東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「寒燥」について

2010.01.19

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それにしても、最近寒いし、空気が乾燥してますねー。

 

 


東洋医学では、空気の乾燥が人体に悪影響を与えることを「燥邪(そうじゃ)」と呼んで問題視する、ということは以前このブログでも紹介しました。

「乾燥」に強い清明院 参照

 

 


ではこの「寒さ」の方はどうか、というと、こちらも、もし人体に悪影響を与えたならば、病の原因の一つと考え、東洋医学では、「寒邪(かんじゃ)」と呼んで問題視しています。

 

 


最近はこれら2つが合わさっていますね。

 


すなわち「乾燥」ではなく「寒燥」の日々です。

 


最近の寒さや乾燥によってかぜをひいたり、体調を崩したりした場合、東洋医学では、「寒邪と燥邪」によって「正気(せいき・・・人体の正常な気)」の働きが阻害されたもの、と考え、治療します。

 


この場合、治療するにあたって、厄介なことがあります。

 

 


東洋医学は何でも陰陽に分けますが、「邪気」にも、「陽邪」と「陰邪」の2種類があります。

 

 


性質の上から、「寒邪」は陰、「燥邪」は陽、と分類されます。

 

 


となると、「寒(陰)」と「燥(陽)」の合体した「寒燥の邪気」というものは、邪気の中でもある意味、陰陽のバランスのとれた、「手強い奴」なんです。

 



通常、極端な「冷え」であれば積極的に温めればいいわけだし、極端な「熱」であれば積極的に冷ませばいい、というのは誰が考えても分かりやすいと思います。

 



ところが、邪気がその両面の性質を持つ場合、

「この二者がどういうバランスで人体に悪影響を与えたか」

ということをよく分析して、明らかにした上で治療しないと、ミスを犯す場合があります。

 

 


「寒燥の邪気」の例で言うと、「寒邪」による「冷え」が中心なのか、「燥邪」による「乾き、乾燥」が中心なのかで、治療のやり方や、養生指導が変わってきます。

 

 


単純に、

「冷えたんだから温めりゃいい!」

・・・と考えて温めてみたら、咽がチリチリに乾燥して全然治らんかった、とか、

「乾燥してんだから潤せばいい!」

・・・とか言って飲み物飲みまくってたら、体が冷えちゃって全然治らんかった、ということになります。

(経験のある方もいるのでは?)

 

 



冷えが中心であれば、温まるように治療し、乾きが中心であればからだが潤う(必要な水分を取り込み、不要な水分を排出する力を高める)ように治療するのが東洋医学です。

 

 


・・・結局、健康な人体のバランスをキチッと整えるためには、からだ側(正気)のバランスと、それを阻害する因子(邪気)のバランスを正確に把握できてないと難しい、ということです。

 

 


東洋医学ではそれをキチッと把握する「学」と「術」を、数千年に渡って研究し続けて、膨大な成功例、失敗例を集積し、もっとも確からしい理論を採用し、現代に伝えています。

 

 


非常に信憑性の高い医学だと思います。

 

 



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関連記事: 中医学邪気(発病因子)

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この記事に関するコメント

“「寒燥」について” への2件のフィードバック

  1. しむしむ より:

    >邪気の中でもバランスのとれた「手強い奴」
    これ素晴らしい!
    目からウロコです。
    「寒燥邪」が素体によって当たりどころが違うことをどう説明しようか悩んでいましたが、なるほどッッ!
    「暑邪(熱邪+湿邪)」にも同じことが言えるワケですな。

  2. いんちょう より:

    しむしむさん
    いつもコメントありがとうございます
    > 「暑邪(熱邪+湿邪)」にも同じことが言えるワケですな。
    今日は「湿熱」について をアップする予定です。お楽しみに(笑)

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