芍だからと言って、赤い花という訳ではありません。
・苦味
“苦”は、泄(降・瀉)、堅、燥、降逆、清熱、瀉火、瀉下、燥湿に働く。
・肝に帰経する
※“帰経”とは、ある薬物がどの臓腑・経絡の病変に対して主要な治療効果を現すかを示すものであり、薬物の適応範囲ともいえる。
・清熱薬に分類される
清熱涼血
活血止痛
清肝瀉火
〇対して「白芍」
・芍薬の根を“皮を除去して”乾燥させたもの
これも、白芍だからと言って、白い花という訳ではありません。
根に皮がついているか、ついていないかの違いです。
・苦酸味
“酸”は、収斂、固渋の効能を持つ。
・肝、脾に帰経する
・補血薬に分類される
補血斂陰
柔肝止痛
平肝斂陰
皮を付けた「赤芍」ではなく、皮を取った「白芍」に、“酸味”と、“脾帰経”が加わるという所が不思議ですね。
皮を取ったら、味の種類が減って、帰経も減りそうなのですが、皮を取ることで、逆に味と帰経が増えるのです。
このように、「白は補にして赤は瀉、白は収にして赤は散」に働くと言われています。
芍薬は、皮の有無だけでこれだけ効能が変わるのです。
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