東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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こんばんは 謝敷です。
 
 

9月に入りましたね
残暑はどこへやら…
秋雨前線なのか、台風なのか…雨が続きますね。
爽やかな秋晴れが待ち遠しいです。

 

 

 

ここまで、ホスピタリストが、
入院診療の効率化、
医学教育、
電子カルテ、
COVID-19対応、
さらに遠隔診療へと、
その役割を広げてきたことを見てきました。

 

 

 

 

 

しかし、役割が大きくなるほど、
業務負担、財政面、人材確保といった課題が起こりそうです。
今日はそれらの点について、見ていきます。

 

 

 

 

まず業務負担です。

 

 

 

 

 

入院患者さんの病態が複雑になり、
複数の疾患を抱える患者さんや、
専門科との連携、複雑な退院調整を必要とする患者さんが増える中、
ホスピタリスト一人ひとりにかかる負担も大きくなります。

 

 

 

 

例えば、地域病院で15人の患者を担当することは可能でも、
高度医療機関では、一人ひとりの患者が複数の併存疾患を抱え、
多くの専門科との連携や複雑な退院調整を必要とするため、
同じ15人でも負担は大きく異なります。

 

 

 

 

 

そんな中、病院には、財政的な制約があるがため、
そのため、ホスピタリストに対して、より多くの患者を担当することや、
生産性・収益性に関する目標を求める圧力が生じる可能性があります。

 

 

 

 

しかし、こうした数値上の効率性を追い求めすぎると、
一人ひとりの患者に十分な時間をかけ、
丁寧に診療することと両立しにくくなる可能性があります。

 

 

 

 

また、「一人のホスピタリストが何人まで患者を担当できるか」を、
一律に決めることも難しいようです。

 

 

 

 

 

 

 

さらに今後、遠隔診療によって
比較的軽症な患者さんが病院の外で治療を受けるようになると、
病院に残る患者さんは、より重症で複雑なケースに偏る可能性があります。

 

 

 

 

そうなると、「何人診たか」だけでは、
ホスピタリストの実際の業務負担を測れなくなっていくのかもしれません。

 

 

 

 

 

次に課題となるのが、燃え尽きや人材の定着です。

 

 

 

 

 

COVID-19の流行時、ホスピタリストは病院医療を支える中心的な役割を果たしました。
しかし、その一方で、感染への不安や社会的孤立、非常に大きな診療負担によって、
ウェルビーイングが低下したことも報告されています。

 

 

 

 

また、パンデミックの中で研修を受けた若手医師たちは、
ホスピタリストの重要性だけでなく、その大きな負担や燃え尽きも目の当たりにしました。

 

 

 

 

 

その経験が、将来ホスピタリストを志望する医師の数に
どのような影響を与えるかは、まだ分かっていないようです。

 

 

 

 

さらに興味深いのは、ホスピタリストの増加が、
別の医療人材不足につながる可能性です。

 

 

 

 

 

ホスピタリストは、1996年の数百人規模から、
現在では5万人を超える大きな集団になりました。

 

 

 

 

一方で、内科や小児科の研修を終えた医師がホスピタリストを選ぶということは、
その分、外来で地域医療を担うプライマリ・ケア医にならない人が増えることでもあります。

 

 

 

 

 

論文では、米国におけるプライマリ・ケア医不足との関係についても、
今後検討が必要だとしています。

 

 

 

 

ここまで読むと、ホスピタリストの発展は、
単純に「人数が増え、役割が広がった」というだけではないことが分かります。

 

 

 

 

患者さんにより良い医療を届けること、
医師の働き方を守ること、
病院経営を成り立たせること、
そして必要な医療人材を社会全体で確保すること。

 

 

 

 

 

それらすべてのバランスをどう取るのかが、次の課題になっているようです。

 

 

 

ホスピタリストという職種が大きく成長したからこそ、
その存在が医療システム全体にどのような影響を与えるのかまで考える必要が出てきた、とも言えるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

次回は、ホスピタリストが研究者としてどのような役割を担ってきたのか、
そして研究面でどのような課題を抱えているのかを見ていきます。

 

 

 

 

 

参考文献
Kulkarni SA, Wachter RM. The Hospitalist Movement 25 Years Later. Annu Rev Med. 2024 Jan 29;75:381-390. doi: 10.1146/annurev-med-051022-043301. Epub 2023 Oct 6. PMID: 37802086.
 
 
 
 

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こんばんは 謝敷です。
 
 

 

 

 

8月も今日で終わりですね。
日中の蝉の声がやや弱くなり、夜は秋らしい虫の声が聞こえるようになりました。
夏の疲れもでる頃でしょうか。
まだ残暑や豪雨等、自然の厳しさが続きそうな日々、皆様どうぞご自愛ください。

 

 

 

 

米国でのホスピタリストについて、読んでいます。

これまで、ホスピタリストが
・入院診療の効率化
・医学教育
・電子カルテを活用したシステム改善
・COVID-19への対応
といった場面で、その役割を広げてきたことを見てきました。

 

 

 

今回はさらに一歩進んで、病院の外に広がるホスピタリストの役割について見ていきます。

 

 

 

 

医療技術の進歩やデジタル環境の整備により、
これまで「入院しなければ受けられない」と考えられていた医療の一部を、
病院の外でも提供できるようになってきました。

 

 

 

 

その代表的なものの一つが、Hospital-at-Homeです。
Hospital-at-Homeは、入院が必要なレベルの急性期医療を、患者さんの自宅で提供する仕組みです。

 

 

 

 

1990年代末から2000年代初頭にかけて発展し、
・患者満足度の向上
・医療費の削減
・死亡率は通常の入院と同等、あるいは低下 につながったという報告されています。

 

 

 

 

さらに、心不全の増悪、COPDの増悪、肺炎、蜂窩織炎などで急性期医療を必要とした高齢患者を対象とした研究では、
Hospital-at-Homeによって、通常の入院よりも治療期間と医療費が減少したことも示されました。

 

 

 

 

費用については、1回の「入院」に相当する医療費が、通常入院では約7,500ドルだったのに対し、
Hospital-at-Homeでは約5,000ドルだったと報告されており、
近年では、地方や医師不足地域を中心に、遠隔で入院診療を支えるホスピタリストの仕組みも広がってきました。

 

 

 

 

 

遠隔地にいるホスピタリストが、
ビデオ通話で患者を診察する
電子カルテや検査データを確認する
現地の医師や看護師と連携して治療方針を考える といった形で診療に参加します。

 

 

 

この仕組みによって、より高度な医療機関へ転院しなければならない患者が減少し、
遠隔ホスピタリストは1人の患者につき1日平均約35分の診療時間で、対面診療と同程度の臨床転帰を得ることができたと報告されています。

 

 

 

 

 

さらに、COVID-19の流行時には、隔離中のホスピタリストが、
自宅などから遠隔で病院の診療を支援する場面もあったようです。

 

 

 

 

 

ホスピタリストの役割は、もともと名称のとおり「入院患者」を担当する医師でしたが、
遠隔診療の広がりにより、「入院相当の医療」を病院外でも提供するようになり、
結果、急性期の診療そのものを専門とする医師へと変化してきた、とも言えそうです。

 

 

 

しかし、担当業務はもちろんのこと、エリア的にも広がりがあると、
ホスピタリストの業務負荷は増え続けます。
次回は、こうした発展の一方で見えてきた、
業務負担や燃え尽き、財政面、人材確保といった課題について見ていきます。

 

 

 

 
 
参考文献
Kulkarni SA, Wachter RM. The Hospitalist Movement 25 Years Later. Annu Rev Med. 2024 Jan 29;75:381-390. doi: 10.1146/annurev-med-051022-043301. Epub 2023 Oct 6. PMID: 37802086.
 
 
 
 

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