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「太極」「無極」の意味 8

2019.09.23

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これまでのお話し

 

「太極」「無極」の意味    

「太極」「無極」の意味 2 

「太極」「無極」の意味 3      

「太極」「無極」の意味 4 

「太極」「無極」の意味 5   

「太極」「無極」の意味 6

「太極」「無極」の意味 7    参照

 

 

さて、続きいきましょう!!

 

 

◆戴震の気一元論。

 

 

「太極」「無極」の意味 2に、『道教事典』に書かれてある「太極」の意味の変遷を書いたが、ここに、

 

18世紀に清代考証学の大成者と言われる戴震(1723-1778)が出て、「存在の根源を気に求める思想」を決定的にした。

 

とある。

 

 

まあ、歴史的には王夫之さんから戴震さんの流れで、朱子さんの「理気二元論」の考えにさらに批判が加わって、

 

「理よりも気!」

 

「気こそは動き(自然界の運動)であり、存在の根源!!」

 

という理解が決定的になっていったようです。

 

 

さてこの、戴震さんの「気一元論」というのはどんなもんなんでしょ??

 

 

気のことを考える時の決定版的書籍である東京大学出版会『気の思想』には、戴震さんが

 

「気化流行、生々して息(や)まざる」

 

という表現を好んで用いたことを挙げ、戴震さんが「理」によって規定を受けない気の自己運動を認め、たえず運動することこそ気の本質的な性格とし、

 

静止することよりも運動することの方に大きな価値を認め、かつ生命(自然)を大いに尊重する、という思想を表明した、としています。(P475)

 

 

つまり、有形(形而下)も無形(形而上)も、一切は気の動きであって、気のその場その時でのありように名前を付けたのが「理」であるとし、

 

このように定義すると「気」を離れて「理」は存在しえない、ということになり、「理」よりも「気」を優先する立場をとりました。

 

 

・・・とあります。

 

 

ホントは戴震の論と王夫之の論をもっと精査しなきゃならんけど、この戴震さんの考え方に、北辰会の「気」解釈はかなり近いと言えるんじゃないでしょうか。

 

 

因みに、江戸期、京都の儒学者である伊藤仁斎(1627-1705)戴震よりも約70年も早く、朱子の理気二元論を批判し、この「気一元論」を唱え、

 

後世に大きな影響を与えています。

 

伊藤仁斎という人物       参照

 

 

後世に大きな影響を与えたということと、先見性という意味でも、伊藤仁斎の功績は非常に大きいと評価すべきでしょう。

 

 

伊藤仁斎の後、このブログでも何度も出てきている香川修庵、後藤艮山、並河天民、吉益東洞といった著名な医家が出てきて、いわゆる古方派医学が台頭し、

 

「一気留滞説」「万病一毒説」などの、日本的といわれる「万病一元論」とでも言うべきもの提唱し、医療界にある種の革命を起こしていきました。

 

香川修庵という人物

後藤艮山という人物

墓マイラー 59 並河天民先生

吉益東洞(よしますとうどう)について      参照

 

 

 

約300年前の日本、江戸期のこの動きの延長線上に、現代でもよく言われるような

 

「中医学の弁証論治か、日本漢方の方証相対か。」

 

みたいな問題があることを考えると、ここらあたりの理解は非常に重要なことだと思いますね。

 

「弁証論治」を含む記事

「方証相対」を含む記事   参照

 

 

次回、「太極」を図示した「太極図」に注目してみましょう。

 

 

 

続く。

 

 

 

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患者さんファースト

2019.07.26

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最近も、ドクターとか薬剤師さんとか看護師さんとか、西洋医学の畑におられたり、おられる患者さんが普通に治療に見えます。

 

 

僕はこれ、良いことだと思います。

 

 

また、患者さんを一生懸命治療して、良くなったら、患者さんがそれを、主治医の先生に言う。

 

 

すると、

 

「へえー面白いね!その鍼の先生、紹介して!!」

 

と言われたとか。(笑)

 

 

・・・鍼を持って約20年、たった20年でも、時代が変わってきたなあ~、と思いますね。

 

 

過去には、患者さんや、西洋医学の医師から、ムシケラ同然、ゴミ同然の物言い、扱いをされたこと、あります。

 

 

医師に、

 

「鍼なんて迷信だからすぐに止めろ!!」

 

「あんなもんで感染症にでもなったらどうする!!」

 

「鍼に行くならうちに来るな!!」

 

「鍼なんてやってるから治らないんだ!」

 

などなど、心無い言葉をぶつけられて傷付き、宙に浮いてしまった患者さんを何人も知っています。

 

 

患者さんにも、

 

「鍼を止めて、ちゃんとした医療にかかることにしました。」

 

「どうでもいいから肩に鍼してもらっていいですか?」

 

などなど。(苦笑)

 

 

まあー、結局は患者さん自身が、受けたい医療を自分で選択して受けるべきだと思います。

 

 

自分の体だし、人生だし。

 

 

患者さんファースト。

 

 

最大限の提案、実践。

 

 

今後も草の根運動的に、コツコツやっていきます。

 

 

 

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カチカチ病

2019.05.31

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患者さんに多い、「カチカチ病」

 

 

僕が勝手に名付けてるだけですが。(笑)

 

 

職場でカチカチ。

 

 

家でもカチカチ。

 

 

運動しない。

 

 

温度、湿度変化に体をさらさない。

 

 

効きすぎている空調により、夏は寒いところで仕事して、冬は暑いところで仕事してる。

 

 

結果、カチカチ病。

 

 

アトピー、リウマチなどのアレルギー疾患、癌、眩暈、婦人科疾患、精神科疾患、ほとんどこれ。

 

 

鍼はカチカチをゆるめる道具。

 

 

しかし、むやみやたらに打ったんじゃ、余計カチカチ。(゚∀゚)

 

 

どこまでゆるめるか、あえてゆるめ過ぎないか。

 

 

今日は泣く患者さんが多かった。。。

 

 

 

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中国の宇宙論 ⑤ その他の説

2019.05.27

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これまでのお話し

 

 

中国の宇宙論 ① イントロ

中国の宇宙論 ② 蓋天説 

中国の宇宙論 ③ 渾天説

中国の宇宙論 ④ 宣夜説     参照

 

 

◆その他の諸説

 

 

古代中国の宇宙論というと、これまで紹介してきた「蓋天説」「渾天説」「宣夜説」”三大宇宙論”なんて言われて有名なようです。

 

(とりわけ蓋天説渾天説ね)

 

 

でも、マイナーながら他にも諸説あったようです。

 

(まあ、そこまで評価に値するものではないようですが)

 

 

一応軽く触れておきます。

 

 

上記の三大宇宙論の後に出てきたのが「安天説(あんてんせつ)」「昕天説(けんてんせつ)」「穹天説(きゅうてんせつ)」の3つです。

 

 

まず、安天説は、東晋時代に虞喜(ぐき:281-356)が書いた『安天論』に、

 

「天も地も有形であるが無限の大きさを持ち、天体はそれぞれに固有の運動法則を持っている」

 

と説かれています。

 

 

虞喜という人物は、中国において「歳差」を発見した人物として有名です。

 

 

安天論の中には卓見もあったようですが、東洋医学者の間でも有名な、あの葛洪(261?-341?)に反駁され、多くの支持者を得られないまま廃れていったようです。

 

 

昕天説は三国時代、呉の姚信(ようしん)の説で、太陽の高さと気温の問題、夜の長さの問題を論じているが、これは完全に誤っているそうです。

 

(苦笑・・・ちなみにという見慣れない字ですが、これは朝、あるいは明らか、という意味を持っているそうです。)

 

 

穹天説も、虞喜の一派から派生したものであるが、これもさして評価に値するような論はないとのことです。。。

 

(苦笑・・・これもという見慣れない字ですが、これは大空、というほどの意味だそうです。)

 

 

ということで、やはり古代の宇宙論では現実の天体の位置を予測するのに役立った「渾天説」がチャンピオンになったということです。

 

 

古代中国人も日本人と同じように農耕民族。

 

 

天体の動きから暦や季節を予測するのは大変重要なことであったはずです。

 

 

やはり実際の現象を説明、理解するのに最も長けた説をとるのが普通であった訳ですね。

 

 

 

続く

 

 

 

 

【参考文献】

 

「蓋天説と渾天説の話」日本科学史学会

「梁武の蓋天説」山田慶児

Wikipedia「蓋天説」

『中国古代天文学簡史 日訳版』浅見遼訳 近代出版

『中国天文学研究』小沢賢二著 汲古書院

『東洋天文学史論叢』能田忠亮著 恒星社

『中国天文学・数学集』薮内清 編 朝日出版社

『古代中国の宇宙論』浅野裕一 岩波出版

 

 

 

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中国の宇宙論 ④ 宣夜説

2019.05.26

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これまでのお話し

 

 

中国の宇宙論 ① イントロ

中国の宇宙論 ② 蓋天説   参照

 

 

◆「宣夜説」って何すか??(゚∀゚)

 

 

古代中国の宇宙論、最後は三大宇宙論の中では比較的マイナーな「宣夜説」であります!!

 

 

これはどういう論かというと、実はかなり今風です。

 

 

「天には形体が無く虚空である」

 

「天体は虚空の中に浮かんでおり、どこにも繋がれていないため、それぞれが固有の動きをする」

 

「天には果てがない」

 

「そこにある運動法則は”気”の動きで決まる」

 

 

などなど、これがもし発展深化していったら、現代の宇宙物理学と同じような結論に達していったんじゃないかと思われるような表現が出てきます。

 

 

後漢末期の蔡邕(さいよう 133-192)は、

 

「宣夜の説は、絶えて師法なし」

 

と述べ、この説の孤立的状況を伝えています。

 

 

しかしこの説は後漢よりも前、戦国時代にあの『荘子』「逍遥游萹」や、東晋時代に『列子』「湯門篇」にもみられます。

 

 

晋代(265-420)に著された『晋書』「天文志」や、三国時代の人物で宣夜論者だったとされる楊泉『物理論』における

 

「宇宙には気が満ちており、天地も星も気であり、その運動法則も気の動きによって決まる。」

 

という、僕らからすれば聞きなれた感のある「気一元論」が、やっぱり好きなんですがね。

 

 

しかし、この宣夜説は惜しくも発展せずに、歴史の陰に埋もれてしまいました。

 

 

漢代以降、中国の宇宙論は渾天説を中心に推移していったようです。

 

 

 

続く

 

 

 

 

【参考文献】

 

「蓋天説と渾天説の話」日本科学史学会

「梁武の蓋天説」山田慶児

Wikipedia「蓋天説」

『中国古代天文学簡史 日訳版』浅見遼訳 近代出版

『中国天文学研究』小沢賢二著 汲古書院

『東洋天文学史論叢』能田忠亮著 恒星社

『中国天文学・数学集』薮内清 編 朝日出版社

『古代中国の宇宙論』浅野裕一 岩波出版

 

 

 

 

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抜鍼のやり方「去如絃絶」について 4

2019.03.25

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これまでのお話し

 

抜鍼のやり方「去如絃絶」について 

抜鍼のやり方「去如絃絶」について 2    参照

 

 

ここまで、『黄帝内経霊枢』九鍼十二原(1)に出てくる補瀉法のうち、補法に関して、先日のセミナーで藤本新風先生が強調しておられたやり方に関して書いてきました。

 

 

しかし、補法だけへの理解ではアンバランスです。

 

 

今日はこの部分に書かれている瀉法についても書いておきます。

 

 

しかもしかも、誤解を恐れず言うと、現代日本の鍼灸院での外来臨床では、運動不足で飽食の時代、デスクワーク中心の頭脳労働、ストレス社会、

 

結果的に癌、脳卒中、心臓病、糖尿病など、あらゆる邪気(病理産物)をため込んだ、実証(邪気のカタマリ)の患者さんが、基本的には多いように思います。

 

(苦笑・・・もちろん決めつけはダメですが)

 

 

ですので、瀉法に対する理解、適切な運用は非常に重要です。

 

 

瀉法の場合は素早く刺入してゆっくりと抜く、「速刺徐抜」です。

 

(因みに補法はその逆ね。「徐刺速抜」です。)

 

 

しかも鍼孔は閉じず、邪気を漏らせと書いてあります。

 

 

ここに、抜鍼の時に「排陽得鍼(陽を排して鍼を得べし)」という表現が出てきます。

 

 

これには色んな解釈があるようなのですが、要するにきれいに邪気を散らすためには、皮膚表面の気を停滞させないことです。

 

 

瀉法の場合、グッと一気に刺鍼して、ジワーッと抜く、しかも皮膚表面に気を停滞させずに、きれいに邪気が散るように持っていく、これが大事です。

 

 

ただ、邪気であれ正気であれ、どちらも所詮は「気」です。

 

 

補瀉の対象は「気」

 

 

ここには「言実与虚.若有若無.(虚と実を言わば、有るが如く無きが如し)」と書いてあります。

 

 

補瀉とは、相対的なものであるということです。

 

 

新風先生も、先日の講義の中で石坂宗哲(1770-1841)の補瀉観である「虚法、実法」を紹介していましたが、ここらへんが補瀉の妙だと思います。

 

石坂宗哲という人物

墓マイラー 16 石坂宗哲    参照

 

 

まずは型を覚え、しかる後に、それを臨機応変、変幻自在に運用できる世界を志向する。

 

 

型が大事、基礎が大事、でもそれにとらわれないことが大事。

 

 

それまた陰陽論。

 

 

 

おもしれ-話になってきたけど、おわり。(゚∀゚)

 

 

 

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あさイチ「東洋医学で1年を元気に!」観ました☆

2019.01.10

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新年早々、1.4にNHKで放送された、あさイチ「東洋医学で1年を元気に!」を観ました!!

 

番組サイト 参照

 

 

去年も、NHKでは、盛んに東洋医学の特集が組まれた。

 

 

それに関しては、このブログ上でも煽ったし、感想も述べた。

 

NHK「東洋医学 ホントのチカラ~科学で迫る 鍼灸・漢方薬・ヨガ~」

NHK「日本人のおなまえっ!」

NHKの見た!            参照

 

 

ちょうど1年前に、産経新聞で大々的に記事が出て以降、国内の東洋医学熱が、にわかに活気づいているように見えなくもない。

 

産経新聞にこんな記事が。    参照

 

 

しかし放送後、清明院はいたっていつも通りであり、こういう番組をNHKでやったからと言って、一気にバブル的な好景気、みたいな現象は起こらない。(苦笑)

 

 

それが起こっているのは、これに出演した大学病院の先生のところらしい、ということも述べた。

 

NHKの番組の影響    参照

 

 

やはり国民の多くは、我々在野の臨床家よりも、大学病院という権威を、相対的に信用するのであろうか。(苦笑)

 

 

今回の番組であるが、「東洋医学」という括りで、「鍼灸」「漢方」「食養生」という3つのジャンルに分けて、専門家として鍼灸師と医師の先生が出演し、

 

それぞれに意見を述べたことは良かったと思う。

 

 

「東洋医学」といった場合、この3者はセットであり、相互に協調し合って、患者の健康を守ってきたわけである。

 

(ホントはさらに「導引」「気功」「運動法」なんかも入れてもいいと思うけど)

 

 

また漢方でも鍼灸でも、「即効性」と、中長期的な「体質改善」を説いていたことも良かったと思う。

 

 

それぞれの内容については、細かい部分で気になるところもなかったではないが、NHKのことだから、そこは周到に、全てわかった上で、あの内容なのかな、という気もした。

 

 

清明院に治療に見えている、何人かのテレビ関係者に聞いたが、NHKは、どこからも突っ込まれないように、番組づくりにかなり繊細に気を使っているのだそうだ。

 

(民放よりもマンパワーもあるでしょうしね)

 

 

まあただ、鍼灸に関してはいつも思うが、

 

「お手軽におうちで出来る、簡単ツボ療法☆」

 

みたいなノリをあまり強調するのはやめて欲しい。。。

 

 

この医学固有の人体観、疾病観をもっと説いてほしい。。。

 

 

大学病院だけでなく、在野の臨床家にも光を当ててほしい。。。

 

 

・・・まいーや、清明院はいつも通り、今日も明日も、ガンガンやります!!!

 

 

 

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インフルエンザワクチンの時期

2018.11.02

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この時期になると、必ず多くの患者さんから

 

「インフルエンザの予防注射、やった方がいいですか?」

 

と聞かれます。

 

 

・・・まあこれ、

 

「やった方がいいですよ。俺はやってないけどネ。(゚∀゚)」

 

と答えることが多いかな。(笑)

 

 

・・・てか今やここで、やるななんて言ったら、非国民扱いじゃないすかね?(苦笑)

 

 

いつまでたっても、この日本社会の同調圧力ってのはハンパない。

 

(個人的にはあまり好きではない)

 

 

世間の大きな同調圧力はいやだっていう人が、同調圧力に屈しない、という同調圧力を、小さなコミュニティーの中でかけてくる。。。(^^;)

 

 

今や職場でも学校でも、もし

 

「私はやらない。」

 

とかいう主張をもしすれば

 

「うわー、なんか宗教でもやってるんですか・・・??」

 

という目で見られたり、

 

「それにどんなエビデンスがあるんですか??」

 

とか、

 

「やらないでもいいという科学的根拠は? 統計学的データは??」

 

と、批判の的になったりすることがあるんじゃないすかね。

 

 

いーじゃない、普段から楽しく生きて、食事に気を付けて運動して、鍼して健康調えて、それなんで私は受けないで見送ります、って選択肢があっても・・・、

 

と思いますが、なかなかそうはいかないのが今のご時世。

 

「そんなこと言ってて、もしインフルエンザにかかって、周りにうつりでもしたらどうするんですか!?( ゚Д゚)」

 

てな話、雰囲気になる。

 

 

・・・いやー、なーんか、生きにくいねえ~~

 

 

俺はインフルエンザウイルスよりも、そういう空気感の方がこええわ。(;’∀’)

 

 

因みにインフルエンザワクチンの説明に関しては、以下のサイトが分かりやすかったかな。

 

 

サイト①

 

 

サイト②

 

 

・・・ま、皆さん、冷静によく考えて。(ΦωΦ)

 

 

 

 

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一貫堂医学について 9(矢数格(道斎)先生の治療)

2018.09.17

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これまでのお話・・・

 

 

墓マイラー 52 森道伯先生

森道伯という人物

一貫堂医学について 1(三大体質五大処方)

一貫堂医学について 2(瘀血証体質について)

一貫堂医学について 3(臓毒証体質について)     

一貫堂医学について 4(解毒証体質について)

一貫堂医学について 5(解毒証体質の続き) 

一貫堂医学について 6(温清飲について)   

一貫堂医学について 7(スペインかぜの治療) 

一貫堂医学について 8(感染症と東洋医学)   参照

 

 

 

一貫堂医学が今日まで大きな影響力を持っている原因の一つとして、昭和漢方界の中心人物であった矢数道明先生と、その兄君である矢数道斎(格)先生が、

 

創始者・森道伯先生の弟子であったことが挙げられます。

 

 

因みにこちらが矢数道斎(格)先生

 

 

矢数格:写真:☆☆☆

 

 

↑↑ インパクト満点、一度見たら忘れないお姿ですね。

 

(矢数芳英先生(道斎先生の弟君である矢数道明先生の御令孫)よりご提供いただきました。)

 

 

矢数格先生は明治26年(1893年)茨城県生まれ、はじめ海軍の軍人を志し、中学に入るも、スパルタ式の無茶苦茶な運動をやり過ぎて、3年の時に体を壊し、

 

マラリアに罹り、生死を彷徨う。

 

 

この時、有名病院から専門病院から、どの医者に行っても一向に良くならず、何を食べても、何を飲んでも吐いてしまい、全く飲まず食わずの状態が続いており、

 

終いには吐血して、余命宣告までされる始末だったようです。

 

 

そこで森道伯先生の噂を聴き、藁をもすがる思いで、骸骨のようにやせ衰えた体で上京し、診察を受けると、僅か2週間で、天丼が食えるほどに回復したそうです。

 

 

因みにこの時に、

 

「この薬が胃に入るようであれば治してやる。」

 

と仰って、森先生が使った方剤は五積散だったそうです。

 

(そして五積散の出典は『和剤局方』です。)

 

 

マラリアというのは東洋医学では「瘧(ぎゃく)」とか「瘧病」とよんで、古くは『黄帝内経素問』「瘧論(35)」「刺瘧(36)」の中で詳細に認識されていますし、

 

『金匱要略』の中にも出てきますし、その後の歴代医家も多くの研究を残しています。

 

 

現代中医学でもマラリアを様々に分類し、治療法を提示していますが、「五積散」という選択肢は僕が探した限りでは提示がありませんでしたので、

 

森先生のオリジナル運用法だろうと思います。

 

 

よく名医はこうやって、西洋医学的な病名だの、経過だの、症状の軽重だのに振り回されることなく、自分がよく理解している方剤をシンプルに使って、

 

きれいに治しますね。

 

 

五積散は、風寒外感+内傷寒湿の薬で、解表温裏剤と呼ばれるグループです。

 

 

因みに、2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した中国人の屠呦呦(ト・ユウユウ)先生の研究は、中国伝統医学で使われている生薬にヒントを得た、マラリアの治療薬「アルテミシニン」の研究でした。

 

(因みにこの時一緒に受賞したのは寄生虫薬イベルメクチンで有名な日本人の大野智先生です。)

 

 

 

その後、元気になった矢数格先生は田舎に帰り、学を諦めて自然の中で農作業をする暮らしを4年ほどしていましたが、森先生のような漢方医を志そうと一念発起し、

 

22歳で千葉医専(現千葉大医学部)に入学しました。

 

 

当時は、漢方医の道を志すと言うと、学友から

 

「お前、頭がおかしいんじゃないか?」

 

と言われたそうです。

 

(苦笑・・・この時、矢数君を助けようと、署名が集まった、なんていうエピソードもあるそうです。)

 

 

まあ今で言えば、突然変な宗教に洗脳されたとか、精神に異常をきたしたとか思われるくらい、東洋医学の評判は地に落ちていたのでしょう。

 

 

医学生3年の時、再び無理をして体を壊し、肺炎まで起こし、入院する羽目になってしまいました。

 

 

その時に友人が森先生に電報を打ってくれて、知らせを受けた森先生は、夜中に東京から千葉の病院まで薬を持って往診に来てくれたそうです。

 

 

 

そして、病院のストーブで漢方を煎じて、飲ませると、

 

「こんなところにいたら殺される。わしが家に連れて行って看病する。」

 

と言って強引に矢数先生を東京の家に連れて帰ってしまい、本当に治してしまいました。

 

(このエピソードで思うのは、森先生は、矢数先生の才能に気付いていたんだと思います。)

 

 

この時、森先生が使った処方は升麻葛根湯長ネギを加えて煎じたものだったそうです。

 

 

升麻葛根湯は、後にスペインかぜにも使った処方でしたね。

 

(しかしこの場合は長ネギ(葱白)を入れているところもポイントかもしれませんね。)

 

 

升麻葛根湯の出典は宋代の『小児薬証直訣』(1119)の付録である『閻氏小児方論』であり、効能は辛涼解肌、透疹解毒であり、葱白は長ネギの白い茎の部分のことで、

 

散寒解表、通陽の効能がありますので、肺炎の熱をとり、表は温め、内外に陽気を通じさせる、というイメージでしょう。

 

 

この信念、ハンパないですね。。。(゜o゜)

 

 

僕も現在、北辰会や東鍼校など、東洋医学教育に”端くれ”として携わっていますが、何といっても、この医学に本気になれるのは、こういうリアルな経験、感動が一番いいですね。

 

 

森先生の中では「治るか治らないか」に関する明確な物差しがあり、それを運用しただけのことでしょうが、これをしっかり持っているかどうかが非常に重要だと思います。

 

 

森先生は平生、

 

「わしに西洋薬を使わせたら上手に使ってみせる。」

 

と言っていたそうで、自分なりの評価の物差しがハッキリしていてブレなければ、どんな薬、どんな処置でも的確に分析できる、という意味からの言葉だと思います。

 

 

次回、森先生の臨床エピソードで「僕的に」印象的だった話を紹介して終わりましょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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2018.09.03

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漢方医学復興運動が盛り上がり始めていた、昭和初期です。

 

 

創刊には、私が現在、非常勤講師としてお世話になっている東洋鍼灸専門学校の初代校長である柳谷素霊先生も関わっています。

 

柳谷素霊という人物    参照

 

 

この雑誌の通巻900号(9月号)に、清明院元副院長の松木宣嘉先生「私の学び方 伝え方」というテーマで寄稿します。

 

 

この号には、北辰会の橋本実千代先生も同じテーマで寄稿します。

 

 

そして、次に出る80周年記念号(10月号)に、私も「技の原点 学びの原点」というテーマで寄稿します。

 

 

何気に今回、『医道の日本』に寄稿するのは初めてでした。

 

 

デビュー作であります。(笑)

 

 

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