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こんばんは、森岡です(^_^)
前回までのお話
大人も気持ちいい小児鍼(その1)
大人も気持ちいい小児鍼(その2) 参照
では、今回は「小児鍼」とは実際どのような治療をするのかです。
「適応年齢」
色々言われておりますが、生後約1か月位~小学校高学年位までと言われています。
「適応疾患」
かんむし・夜尿症(おもらし)・小児ぜんそく・アトピー性皮膚炎・チック症・鼻炎・捻挫・打撲・成長痛など、この時期に現れる様々な疾患に対応します。
ちなみに、「かんむし(疳虫・疳の虫)」とは生後3か月位~5歳位までの小児が引き起こす、様々な症状に対する俗称のことです。
例えば、
夜泣き・キーキー甲高い声(金切り声)を出す・人にかみつく・よく泣く・嘔吐・便秘・下痢・ひきつけ・情緒不安定・突然の発熱・食欲不振etcetc…
この様に多岐に渡ります。
西洋医学で言う「小児神経症」がこれに当たります。
昔は、病気の原因は体の中の「虫」が引き起こすとし、「疳虫」という虫が、本当にお腹の中にいて、それが悪さすることで様々な異常を引き起こしていると考えられていました。
面白い考えですよね~。
また「疳」は「癇癪(かんしゃく)」の「癇」に通じ、精神症状を示すともされています。
「道具」
基本的には、
皮膚に接触させて使う「接触鍼」(鍉鍼・集毛鍼・梅花鍼・ほうき鍼・松葉鍼・員利鍼・円鍼・三角鍼・平鍼など)や、
皮膚を摩擦する「摩擦鍼」(熊手鍼・車鍼・ローラー鍼・長刀鍼・バチ鍼・かき鍼など)を使います。
他にも皮膚を軽く切り、血を軽くにじませる様な鍼や、通常の鍼等も使います。
ほんの、一部ですが、こんな感じの鍼です。
色々な形をしております。
この様な道具を使い、疾患に合わせて、あの手この手で治療していく訳です。
「小児鍼」、なんだか効きそうでしょ(笑)
次回へ続く。
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こんばんは、森岡です(^_^)
前回までのお話
今回は小児鍼の歴史です。
小児に対する治療が、最初に記載されているのは、中国の明という時代の書物だそうです。
ここでは、主に、「できもの(腫れもの)」に対する治療法が書かれています。
治療法は「瀉血」といって、皮膚を切って「滞った悪い血」を排出する、という方法でした。
そして、江戸時代中期に、この日本でも、特殊な用具を用いて(扇型や先の丸くなった、刺さない鍼など)、皮膚に軽度な接触刺激を与える「小児鍼」が、大阪において考案されました。
ですから、関西では関東に比べ「小児鍼」の認知度は高いですよね。
よく患者さんでも、関西方面の方は、小さい時に鍼や灸をしていた、という方がいらっしゃいます。
そして大正~昭和中期頃にかけ、「小児鍼」は最盛期を迎えます。
この頃には1日100人以上の小児患者を治療している鍼灸院がザラにあったそうです!!
「月に二度、「小児鍼」をしておけば安心」とまで言われたほどでした。
この時代は、医者にかかれば高額な医療費がかかったため、鍼灸なら安価で、安心して、さらに効果も高かったので、大幅に普及していったと考えられます。
しかし、昭和36年に「国民皆保険制度」の発足を機に、医者の治療も比較的安価に受療することができ、経済状況も好転、設備の整った病院で診てもらう方が、安心できると考えられるようになり、「小児鍼」は衰退していきました。
うーん、やはり日本人は、目新しいものにすぐ興味を持つ、少しミーハーな部分があるんですかね。
これだけ流行って、かつ効果も出していたのにねぇ・・・。
ここ数年、日本の出生率は上昇しているのに、小児科は少なくなる一方です。
また、数値化できずに、検査では異常なしとされながらも、不調を訴える子供も増えてきているように思います。
(まぁ、疳のムシなんかまさにそうですよね。)
子供も、心身共に病む時代なんですね。
(僕が子供の時は、そんな子全然いなかったのにな。)
こんな時こそ「小児鍼復活!!」に期待します!!
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