東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「肝」って何ですか?(その6)

2010.05.08

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これまでのお話・・・

「肝(かん)」って何ですか?(その1)

「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
「肝」って何ですか?(その5)


 

今日は、東洋医学の言う「肝」という臓の”形態”について考えてみたいと思います。

 


東洋医学では、西洋の解剖学のように、内臓の一つを体から取り出してきて、それを細かく写実的に観察し、その各部位の機能を考える、という方法は採りません。

 

(採ろうとしたけど技術的に無理だった側面もあるでしょう)

 



ある臓腑は、あくまでも「全体」の中の「部分(構成要素の一つ)」に過ぎない、という、「生命体全体としての機能の調和」をこそ重視する認識から、

「形態」
よりもむしろ「機能」の面に着眼して、解剖学、生理学を構築しています。

 



そのため、臓腑の形態の図については、西洋医学と比較すると甚だ簡単で、現代の我々の常識から考えると、一見”奇妙”にすら感じる形態が書いてあるものが多いのです。

 



しかしその形態には、一つ一つ深い意味が込めてあるように思えます。

 


これから説明する「肝」の形なんて言うのも、その最たるものの一つであります。

 



◆「肝」は葉っぱの形をしている

 


東洋医学における「肝」の形態、というのは、葉っぱが7枚、上から垂れ下がったような形をしています。

 

 

肝(類経図翼)

 

(張景岳『類経図翼』より)

 

 


これは、「養分を蓄える」という葉っぱの機能と、「血を蓄える」肝の機能がよく似ている、という発想から、この形状で描いたのではないかと考えられます。

 



そして、なぜ、「7枚」なのか、という疑問が浮かびます。

 



しかもこれを正確に言うと、「右に4枚、左に3枚、合わせて7枚」なんです。

 



ひとつには、右に1枚多いのは、肝を病むと体の右側に症状が出やすい、ということを示している、というのが定説のようです。

 



こういう風に言われると、西洋医学的な肝臓(liver)も体の右側に偏って存在しているということと重ねて考えたくなりますが、その方向性で東洋医学の蔵象学を突き詰めていくのはあまりお勧めしません。

 



ろくなことになりゃしません。


(笑・・・経験者が言うんだから間違いないです。)

 



・・・ともかく、いつか書いたけど、東洋医学にこういう意味ありげな「数字」が出てきた時は、深い意味があることが多いのです。

 



次回、”7”という数字に対する僕なりの考えを書いてみたいと思います。

 



次回に続く

 

 



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