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これまでのお話・・・
補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法
補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法
補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法
補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法
補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法
補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法
補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法
補瀉 8 『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法
補瀉 9 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法
補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法
補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法
補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法
補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法
補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法
補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ
補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ
補瀉 17 『難経』71難における補瀉
補瀉 18 『難経』76難における補瀉
補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き
補瀉 20 『難経』78難における補瀉
補瀉 21 『難経』79難における補瀉
補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ
補瀉 23 孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉
補瀉 24 金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉
補瀉 25 金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉
補瀉 26 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉
補瀉 27 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2
補瀉 28 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3
補瀉 29 明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉
補瀉 30 明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉
補瀉 31 現代中医学における補瀉
補瀉 32 日本における補瀉の受容
補瀉 33 『針道秘訣集』における補瀉
補瀉 34 『杉山真伝流』における補瀉 1
補瀉 35 『杉山真伝流』における補瀉 2
補瀉 36 永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉
補瀉 37 『杉山流三部書』における補瀉
補瀉 38 岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉
補瀉 39 岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉
補瀉 40 本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉
補瀉 41 菅沼周桂(1706-1764)『鍼灸則』における補瀉
補瀉 42 石坂宗哲(1770-1841)『鍼灸茗話』における補瀉
補瀉 43 坂井豊作(1815-1878)『鍼術秘要』における補瀉
補瀉 44 澤田流における補瀉 参照
では続きいきます!!
明治時代に受難にあった東洋医学は、国内全体としては存続の危機を迎えつつも、力強く臨床を続けた先人たち、また何より、
それを熱心に支持した患者さん達の支持によって、命脈を保ってきました。
そして、昭和の時代に入って、
「本来の古典的な考え方に基づく、東洋医学本来の鍼灸治療を復活させよう!!」
という動きが高まり、昨日紹介した澤田健先生と、もう一人、私が現在講義させていただいている東洋鍼灸専門学校を作った、
柳谷素霊先生が登場します。
この二人の先生は、我々北辰会の代表である藤本蓮風先生にも、多大な影響を与えている二人と言っていいと思います。
◆柳谷素霊先生、そして経絡治療学会における補瀉
柳谷素霊先生(1906~1959)は、昭和2年(1927年)に、この業界では非常に有名な言葉である「古典に還れ」というメッセージを強く叫んで、
臨床、教育、研究、古典書籍の出版等々、膨大な仕事をしました。
(本人が言った言葉ではないという説あり。どーでもいいが。(笑))
柳谷先生の著書の中に『補瀉論集』という本があり、その中に、江戸期の様々な先生による「補瀉」に関する考え方が紹介してあります。
その冒頭(第一章)に、
「補は正気を補うのであり、瀉は邪気を排除するのである。」
と述べ、
「鍼灸によって与える刺激の”緩急劇易”こそ、補瀉手技を解明する手がかりであると考える。」
と述べています。
そして、当時、柳谷先生のもとに集まった有力な弟子たちがのちに組織した「経絡治療学会」という学派は、現在の日本の鍼灸界でも、
非常に大きなプレゼンスを示しています。
僕が鍼灸学校に通っていた頃も、学校の有力な先生の中には経絡治療学会の先生が何人かいらして、クラスメイトの何人かは、
学校の勉強の延長のような感じで、当たり前のように経絡治療の勉強会に参加していました。
その学派の考え方を持った学校教員が多いということは、当然そうやってフォロアーも増えますから、その分業界に与える影響も大きくなります。
(反対勢力、対抗勢力の存在も含めて。)
経絡治療学会の前身である「新人弥生会」が発足したのが昭和14年(1939年)ですから、現在、2016年までの約80年の歴史が、
この業界に与えた影響は計りしれません。
因みに、現在も使われている経絡治療学会の教科書である『日本鍼灸医学 基礎編』には、補瀉の基本として、
徐疾の補瀉、強弱の補瀉、開闔の補瀉
について述べ、実際の手法として、
鍼の材質や長さ、迎随、深浅、呼吸、徐疾、開闔、前柔、後柔、捻転、揺動など
の手技を挙げ、気が至ったら(効果が出たら)抜鍼する、と説いています。
なるほど、基本的な内容であり、これまでこのシリーズに書いてきたことを、標準的に網羅したような内容なんですが、
要はこの”気が至る(効果が出た)”、つまり、適切な補瀉がなされたかどうか、ということを、どうやって判断するか、
そして、そう判断できる根拠はなにか、というのが、最も重要なポイントじゃないかな、と思います。
続く
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2016.03.09

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これまでのお話
「衛気(えき)」って何ですか?
「衛気」って何ですか? その2
「衛気」って何ですか? その3
「衛気」って何ですか? その4
「衛気」って何ですか? その5
「衛気」って何ですか? その6
「衛気」って何ですか? その7
「衛気」って何ですか? その8
「浮く」の意味 まとめ 参照
こないだの北辰会の勉強会で、このシリーズの内容と関わる話が出たので、ちょっと補足しておきます。
『黄帝内経 素問 八正神明論(26)』に、
「凡刺之法、必候日月星辰四時八正之気、気定乃刺之。是故天温日明、則人血淖液、而衛気浮。故血易写、気易行。天寒日陰、則人血凝泣、而衛気沈。月始生、則血気始精、衛気始行。」
と、出てきます。
簡単に意訳しますと、
「鍼をする時の法則は、昼夜、天体、季節など、自然界の法則に則るべきです。温かくて太陽サンサンの時は、衛気が浮き、
血の流れもスムーズ、だから血は瀉しやすく、気もよく巡る。逆に寒くて曇ってる時は、衛気が沈んで、血も凝滞する。」
と、なります。
八正神明論ではここから、満月の日には補法するなとか、新月の日には瀉法するなとか、そういう有名な話が出てきます。
内外合邪と新月と 参照
・・・まあ、「浮く」の意味 まとめ にも述べたように、”衛気が浮く”、”衛気が沈む”という表現があるように、衛気は、体表面のみならず、体表から離れた部分をも流れている、とも考えられます。
(というか考えています。)
ここ(体表から離れて浮いている衛気)を”上手に”操作することで、大きな効果を得ることが出来ます。
ただこの”上手に”というのが難しい。(笑)
そこの術式をある程度明確にするのは、今後の北辰会の仕事の一つでしょうね。
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2015.12.19
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前回のお話
新教科書 参照
では続きいきます。
40年前に蓮風先生が主張していたことが、今になってようやっと実現したというのは、あまりにも遅い、どうなってんの!<`ヘ´>
・・・と、思う人もいるかもしれないけど、まあこういうのは、言うは易し、行うは難しで、実際にいろいろな方面とコンセンサスを得ながら進めようと思ったら、
メチャメチャ大変なようです。(苦笑)
実際にこの教科書をまとめた先生の一人を知っていますが、非常に大変だったようです。
私は実は、この新教科書をまだちゃんと読んでおりません。
学校の講師室にあったものに、パラパラと目を通しただけです。(苦笑)
ですので、キチッと内容を把握しておきたいと思い、1カ月ほど前に学校を通じて注文したのですが、なぜかなかなか手元に来ません。。。
そうこうしているうちに、何やら縁があって、今回この教科書に意見具申できることになりました。
・・・でもまあ、期限がものすごく短いので、どれだけ建設的な意見を述べられるか分かりませんが、自分なりに真剣に考えてみようと思います。
一応全国の学生さんに関わることだしね。
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2015.09.30

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これまでのお話(分かり易いように、タイトルを付けました)
「尺膚診(しゃくふしん)」について(イントロ)
「尺膚診」について 2(『史記 扁鵲倉公列伝』における尺膚診)
「尺膚診」について 3(『黄帝内経素問』平人気象論(18)における尺膚診)
「尺膚診」について 4(『黄帝内経素問』通評虚実論(28)における尺膚診)
「尺膚診」について 5(『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形萹(4)における尺膚診)
「尺膚診」について 6(『黄帝内経霊枢』論疾診尺(74)における尺膚診)
「尺膚診」について 7(『黄帝内経霊枢』邪客篇(71)における尺膚診)
「尺膚診」について 8(「表をもって裏を知る」の重要性)
「尺膚診」について 9(「表をもって裏を知る」の重要性その2)
「尺膚診」について 10(『黄帝内経素問』脈要精微論(17)における尺膚診)
「尺膚診」について 11(『難経』13難における尺膚診)
「尺膚診」について 12(『傷寒論』における尺膚診)
「尺膚診」について 13(『腹証奇覧翼』における尺膚診) 参照
では続きいきます!
◆多紀元簡(たきげんかん)の『素問識(そもんし)』における尺膚診の記載
「尺膚診」について 4と、「尺膚診」について 10に、日本の多紀元簡という人物の言説をチラリと紹介しました。
この人物の紹介は、また後ほど詳しくするとして、彼の代表作である『素問識』の中でチョイチョイ、この尺膚診について述べてくれております。
一つは、『素問』の17篇目、”脉要精微論”を解説した部分です。

↑↑このような図とともに、細かく解説してくれております。(『素問識』より)
ここで彼が述べているのは、
「”尺”というのは前腕のことでアール!」
という説です。
それを言うだけでなく、前腕のどこで何を診るのかまで、わざわざ図にしてくれています。
専門家の方々は参考にするべきでしょう。
この前腕に書いてある文字を見て、あ!と、ピンとくるべきです。(笑)
もう一つは『素問』の28篇目、”通評虚実論”の解説部分です。
ここには、
「脈診で経を診て、尺膚診で絡を診る」
という論が提出されております。
経絡、経絡、と言うが、経が相対的に深く、絡は相対的に浅い、という論から始まり、さらに、経には営気が満ち、絡には衛気が満ちる、
という論から、脈が熱なのに尺膚が寒であるものについて、考察してくれております。
・・・とまあこのように、日本にもスゴイ先生がいた訳です。
(今でもいるけど)
この『素問識』なんかを読んでますと、『黄帝内経』のみならず、その周辺の有名な古典も、すべて頭に入った上で、平易に分かりやすく配慮しながら、慎重に解説しているのがよく分かります。
恐るべし、多紀元簡・・・。(苦笑)
尺膚診に関してはここらでいったん切って、また折に触れて解説してみたいと思います。
続く
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2015.09.21

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これまでのお話
「尺膚診(しゃくふしん)」について
「尺膚診」について 2
「尺膚診」について 3
「尺膚診」について 4
「尺膚診」について 5
「尺膚診」について 6
「尺膚診」について 7
「尺膚診」について 8
「尺膚診」について 9
「尺膚診」について 10 参照
では続きいきます!
◆『難経』13難における尺膚診の記載
ここまでで、『史記』『黄帝内経』における尺膚診の記載を引きながら、尺膚診という診察法の重要性を紹介してきました。
今日は、我々鍼灸師にとっての、もう一つの聖典と言っていい、『難経(なんぎょう)』という本の中の、尺膚診に関する記載を紹介したいと思います。
因みに、この『難経』という書物ですが、時代的には『黄帝内経』の後で、『傷寒論』の前、後漢の時代に書かれたと言われる本であり、
内容が多岐にわたり、様々な異なった立場や見地から述べられている『黄帝内経』とは違い、外邪に侵襲される病について詳細に論じた『傷寒論』とも違い、
薬でも灸でもない、鍼治療に関する内容に特化してスッキリとまとめられており、内容に非常に一貫性がある書物です。
日本の鍼灸師で、この本を知らないものはいないでしょう。
内容は『黄帝内経』と同じように81篇にまとめられ、1篇目から”1難、2難・・・、”と数え、最後は”81難”に至ります。
この本の”13難”に、尺膚診に関する記載があります。
どのような記載かというと、まず
五藏有五色.皆見於面.亦當與寸口尺内相應.
(五臓にはそれぞれ5つの色があって、その異常は顔面に出る。そしてそれは脈は尺内(前腕内側の皮膚の状態)と一致する。)
と出てきて、その後に
脉數.尺之皮膚亦數.
脉急.尺之皮膚亦急.
脉緩.尺之皮膚亦緩.
脉濇.尺之皮膚亦濇.
脉滑.尺之皮膚亦滑.
五藏各有聲色臭味.當與寸口尺内相應.其不相應者病也.
(脈が早ければ尺膚に熱感が現れ、脈が堅ければ尺膚も堅い、脈が緩んでいれば尺膚も緩み、脈が渋れば尺膚も渋る、脈が滑らかならば尺膚もなめらかである。
五臓にはそれぞれ声、色、臭い、味があるが、それらは脈、尺膚の状態と一致するものであり、一致しないのが病なのだ。)
と、出てきます。
※( )内は僕なりに平易に訳してみました。
ここの解釈なんですが、江戸時代中期にいた広岡蘇仙(1696-?)という人が書いた、『難経』の解釈本である『難経鉄鑑』という本の中に、
わざわざ”尺内”と書いてあることへの解釈がなされています。
”尺内”は前腕の内側を示し、外側でなく内側であることの理由として、前腕内側は陰経が流注する部位であり、相対的に陰であり、皮膚が和らかく、診やすいからである、
と述べ、尺膚よりも脈、脈よりも色が優位なのは、人体においては陽の方が優先されるからである、と説明しています。
一つの、参考にすべき考え方だと思います。
続く
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2015.05.25
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患者さんが、日々の中で抱える精神的なストレスが、今現在の症状と大きく関わっていることは少なくない。
2015.05.17
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こないだ、先輩との話の中で、講義で漢文のスライドを使うべきかどうかの話になった。
2015.04.18

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前回のお話
ラプラスの悪魔 参照
では続きいきます!!
「ラプラスの悪魔」の概要は、
ニュートン力学(古典物理学)が席巻した近世科学・近代科学において見えていた世界観、演繹的な究極概念、「因果律」なる概念の終着点といってよい。
量子論登場以後は、既に古いもの、ともされるようになった世界観・パラダイム。
と、言われているそうです。
(Wikipediaより)
「演繹」という難しい言葉の意味については、以前書きました。
「因果律」はこれね。
「決定論」という言葉 参照
・・・まあ、「易」を勉強する意味 2で述べましたように、「易」にしても、東洋医学のいう「気」の哲学や「陰陽」の法則にしても、なぜそれを、鍼灸臨床家である我々が学ぶかと言えば、
これらの理論が、毎日毎日、病人を前にして苦悩する我々に、それを「東洋医学では」どのようにとらえればいいか、とか、その病人の、どこにどのような鍼をすればいいか、とか、
で、それをした結果、得られた反応、変化から、どのような未来予測が出来るか、とか、そういう問題をかなり明瞭に指導してくれるものだからです。
この医学の大前提としての「気一元の世界観」とか、北辰会の言う「太極陰陽論」、そこから派生する「陰陽の法則」をよく学んで、一生懸命駆使すると、かなり確度の高く思える因果律、理論的な理解を与えてくれて、
それなりの臨床成果を挙げることが出来ますが、前回言うように、それとて、もちろんながら完璧ではないわけです。
東洋医学の基本的なことを一通り覚えて、患者さんに運用するようになると、あまりにもこの因果律の確度が高いように思えて、まるで自分が名人か神にでもなったような錯覚を起こす人がいますが、これは錯覚です。
まったくの。
糾弾対象となるべき、カン違い人間です。(笑)
東洋医学のいう、因果律の確度が高いなんてのは、実に数千年に渡って、東アジア一帯の無数の医者と患者が、一つ一つ本気で積み上げてきた臨床事実の集積なんですから、当たり前です。
その素晴らしい理論を借りているからと言って、その全てを余すところなく完璧に自分が表現しきれているかなんて、冷静に、客観的に、自分がやっていることとか、
言っていることを素直に評価できる頭があれば、誰だって自分が表現している東洋医学が完璧ではない、100%ではない、という事実に気づくはずです。
しかしそれでも、我々医療者としては、患者さんの健康を預かる立場なわけですから、この確度を極限まで高める努力をし続ける責任があります。
その時に必要な考え方の一つが、「背理法」や「帰納法」です。
続く
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2015.04.09

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前回のお話
では続きいきます!
前回は「形而上学」の意味と言葉の由来を紹介しました。
今日は「形而下学」いきましょう。
◆形而下学
1.形而上学の反対であって、実体のあるものを対象とする応用科学の学問。
2.フランシス・ベーコン(1561 – 1626)は、形而下学は、原因のうち質料因や作用因を探求するものとして、自然・博物学(自然誌)と形而上学の中間に位置づけた。
(言葉の意味の説明に専門用語使うの、やっぱりやめてほしいですねー。。。(苦笑))
また、「形而上学」と「形而下学」の比較として、
形のあるものを考えるのが「下」で、形のないものを考えるのが「上」で、「神」を考えるのが「上」、「宇宙」を考えるのが「下」。
でも宇宙は神が創造したとすると、繋がってしまった考え方になってしまい、この区別は良くわからなくなる。
という考え方もあるようです。
〇
・・・まーいずれにせよ、形あるものについて考えるのが形而「下」学。
形ないものについて考えるのが、形而「上」学。
この二つには、連続性、不連続性、どっちもありますかね。
東洋哲学では、この宇宙の始まりを考えたとき、形而上の世界から、形而下の世界への流れは、
『易経』、『淮南子』、『老子』
の中に著されています。
ビッグバンなんちゅう考え方は、東洋には出てこないわけです。
(似たような話は、ないではないけど)
で、もともとそういう世界観に基づく、我々東洋医学の立場としては、形あるものもないものも、結局は全て「気」から出来ており、
この「気」の動きに、一定の法則性を見出し、鍼灸や漢方薬を使って、ある意味”作為的に”「気」の動きをあやつり、
結果的に生体の「治る力」を最大化せしめ、病を治すのが、僕ら東洋医学の医者の仕事なわけです。
西洋医学が治せない病を、東洋医学が治せることが大いにあるのも、頷けますよね。
というのは、東洋医学は初めから、人間や、大自然、大宇宙を考える時に、「形ないもの」を大いに認識の射程に入れており、むしろそれをこそ重要視している立場だから、
そうでない立場である西洋医学が出来ないことが出来たって、何ら不思議はない、と考えられるからです。
西洋医学では、極端に言えば形ないものは”いじくる射程”に入れておらず、形のみを徹底的に重視しています。
それの良さはもちろんあるんだけど、生命、自然を考えていく上では、それ一辺倒だと、場合によっては偏りが生じ、盲点が生じるんだと思います。
人の健康や病気を考える上では、「形ないもの」をこそ積極的に重要視した方が、うまくいく場合が多いのです。
だから、僕ら東洋医学には、現代において大きな存在意義があるんです。
おわり
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2015.04.08

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哲学の言葉で、「形而上学(けいじじょうがく)」とか、「形而下学(けいじかがく)」とかいうのがあります。
なーんか非常に難しくて、つかみにくい言葉なんですが、我々、「気」というものを真剣に扱う者としては、無視できない学問なんです。
まず「形而上学」からいきますが、辞書によれば・・・、
◆形而上学
1.存在者を存在者たらしめている超越的な原理、さらには神・世界・霊魂などを研究対象とする学問。第一哲学。
2.客観的実在やその認識の可能を端的に認める哲学的立場。不可知論や実証主義の立場から独断論や実在論を称した語。
3.事実を離れて抽象的なものにだけとどまる議論を揶揄していう語。
4.アリストテレスの中心著作。全一四巻。彼自身は「第一の哲学」と呼び,ありとしあるものについての普遍学としての存在論と,
究極第一に有る実在をめぐる神学に区分される。
とのことです。
(言葉の意味の説明に、専門用語を多用するのをやめていただきたいですねー。。。(笑))
まあ要は、これまで語ってきたような、我々が患者さんを診ていくときに中心に据える「気」というものがどういうものなのか、という問題を深く考察していく学問、と思ってくれればいいと思います。
これは英語ではmetaphysicsと書きます。
Metaは「のちに」「背後に」「超越した」「上」という意味で、physicsは「物理学」ですね。
物理学の上にある学問、というニュアンスでしょうか。
語源はラテン語のMetaphysica(メタフシュカ)であり、これの原語の意味は、アリストテレスの講義草稿を整理する際、編者のアンドロニコスが、
「自然学(フュシカ)」の「のちに(メタ)」無題の草稿を置いて、
「自然学の後に置かれた諸講義案(タ・メタ・タ・フュシカ)」
と呼んだことに由来するそうです。
で、この言葉に”形而上学”という日本語が訳語として当てられているわけですね。
で、「形而上学」という言葉の語源なんですが、なんとあの『易経』なのであります。
「易」を勉強する意味 2 参照
『易経』の中に、
「形而上者謂之道、形而下者謂之器」(繋辞上伝より)
という一文がありまして、これの意味は
「形の上のものを道と言う、形の下のものを器と言う」
というほどの意味だそうでございます。
形として触れることの出来るもの、形として理解、認識できるものの”上の”存在について考える学問、というわけで、「形而上学」という訳語を当てた訳ですね。
難解な哲学用語の淵源に、『易経』発見!!
因みに、日本語にこの訳語を付けたのは井上哲次朗(1856 – 1944)という明治時代に活躍した学者です。
この人は日本初の哲学の教授だったそうです。(東京帝国大学)
中国では、もともと清末民初に活躍した啓蒙思想家・翻訳家の厳復(1853-1921)という人物によって、metaphysicsの事は「玄学」と訳されていましたが、
現在では日本から逆輸入される形で「形而上学」と用いられているようです。
しかし、中国国内では、毛沢東がソ連のことを「教条主義」「形而上学」という言葉を使って痛烈に批判したため、現在ではけなす言葉として用いられることが多いようです。
続く
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2026.09.01
2026年 9月の診療日時2026.08.07
2026年7月の活動記録2026.08.01
2026年 8月の診療日時2026.07.16
これまでに竹下が世に出した症例2026.07.08
2026年6月の活動記録2026.07.04
2026年5月の活動記録2026.07.01
2026年 7月の診療日時2026.06.03
2026年 6月の診療日時2026.05.07
2026年4月の活動記録2026.05.02
2026年3月の活動記録2026.05.01
2026年 5月の診療日時2026.03.28
4.12(日)、講演やります!!2026.03.27
2026年 4月の診療日時2026.03.24
2026年2月の活動記録2026.02.27
2026年 3月の診療日時2026.02.18
2026年1月の活動記録2026.02.01
2026年 2月の診療日時2026.01.29
2025年12月の活動記録2026.01.06
2026年 1月の診療日時2026.01.01
2026「丙午」謹賀鍼年!!!2025.12.30
年内診療終了!!2025.12.12
患者さんの声(睡眠障害、その他不定愁訴)2025.12.05
2025年11月の活動記録2025.12.01
2025年 12月の診療日時2025.11.22
患者さんの声(15年以上メンテナンスで継続通院)2025.11.20
11.22(土)、25(火)、通常通り診療やります!!2025.11.19
2025年10月の活動記録2025.10.29
2025年 11月の診療日時2025.10.15
2025年9月の活動記録2025.10.10
清明院16周年!!!2025.10.01
2025年 10月の診療日時2025.09.20
2025年8月の活動記録2025.09.01
2025年 9月の診療日時2025.08.15
2025年7月の活動記録2025.08.01
2025年 8月の診療日時2025.07.04
2025年6月の活動記録2025.07.01
2025年 7月の診療日時2025.06.26
2025年5月の活動記録2025.06.01
2025年 6月の診療日時2025.05.10
2025年4月の活動記録2025.05.01
2025年 5月の診療日時2025.04.04
2025年3月の活動記録2025.04.01
2025年 4月の診療日時2025.03.13
2025年2月の活動記録2025.03.01
2025年 3月の診療日時2025.02.06
2025年1月の活動記録2025.02.01
2025年 2月の診療日時2025.01.21
順天堂東医研、第6回公開シンポジウム「総合診療と東洋医学」2025.01.10
2024年12月の活動記録2025.01.02
2025年 1月の診療日時