東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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胎漏(たいろう)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「腎虚の胎漏」と「外傷の胎漏」について、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
まずは腎虚の胎漏についてです。
 
 
 
先天不足の虚弱体質であり、腎気不足のため衝任脈を固摂出来なくなってしまい、胎漏が発生します。
 
 
 
また、他のパターンとしては妊娠中に性交を行ったことで腎気を損傷し、衝任不固をきたすことで性器出血を起こします。最悪、出血から流産に繋がってしまうことがある為、注意が必要です。
 
 
 
この場合、少量の淡色の性器出血、腰膝酸軟、下肢の無力感、頭のふらつき、耳鳴、頻尿、舌質淡、舌苔白滑、脈は両尺脈が細弱、滑あるいは沈弱などの症候がみられることが特徴です。
 
 
 
治法は、補腎安胎を用います。
 
 
 
次に外傷の胎漏についてです。
 
 
 
打撲、捻挫、墜落、転倒、過労などにより、胎気を損傷することで胎漏を生じます。
 
 
 
発症機転を聴取して、外傷エピソードの有無を明確にし、脈、症候をもとに弁別すれば鑑別しやすい弁証分類です。
 
 
 
この場合、腰膝酸軟、下肢の無力感、下腹部の下墜感、疲労倦怠感、舌質淡、舌苔正常、脈が滑で無力といった特徴があり、体質素因として虚弱であると外傷や過労の影響により発症しやすいです。
 
 
 
治法は、扶気養血、安胎止漏を用います。
 
 
 
妊娠している状態は、生理的に下焦に瘀血が生じている状態とも解釈できる状態である為、鍼治療による流産や早産を招かないためにも、間違っても外傷部位の疎通を促す目的で駆瘀血を行わないようにします。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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頭が痛い②

 

 

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こんばんは☆

 

 

 

吉澤です!

 

 

 

今週からは、『証候と弁病の弁証分類』に関して、書いていきます。

 

 

先週に引き続き、『3. 頭が痛い」です。

 

 

 

C. 情報収集

 

 

 

「どういう時に」、「頭部のどの部位が」、「どのように」痛むのかの問診していきます。

 

 

 

とくに、頭痛が主訴の場合には、「緩解条件と増悪条件」を必ず聞くようにします。

 

 

 

1) 「どういう時に」痛むか

 

 

 

風邪症候とともに後頭部が強ばるように痛む場合には、外邪(風寒邪)侵襲の可能性、重く痛む場合には風湿の可能性があります。

 

 

 

足太陽経は目にも関わっているために、後頭部や項の強ばりに加え、そういう部位に強ばりの自覚に変化なく、「眼の奥が痛い」と言う場合もあります。

 

 

 

元々肩こりや後頚部の凝りが強い場合は、風邪を感受することによる後頭部や項の強ばりを自覚することは難しいようです。

 

 

 

脈や外関・身柱・風門・肺兪などの体表観察により明らかになる場合もあります。「外感風寒」、「外感風熱」、「外感風湿」などです。

 

 

 

2) 「頭部のどの部位が」痛むか

 

 

 

頭は「諸陽の会」で三陽の経脈はすべて顔面を循行し、厥陰経も頭頂部に達するので古人は頭痛の部位により、 病変の所在を判断しました。

 

 

 

頭部 (額を含める)を流れる経絡としては、以下が挙げられます。

 

 

①手陽明大腸経経筋

 

 

足陽明胃経経脈

 

 

③足太陽膀胱経脈

 

 

④足少陽三焦経経脈・経筋・経別

 

 

⑤足少陽胆経経脈・経筋

 

 

⑥足厥陰肝経経脈

 

 

⑦督脈

 

 

また、臓腑病では、イライラしたり緊張によって、頭部全体や頭頂部やコメカミが痛む場合には、気逆や化火内風の可能性があります。

 

 

 

足厥陰経の変動で、眼球にも関わる経絡であり、眼球痛や眼の違和感を訴える場合もあります。

 

 

 

「肝気逆」「肝欝化火」「肝火生風」「肝陽上充」「心肝火旺」などがあります。

 

 

 

3) 「どのように」痛むか

 

 

 

睡眠不足や過労によって頭部が鈍く痛む場合には、肝腎の(一時的、あるいは相対的な)弱りからくる肝陽上充、あるいは血虚や気虚の可能性があります。

 

 

 

(「肝陽上充」、「気虚」、「血虚」、「気血両虚」、「肝腎陰虚」など)

 

 

 

同部位が刺すように痛み(固定性の刺痛)夜間に増悪する場合は気滞血瘀、あるいは瘀血の可能性があります。

 

 

 

外傷の既往がないかどうかを確認することも大切です。

 

 

 

しびれるように痛む、あるいは重い感じとともに鈍痛がある場合は湿邪の可能性があります。

 

 

 

 

【注意】

 

 

頭の痛みではなく、“頭が重く感じる”ことや“しめつけられるように重い感覚”は「頭重」といいます。

 

 

患者は、頭重のことを「頭が痛いと表現することがあるので、注意して問診を行う必要があります。

 

 

頭重は、「湿邪や湿痰邪による実証」のものと、「脾虚による清陽不昇という虚証」のものしかありません。

 

 

その他、「 頭熱」「 脳鳴」などとの鑑別も必要になります。

 

 

 

 

次週に続きます。

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

 

 

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