東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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気象発病学説④

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 
関東も梅雨入りを迎えました。
カラっと晴れたり雨模様だったりと不安定なこの時期を乗り切りたいですね。
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、本日も気象発病学説の続きです。
前回記事はこちらより。
 
 
 
 
 
 
今回は病因論と発病の理論についてです。
これらは、内因(不内外因)・外因、虚・実により説明されます。
 
 
 
 
 
 
「内因」「不内外因」は陰(裏・内)に生ずる邪であり、「外因」は陽(表・外)に生ずる邪です。
 
 
 
 
 
「内因」は七情不和、「不内外因」は、「労倦不適、飲食不節、房事不節、虫傷、外傷など」、「外因」は六淫、疫厲(伝染病)、などの因子が相当します。
 
 
 
 
 
 
次に虚・実です。
 
 
 
 
 
 
虚実は『黄帝内経』の中で、様々な意味で扱われていますが、病因に関しては『黄帝内経素問 第二十八篇 通評虚実論』で病症とその原因について説かれています。
この篇は、四時、五蔵、経絡、気血、などが虚実で説かれています。
 
 
 
 
 
 
『黄帝内経』とは、伝説上の医家、黄帝(こうてい)とその師の歧伯(ぎはく)の問答形式の古典名書ですが、ここに歧伯の「邪気盛んなれば則ち実し、精気奪わるれば則ち虚す」という一文があります。
 
 
 
 
 
 
この一文について、のちに二人の医家が次のように説いています。
 
 
 
 
 
 
張志聡は「邪気とは風寒暑湿の邪、精気とは営衛の気である。」
 
 
 
 
 
 
張景岳は「邪気には微かなものと甚だしいものがある。邪が盛んであれば実し、正気には強いときと弱いときとがある。精が奪われると虚してしまう。奪われるとは失われることである。」
 
 
 
 
 
 
つまり、虚実の実は邪気が旺盛な状態。=邪気実。虚は精気(正気)が衰弱した状態ですね。=正気虚。
『中医学入門』では、不必要有害なものの存在と病理的反応が「実」。人体にとって必要な物質や機能の不足が「虚」。と考えて良い。機能面にかぎると、実は機能の停滞あるいは過亢進を意味し、虚は機能の低下を意味する。とあります。
 
 
 
 
 
 
続いて、発病の理論ですが、これは『黄帝内経素問 第六十六篇 評熱病論』、『黄帝内経霊枢 第六十六篇 百病始生』で説かれています。
 
 
 
 
 
 
 「邪の湊(あつま)る所、其の気必ず虚す。」という一文があります。
 
 
 
 
 
 
これは、邪気が集まり集中している場所は、必ず正気が虚弱であるということを意味しています。
 
 
 
 
 
 
つまり、邪気が侵入するところには、必ず、虚の状態が存在している。正気の虚がなければ、邪気は侵入できない。体内に、正気の虚になりうる、引き起こす内因(七情不和、労倦不適、飲食不節、房事不節、虫傷、外傷など)があり、その状態のところに外因(六淫、疫厲(伝染病))となる邪気が侵入することで、病が生じる。ということですね。
 
 
 
 
 
 
次回へ続きます。
 
 
 
 
 
 
 
 

参考文献

『現代語訳 黄帝内経素問 上巻』 石田秀実 監訳 (東洋学術出版)

『中医学入門』編著:神戸中医学研究会 (東洋学術出版)

『内経気象学入門』 著者: 橋本浩一 (緑書房)

『四季の健康法』 主編:橋本浩一 (緑書房)

 

 
 

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こんばんは☆

 

 

 

吉澤です!

 

 

 

 

先週に引き続き、『汗』について書いていきます。

 

 

 

H.汗の性質・種類

 

 

冷たい汗(陽虚、衛気不足)・熱い汗(外感風熱、内熱)・しょっぱい汗・無味

 

 

汗が冷たく水のようにサラサラして無味無臭なものほど陽虚であることを示し、逆に汗が熱く

 

 

粘稠で臭いが強く、塩味が強いものほど実熱傾向であることを示します。(黄色くなることもある) 。

 

 

1)冷汗 cold sweating:大量発汗により四肢が冷える。

 

 

2)わきがについて

 

 

虚証・実証ともにみられますが、病因としては湿熱蘊結か遺伝的なものが多いとされています。

 

 

肝胆湿熱の液汗として弁証論治するか手術治療を行います。

 

 

3)油汗 oily sweat :油のようなねばねばの汗。

 

 

4)大汗淋漓 great dripping sweat :異常な大量の汗が流れ続けること。

 

 

5)黄汗

 

 

黄色い汗が出て着衣が黄染すること。汗のついた衣服が黄色く染色されてしまいます。

 

 

黄疸でもみられますが、ここでは黄疸の出ていない場合をとりあげます。営衛壅閉、湿熱蘊積。

 

 

 

I.発汗部位

 

 

1 )上半身

 

 

→気の上逆を示すことが多いです。気の上逆+内湿

 

 

2)全身

 

 

→腎の弱り

 

 

3)下半身

 

 

→内湿、とくに粘った熱い汗は湿熱を示します。手掌・足底の少量の汗は一般的な生理現象です。

 

 

4)頭汗 sweating from the head

 

 

頭、顔または首の過度の発汗のこと。実証では上焦の邪熱、中焦の湿熱によるものが多いです。

 

 

虚証では陽気不足によるものが多く、その他では、関格、水結胸、少陽病。

 

 

重病の末期で突然たくさん汗がでるのは虚陽浮越。

 

 

5)額・鼻の頭

 

 

脾胃の弱り

 

 

6 )脇汗 sweating from the armpits

 

 

脇の下からの過度の特定の発汗。 心肺の弱り、 肝陰虚、肝胆湿熱

 

 

7)胸

 

 

心脾気虚、心腎陰虚、虚証

 

 

8)心汗 sweating from the heart region

 

 

前胸部の過度の発汗のこと。心脾両虚、心腎陰虚。

 

 

9)陰汗 genital sweating

 

 

陰部の局所化された発汗のこと

 

 

10)手足汗 sweating from the hands and feet

 

 

手と足からの過度の特定の発汗のこと。脾胃湿熱、脾胃気虚、脾胃陰虚。

 

 

J .発汗後の疲労の程度について

 

 

発汗後肉体的に疲労感が強くなる場合は正気の弱りがあることを示唆します。

 

 

“ 疲れなし”というのは実はグレーゾーンであり、“ 発汗した方がすっきりして楽になる”のであれば正気の弱りがほぼなく、湿邪や熱邪が発汗によって軽減したと解析できます。

 

 

K.八綱と汗

 

 

表における虚実の弁別として、自汗があれば「表寒虚(桂枝湯証)」、無汗であれば「表寒実(麻黄湯証)」という鑑別要因のーつとなり得ます。

 

 

既述の通り、汗の性質で、寒熱虚実がある程度判別できますが、他の所見と総合して判断することが重要となります。

 

 

 

次週からは「大便(二便)」に関して書いていきます。

 
 
 

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

 

 

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