東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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鍼治療の臨床試験における標準化と柔軟性を両立させるマニュアル③

 

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こんばんは 謝敷です。
 
 
 
 
 
 
5月に入りましたね。
今年度は2か月目ですが、暦年では、今年ももうすぐ半分…

青々と輝く自然の緑に力をもらいながら、今月も頑張っていこうと思います。
 
 
 
 
 
 
鍼治療研究の方法論に関するガイドラインを見ています。
今日からはいよいよ具体的な手順に関する内容に入ります。
 
 
 
 
最初に取り上げられているのは
概念的枠組みの確立」。
 
 
 
 
 
 
総括的な内容ということで、さらりと読み流してしまいそうではありますが、
個人的にはとても重要な部分であると思っています。
鍼灸は、東洋医学的にも西洋医学的にも活用することができ、
背景となる概念(世界観)の違いによって、治療のみならず、人体観が大きく異なるからです。
 
 
 
 
 
このマニュアルでは、鍼灸治療の研究を行う上での課題として、
以下のような視点が示されています。
 
 
 
 
 
 
・評価プロセスの一環として、東洋医学的評価や問診を含める必要性
・東洋医学的な診断に基づいた個別化治療を提供することの必要性
・研究対象となる鍼灸の流派を明確にし、
 その流派に合致した方法に基づいて臨床試験の基準を策定する必要性
 
 
 
 
 
 
上記の中でも、論文では「流派の特定」について説明しています。
 
 
 
 
 
鍼灸治療は、多様な治療様式からなる多様で豊かな医療であり、
同じ症状でも、流派や理論体系によって治療アプローチ
(診断、選穴、鍼の刺し方等)は大きく異なることが説明されています。
 
 
 
 
 
そのため、使用された特定の流派やその流派の理論を明確にしないまま
鍼治療の有効性を評価したり、
臨床試験の結果を「鍼灸治療」として一般化することは不正確であると述べています。
(激しく同意します!)
 
 
 
 
 
 
そもそも伝統医療的な鍼灸では、
治療は臨床評価(問診や触診、聴診、嗅診、そして観察によって患者さんに関する情報)を通じて、
患者さんの病状の経過が収集され、
これらの情報が、中医学を含む様々な理論によって解釈、整理され、治療方針へとつながっていきます。
 
 
 
 
 
 
一方で、流派によっては、複数の概念(理論)を組み合わせて取り入れているものもあり、
近年では、伝統的な概念に基づかない、現代的な鍼灸の流派も開発されています。
 
 
 
 
 
 
 
このような多様性を踏まえたうえで、検討すべき事項として、
そもそも伝統医学における記載が、臨床的な有効性と関連しているのか、という課題の検討が必要であるとしています。
「伝統的に正しいこと(古典の記載)=実際に効果があること」とは必ずしも一致しない可能性がある、として、
まずは、こうした伝統医学の有効性の検討も必要であると述べています。
(北辰会と同様の姿勢ですね)。
 
 
 
 
 
 
その上で、鍼治療の検討においては、
第一に、研究対象となっている鍼治療が、伝統医療の理論(実践や概念)を正確に反映しているのか
第二に、もしも現代的にアレンジされた鍼治療である場合、その理論や方法は、伝統医療の観点や現代科学的な観点から見て妥当なのか
を明確にすべきである、と書かれています。
 
 
 
 
 
 
 
研究ではいつも「言葉の定義を明確に!」と言われますが、
まさに、”この研究、この論文で述べる「鍼灸」とは何か”、
ということを明確にして、
その上で、有効性を検討すべきであると述べていますね。
 
 
 
 
つい「結果(有効か、無効か)」にばかり目が行ってしまいがちですが、
鍼灸の豊かさを研究の中で失わないためにも、
そして研究としての厳密さを保つためにも、
まずは「どのような鍼灸についての研究しているのか」を明確にすることが大切なのですね。
 
 
 
 
 
 
 
(参考文献)
Schnyer RN, Allen JJ. Bridging the gap in complementary and alternative medicine research: manualization as a means of promoting standardization and flexibility of treatment in clinical trials of acupuncture. J Altern Complement Med. 2002 Oct;8(5):623-34. doi: 10.1089/107555302320825147. PMID: 12470444.
 
 
 
 

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こんばんは 謝敷です。
 
 
 
 
 
昨日は2月22日。私の大好きな猫ちゃん達の日であり、
はり師、きゅう師の国家試験だったようですね!
新しい仲間が増えて、この業界より活気づくといいなと思います。
 
 
 
 
 
 
私は、2月21日・22日と、日本病院総合診療学会に参加して参りました。
場所は長崎。
異国情緒を含みながら、路面電車がタイムスリップしたような昔の日本を彷彿とさせる坂の多い長崎は、
やはり大好きな街の一つです。
(全く話が変わりますが、私がいつか住みたい街ランキングは、長野、香川、長崎、横浜です!!)
 
 
 
 
 
学会では、毎月、総合診療学会の初期臨床研修医の方を対象に実施している
鍼灸勉強会の活動と意識変化についてポスター発表をさせて頂きました。
少しアウェイ感を感じ緊張していましたが、会場では、色々な先生が質問をしてくださり、
鍼灸に興味を持って下さっているドクターがいらっしゃることを感じました。
 
 
 
 
 
そして何より2日に開催されたシンポジウム「鍼灸で変わる総合診療:温故知新の治療アプローチの可能性」が最高でした!
朝一番のプログラムでしたが、会場は沢山の先生方がいらしていました。
あはき師として有名なてらぽん先生こと寺澤佳洋先生が、鍼灸とは?といった概要を説明され、
続いて沖縄県立中部病院の崎山広大先生が、沖縄での医鍼連携の実際を具体的にご紹介下さり、
熊本赤十字病院の三谷直哉先生が、入院病棟での鍼灸臨床の実際をご紹介下さいました。
どれも臨床現場において、医師も患者さんも「ここに困っている!」という点にしっかりと対応されている事例ばかりで、
会場の鍼灸への興味は一気に高まりました!
 
 
 
 
 
しかし、実際に鍼灸臨床や、鍼灸師の病態把握は掴めないため、
すごく良さそうだし、いつか連携してみたいけれど、
学会が終わってしまったら、医鍼連携に踏み出すには、少し難しそう…というところで!!
院長がご登壇!!総合診療の重鎮であられる座長の東邦大学 佐々木陽典先生とともに、
会場の聴講者を対象に体表観察を行い鍼のデモをされました。
 
 
 
 
 
既にあたたまっていた会場でしたので、
デモが始まるや否や、院長の体表観察を近くで見ようと、
会場の先生方が一気に前に集まり、立ちながら観察している先生も!
 
 
 
 
 
専門的な言葉は用いないけれど、鍼灸師が体表観察をとおして何を捉え、
どのように思考し、治療に繋げているかが説明され、
体表観察では、”これなら自分でもやってみたい!”と思われた方が多いのではないかなと感じました。
コーディネータ-であり、色々な学会で弾丸のように様々な難題に風穴を開ける
三井記念病院の増田卓也先生のニヤリと最高に嬉しそうな笑顔が、
シンポジウムの意義を達成された証拠だったように思います。
 
 
 
 
 
 
 
今回の学会では、病院総合診療という領域の先生方の視野や視点を伺うことで、
臨床現場のニーズはどこにあるのか、ということを感じ取ることができたように思います。
エビデンスは、臨床現場で「おぉ!」とか「使える!」「助かる!」という情報でなければ、
単なる研究者の興味関心で終わってしまいます。
患者さん、医療従事者、鍼灸師、様々な立場の人に、役立つエビデンスとは何か…
改めて、スタート地点に立ち戻る機会を頂きました。
 
 
 
 
 
 
そして「ジェネラリスト」である総合診療の先生方から発せられる言葉には、
人間だからこその理解と複雑性が垣間見られ、
医学の追求ではなく、目の前の人(「患者さん」というより「人・同胞」というイメージ)のことを考え共に歩むこと、
ひいてはその地域全体、文化等も含めて、健全な社会作りに取り組む姿勢や気概を感じました。
これが医療にとことん向き合う人達の視野なのだなと思います。
 
 
 
 
 
 
貴重な機会を頂き、ご指導頂いた多くの先生方、
いつも最前線で鍼灸を必要な人々に届ける活動をされている院長をはじめとした先生方に
改めて感謝と敬意の気持ちでいっぱいとなる2日間でした。
ありがとうございました!私も頑張ります!
 
 
 
 
 
 

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