東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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問診に関して㉛(発汗の問診④)

 

 

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こんばんは☆

 

 

 

吉澤です!

 

 

 

 

先週に引き続き、『汗』について書いていきます。

 

 

 

D.  表証における汗の有無

 

1) 有汗:表寒虚

2)無汗(汗が出る筈の時に出ないものをいう):表寒実

 

 

 

E.汗のかきかた

 

1) 自汗 spontaneous sweating

 

労働や厚着、暑い気候によらず、日中普通にしていても汗が出ること。

 

 

あるいは少し動くだけで、かなりの汗が出る状態のこと。

 

 

体表を守る衛気(陽気)には、腠理の開閉によって汗の分泌を調節する働きがあります。

 

 

この衛気の不足によって腠理が開き、汗が出るのが自汗です。

 

 

気虚の証明に用いられることが多いですが、果たして気虚による自汗なのかどうか、他の所見と照らし合わせる必要があります。

 

 

営衛不和、風湿傷表、熱盛陽明、暑傷気陰、気虚、陽虚。

 

 

2) 無汗 absence of sweating

 

 

発汗(無汗症と同じ)の異常な不足または欠如のことで、厳密にいえば「汗が出る筈のときに出ないもの」を指します。

 

 

表寒実、気滞等。

 

 

3) ねあせ(盗汁) night sweating

 

 

入睡時に発汗し、目が醒めると自ずと汗が止まるものをいいます。

 

 

陰虚で発症することが多いとされています。

 

 

睡眠中というのは、日中の活動中活発にめぐっていた気血津液の動きが緩慢となって、内へ内へと温存させるべく収蔵される時間帯となります。

 

 

つまり、活動中よりも相対的に皮表における気の固摂機能が低下しやすい状態となっています。

 

 

このときに、陰虚(陰の力、すなわち固摂や収斂する力が不足している状態。その程度によっては、陰虚内熱となって虚熱が旺盛)であれば、津液が漏れ出やすくなったり、虚熱によって津液が蒸されて排出されます。

 

 

覚醒し、活動しはじめると、気血の巡りが一気に活発化すると皮表における固摂機能も高まり、津液が漏れ出なくなり、発汗が治まります。

 

 

これが陰虚による盗汗の基本的なメカニズムです。

 

 

また、陽明熱盛の状態においては、陽気が有余となり、陰の時間帯(夜間)になっても相殺されることなく内熱によって津液が蒸し出されて盗汗が起こることがあります。

 

 

他には、以下のものでも盗汗が起こります。

 

 

・心血虚(心血不足により心気が浮越して心液である汗が蔵されずに外泄する。)

 

 

・湿邪阻遏(運化失調したために湿が生じ、湿が気の流通を障害して升降失調をひきおこして発生)

 

 

・邪在半表半裏(外邪が侵襲して表証が解さず少陽に伝入すると、半表半裏を阻滞して邪正が交争し、津液を外部に押しやるために発生)

 

 

 

 

次週に続きます!

 
 
 

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

 

 

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テロ被害者に対する中医学治療のエピソード⑤

 

 

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こんばんは 謝敷です

 

 

 

イチョウの新芽が一丁前の形をして芽吹くこの時期が好きだなぁと思っていたら、
あっという間に青年のような大きさになっていて驚きました笑

 

さて、イスラエル ガザ地区での被災者に対する鍼灸治療のレポートも今日で最終回です。

 

 

父親を亡くした女性の息切れ
物腰柔らかな87歳の女性の頭痛と不眠症
脚に銃弾を受けたデビッドさんの腰下肢痛み…

 

 

臨床において様々な患者さんのお話を伺いますが、やはり戦禍の症状は、想像を絶します。

 

 

このレポートは最後に、以下のような考察が書かれています。

 

 

 

・PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)心的外傷を負った患者さんは、
 症状や、年齢、体質、病歴を問わず、自律神経の調整が急性治療の切り口となること

 

 

 

・特に自閉症スペクトラム障害の症例における感情的な動揺遺体する治療では、
 脈拍の調整、呼吸の改善、睡眠障害の治療など、身体的なストレス反応に対処することで緩和すること

 

 

・急性ストレスによる身体的な症状が和らぐと、安心感を取り戻し、感情や精神的な経験を処理しやすくなること

 

 

・中医学の独自のアプローチは、心身の両方に同時に作用し、急性期ならびに複雑な症状に有用であったこと

 

 

 

そして、
トラウマ体験が、身体の特定の部位に“焼き付く”(burned)ことについて、
現在十分な研究は行われていませんが、こうした関連性やメカニズムが明らかになれば、
痛みに関する理解は、現在の生理解剖学的な概念を越えて、
個人の個性に合わせた解釈とアプロ―チを可能とし、新たなレベルに達する可能性がある…    
と書かれています。

 

 

 

最後に、このレポートを書いた中医臨床家自身も、
避難民の治療に際して、強い共感や、助けたいという気持ち、無力感に苛まれ、
二次的なトラウマに直面していると書かれています。

 

 

 

 

このレポートを書いている間にも戦争が続いており、患者は増え続けていること、
この状況を人々が理解し、乗り越えていくためには多くの日数がかかること、
それでも中医学を実践しながら、一日も早い終息への祈りをもってこのレポートを書いていることが
痛いほどの言葉でつづられています。

 

 

 

 

対岸の火事ではないと思いながらも、
平和な日本で過ごす私にとっては、想像してもしきれませんが、
戦争のみならず、自然災害の多い日本では、被災者への治療においても、
このレポートの内容が活かせるのではないかと思います。

 

 

 

 

心の痛みの内容やレベルは異なれど、日本でも苦しんでいる方は沢山いらっしゃいます。
中医学の心身一如の考え方は、分かるようでなかなか理解され難い概念ですが、
こうした臨床における様々な報告をもって、周知のものとなり、
中医学や鍼灸が、医療の選択肢として提示される土壌を、少しずつでも形成したい、と思うばかりです。

 

 

 

(参考文献)

Messinger A, Gamus D, Bondi M, Polliack ML, Ben-Arye E. Calming the Wind: A Traditional Chinese Medicine Practitioner’s Approach to Wartime Acute Stress Disorder Symptoms. Curr Psychiatry Rep. 2024 Nov;26(11):678-682. doi: 10.1007/s11920-024-01542-z. Epub 2024 Oct 2. PMID: 39356401.

 

 

 

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