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これまでのお話

「訪問鍼灸マッサージ」の現実　
「訪問鍼灸マッサージ」の現実　その２

では、続きいきます！！

今日は、

３．鍼灸学校を卒業してすぐに、自宅を出張専門の治療所として、区役所に開業届けを出し、非常に未熟な学術で、訪問施術を行う業者が増えており、患者さんからのクレームが非常に多い。

・・・この、由々しき問題について考えてみたいと思います。

僕はかつて、鍼灸学校の教員養成科を出た関係で、実は、僕のところには学校教育の生々しい現状が、チラホラ耳に入ってきます。（笑）

なにやら最近、

「鍼灸の免許を取っても、飯を食うのは非常に大変だから、免許を取ったら自宅を出張専門の治療所として届けを出して、往診をやれ。そうすれば手っ取り早く稼げる。」

などという、恐ろしい事を学生に言う教員がいるんだそうです。。。

これは、患者さんのことや、その患者さんに関わる他業種から、その行動がどのように見えるかなんて、何も考えていませんね。

”鍼じゃメシ食えない”という決めつけは、僕が学生の頃からよく言われておりましたが、では実際に今の僕や、僕が知っている多くの先生のように、

現実に鍼でメシ食えてる人を、どうやって説明するんでしょうか？（苦笑）

清明院でもこれまで、何人か「新卒」のスタッフを雇ってきました。

彼らは非常に優秀ですが、それでも、学術面に関しては、東洋医学の初心者”にすら”なれていない、というのが正直な感想です。

当たり前です。

医療、臨床というのは、プロとして責任を持って、現場で経験をつんで、色々頭を打って、それで徐々に、それも向上心、向学心、確かなプロ意識のある者のみが、

学、術ともに少しづつ上達していくものです。

学校出ただけで何か出来るようになるなら、何も苦労しません。

（よっぽどセンスのある人は別ですが。）

こないだ、往診患者さんのお宅で、とあるケアマネージャーさんにお会いしました。

そのケアマネさん曰く、

「訪問マッサージは、最近無数に業者があるが、総じて非常に評判が悪いです。それも一つや二つではなくて、色々なマッサージ業者に対して、

同じようなクレームが出るので、こちらとしても恐くて患者さんを紹介しにくい。」

というご意見を聞きました。

どういうクレームかというと、

「施術時間が短くて物足りない」

「単純に楽にならない（効果がない）」

「鍼灸マッサージ師に医学知識が無い」

「ただ家に来て、10分15分当たり障りのない会話しながら擦ってるだけ」

というのが大方なんだそうです。。。

その根本原因は、上記のような我々の業界の流れが、背景にあるんだろうと思います。

在宅の高齢者だって、相手がプロか素人かぐらい、分かるっつんです。

だから、きっちり研修、経験を積んだ者がやる、そういうシステムを作ること、鍼灸マッサージ師の方も、目先のお金じゃなくて、そういう下積みの努力をいとわない、

そういう空気に業界全体がなっていかないと、訪問鍼灸マッサージは、今後、衰退の一途をたどるんじゃないでしょうか。

続く

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