東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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血の病㉓

 

 

 

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こんばんは。齋藤です。  

 

 

 

あっという間に11月も中盤に差し掛かろうとしています。  

 

 

 

クリスマスやおせちという言葉をコンビニなどで見かけるようになりましたね。  

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

前回は、血虚(けっきょ)について書きました。  

 

 

 

今回は、「血瘀(けつお)」について書いていこうと思います。  

 

 

 

まず、「血瘀」と似た言葉に「瘀血(おけつ)」があります。この二つは東洋医学では区別して使われます。

 

 

 

「血瘀」とは、血液の運行がスムーズでなくなり、滞りが生じている**「状態」**そのものを指します。

 

 

 

「瘀血」とは、その「血瘀」という状態によって、経脈中(血管など)に滞ってしまった血液や、あるいは経脈を離れた血液(内出血など)が体外に排出されず体内に停留してしまった「病理産物」を指します。

 

 

 

内出血して皮膚が青紫色になっている状態(いわゆる「あおたん」)は、まさに「瘀血」が目に見えている分かりやすい例です。

 

 

 

血液は人体の中にあっては滞りなく流暢に流れているのが正常であり、この流れが滞って「瘀血」が形成されると、様々な病変を引き起こすと考えられています。  

 

 

 

では、瘀血が形成されると、どういった症状が出てくるのでしょうか。  

 

 

 

瘀血が引き起こす症状は多岐にわたりますが、代表的なものには以下のようなものがあります。

 

 

 

・痛み

瘀血が局所の循環障害を引き起こすため、痛みが発生します。

 

 

 

特徴としては、「刺すような痛み(刺痛)」や「痛む場所が移動しない(固定痛)」などが挙げられます。  

 

 

 

・外見的な変化

皮膚が紫暗色(しあんしょく:暗く紫がかった色)になったり、舌に紫色の斑点(瘀点)やシミ(瘀斑)が現れたりします。  

 

 

 

・腫瘤(しゅりゅう)  

瘀血が長期間溜まって大きくなることで、体内に「しこり」や「かたまり」を形成することがあります。  

 

 

 

・出血

瘀血によって正常な血液の流れが妨げられ、行き場を失った血液が血管から漏れ出て出血の原因となることもあります。(瘀血出血)  

 

 

 

このように、瘀血は局所的な問題を引き起こすだけでなく、全身にも影響を及ぼします。

 

 

 

例えば、瘀血があって循環障害が発生すると、血液だけでなく「気(き)」や「津液(しんえき:体内の正常な水分)」の流れも悪くなります。

 

 

 

気血の流れが停滞することで、熱が発生したり、逆に末端が冷えたりすることもあります。  

 

 

 

また、出血が続けば、それは「血(けつ)」の消耗につながります。

 

 

 

血が消耗すると、血によって栄養されている「神(しん:精神・意識活動)」が不安定になり、不眠や不安感などの精神的な症状を引き起こす可能性も出てきます。

 

 

 

さらに、血の減少が「血虚(けっきょ)」や、エネルギー不足である「気虚(ききょ)」の状態を二次的に引き起こすことも考えられます。  

 

 

 

瘀血=痛み、と短絡的に考えるのではなく、それが引き金となって様々な病態を発生させる可能性があります。

 

 

 

そのため、瘀血のサインを見つけたら、局所的な問題だけでなく、全身にどのような影響が出ているかを注意深く確認する必要があります。

 

 

 
 
参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸・漢方の名医になるための気血弁証論治学』 編著;神野英明 (たにぐち書店)

 
 
 
 

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こんばんは☆

 

 

 

吉澤です!

 

 

 

先週に引き続き、「⑧自然界の動き:自然陰陽との関連調査)」に関して、書いていきたいと思います。

 

 

 

3.昼夜との関わり

 

 

“故陽氣者.一日而主外.平旦人氣生.日中而陽氣隆.日西而陽氣巳虚.氣門乃閉.

 

是故暮而收拒.無擾筋骨.無見霧露.反此三時.形乃困薄.”

 

『素問』生気通天論

 

 

人体は、 1日24時間の陰陽とも同調しています。

 

 

 

最も陽気の高まる昼間~夕刻に人間も最も陽気が盛んとなり、最も陰気が盛んとなる真夜中~明け方に人間も最も陰気が盛んとなります。

 

 

4.風向き

 

 

“風従其所居之郷來.爲實風.主生長養萬物.従其衝後來.爲虚風.傷人者也.

 

主殺主害者.謹候虚風而避之.”

 

『霊枢』九宮八風

 

“黄帝曰.願聞歳之所以皆同病者.何因而然.少師曰.此八正之候也.”

 

『霊枢』歳露論

 

 

 

その季節特有の風向きがあります(夏は南~南東の風、冬は北~北西の風など)が、その季節には吹くはずの無い風向きで風が吹くと人体に悪影響を及ぼすことがすでに 『霊枢』で説かれていいます。

 

 

 

5.月齢

 

 

“月始生.則血氣始精.衛氣始行.月郭滿.則血氣實.肌肉堅.月郭空.則肌肉減.

 

経絡虚.衛氣去.形獨居.是以因天時而調血氣也.”

 

『素問』八正神明論

 

 

気血が大いに弱っている重病患者においては月齢の影響を大きく受けるので、治療する側は大いに意識しておく必要があります。

 

 

特に新月あたりでは気血がさらに弱る傾向にあるので要注意です。

 

 

 

6.天地陰陽・四時陰陽に従った刺鍼術

 

 

a.月齢と正気の弱り具合

 

 

大きく正気の弱っている患者に対して新月あたりは強く潟法は施さないのが鉄則です。

 

 

b.季節、風向

 

 

春であれば上へ上へ気が昇るから、気を下げるような治療を考えます。

 

 

春の花粉症や喘息など、上へ上へ突き上げるものは、必ず気を引き下げなければいけません。

 

 

上に取穴するか下に取穴するか、多面的観察がこのとき活きてきます。

 

 

風向きは東西南北から吹き、春には東から、夏には南から、秋には酋から、冬には北からが中心に吹きます。

 

 

また、その季節に吹くはずのない風向きであれば、逆風(邪風)となります。

 

そういう場合には、慎重に穴を使わなくてはいけません。

 

 

例えば、台風が近づくと、外界の湿熱が一気に過度となる。

 

湿熱の影響を大きく受ける患者には、台風が去った後で治療するのが賢い選択肢ですが、そうできない場合には、清熱祛湿を強化する目的で、合谷や陰陵泉や陰谷を使って、健脾利水し、下へ気を降ろすような方法を考えます。

 

 

このように、治療の原則論に合わせ、自然の状況も鑑みて自然の中で治すべきです。

 

 

次週に続きます。

 

 

 

お楽しみに!

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

 

 

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