東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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松木

論理と理論

2011.02.19

こんばんは、松木です。論理と理論という言葉、一見よく似ていますが、意味するところは少々違います。言葉の定義をしっかり押さえるということは、論理的に考えていく上で重要だと思いますので、このよく似た二つの言葉について考えてみたいと思います。大辞林で調べてみますと、「論理」[1]思考の形式・法則。議論や思考を進める道筋・論法。[2]認識対象の間に存在する脈絡・構造。「理論」〔1〕[1]科学研究において、個々の現象や事実を統一的に説明し、予測する力をもつ体系的知識。狭義には、明確に定義された概念を用いて定式化された法則や仮説を組み合わせることによって形作られた演繹的体系を指す。[2]特定の研究領域や個々の学者の学説や見解を指すこともある。[3]実際の経験から離れて純粋に思考の中で組み立てられた知識。「実践」に対立し、否定的意味で使われることが多い。空理空論。〔2〕物事の道理・筋道などについて論じ合 ....

ハーバード白熱教室

2011.02.18

こんばんは、松木です。ちょっと古い話ですが、昨年NHK教育テレビでマイケル・サンデル教授によるハーバード大学での講義が話題になりました。この方は政治哲学者で、講義のタイトルは「JUSTICE(正義)」です。この講義はハーバード大学史上空前の履修者数を記録しつづける超人気講義だそうで、そのため同大学では初のメディア公開になったそうです。まず「正義」というタイトルも面白そうですし、何より超人気講義がどのようなものであるのか大変興味があり、少々遅れてではありますが、最近この講義を見ております。まだ全て見終わったわけではないのですが、まず何より驚いたのは第一回目の講義の冒頭です。ものすごく広いホールでの講義で、冒頭から二つの質問を学生に投げかけます。その質問に対する学生の回答には矛盾が生じるようになっており、それが今回の講義のテーマとなります。その間わずか10分足らず。見ていて思うのは、とんでもな ....

体感時間

2011.02.17

こんばんは、松木です。先日高校の教員をしている友人と話をしました。そこで、教育についても少々話をしたのですが、なるほど、という話をたくさん聞くことができました。その中で、いかに学生を授業に引き込むか、ということがなかなか難しいという話になりました。楽しかったり、夢中であったりすると、時間の経過を早く感じることは多々あると思います。逆につまらない、退屈なときは、いつまで経っても時間が過ぎないように感じられます。しかし、記憶を振り返ってみると、早く経過した時間に起きたことは克明に覚えていても、退屈な時間の出来事はわりと忘れてしまっています。これは集中しているかどうかという事が、一つの要因だろうと思います。私はこれを、映画を観たときに強く実感します。お笑い芸人の板尾創路さんが、自分の映画に対する評価は体感時間で決めていると以前おっしゃていましたが、好きな映画の多くは体感時間が非常に短く感じられ、 ....

ロジック検定(その4)

2011.02.16

こんばんは、松木です。前回の例題の解説をしていこうと思います。ロジック検定(その1)ロジック検定(その2)ロジック検定(その3)A,B,C,Dの4人が所属しているクラブは,野球部,サッカー部,吹奏楽部,科学部のいずれかで,同じクラブに所属している人はいません。また 4人が好きな色は赤,青,黄色,白のいずれかで,同じ色が好きな人はいません。この4人について,次の事実が分かっているときに,4人が所属するクラブと 好きな色の組合わせを答えて下さい。(1) 野球部の人が好きな色は青です。(2) Dが好きな色は赤で,科学部ではありません。(3) 吹奏楽部に入っているのはAです。(4) Cが好きな色は青でも黄色でもありません。この文章から、以下の事が分かります。A- 吹奏楽部 -B-        -C-        -青、黄でないD-科学部でない-赤このとき、Cの人の色は、青、黄でないということは ....

ロジック検定(その3)

2011.02.15

こんばんは、松木です。ロジック検定(その1)ロジック検定(その2)本日は、論理的分析力に関する例題です。今回の問題は、「複数の情報を整理する力」を見る問題だそうです。因みに前回の問題は「根拠に基づいて客観的に判断する力」を見る問題でした。以下引用させて頂きます。A,B,C,Dの4人が所属しているクラブは,野球部,サッカー部,吹奏楽部,科学部のいずれかで,同じクラブに所属している人はいません。また4人が好きな色は赤,青,黄色,白のいずれかで,同じ色が好きな人はいません。この4人について,次の事実が分かっているときに,4人が所属するクラブと好きな色の組合わせを答えて下さい。 (1) 野球部の人が好きな色は青です。(2) Dが好きな色は赤で,科学部ではありません。(3) 吹奏楽部に入っているのはAです。(4) Cが好きな色は青でも黄色でもありません。この手の問題は、イラストロジックや数独をやった ....

ロジック検定(その2)

2011.02.14

こんばんは、松木です。今回は、前回引用しました問題の解説を行いたいと思います。ロジック検定(その1)もう一度問題文を引用させて頂きます。事件発生の一報を受けて,現場に急行したところ,現場一帯の道路には雨に濡れた形跡があった。郵便ポストの前に は車が停車したと思われる跡がある。というのも,その部分の道は雨に濡れていなかったからである。さらに車が停車していたと思われる部分をよくみると,そ こにはハンカチが落ちていたが,それは雨に濡れてはいなかった。ハンカチを誰かが知らずに落としたのか,それとも人為的にそこに置いたのかは,わからな い。以下の5つの出来ごとを,起こった順序に並べ替えて下さい。順序として考えられる,すべての可能性を列挙して下さい。 ア)雨が降り始めたイ)雨がやんだウ)車が現場に停車したエ)車が現場から移動したオ)ハンカチが路面に落ちたという問題でした。まず、この問題文から読み取れる ....

ロジック検定(その1)

2011.02.13

こんばんは、松木です。先日ネットサーフィンをしていましたら、「ロジック検定」という検定があることを知りました。ロジックとは「論理」のことで、我々東洋医学に携わる人間にも、非常に重要な事柄です。昨日森岡先生が書いておられた「問診と聞き方の工夫」においても、「論理力」というのは非常に重要になります。で、この「ロジック検定」ですが、論理力を大きく三つの要素に分けています。1、論理的判断力2、論理的分析力3、論理的実践力1、論理的判断力これは情報を外部から取り込む段階の能力のことです。2、論理的分析力これは外部から得た情報を処理して、本質を捉えていく段階の能力のことです。3、論理的実践力これは、上記の判断力、分析力を、現実の場面に応じて実際に使っていく段階です。このように考えると、日々の臨床でも論理力がいかに求められているかが分かります。ここで、論理的判断力を評価するサンプル問題を引用させて頂きま ....

正岡子規の「病牀六尺」

2011.02.05

こんばんは、松木です。先日とある患者さんと俳句の話になりましたので、ちょっとそれにまつわる事を書こうと思います。私は以前は俳句なんて何がいいのやらイマイチよく分からなかったのですが、いつだったか俳句の持つ「間」や「リズム感」に興味を持ってからは、急に好きになった経緯があります。そんなきっかけで、あるとき正岡子規の「病牀六尺」という本を読みました。これは正岡子規が結核から脊椎カリエスを発症してから、子規が亡くなる2日前まで書き続けていた随筆集です。(実際は弟子の高浜虚子の口述筆記だそうですが)今でいうブログみたいなもんですね。蒲団から起きることもままならない子規にとっては、六尺の病床が自分の世界である、ということがタイトルになっています。淡々と食べたものの事が書いてあったり、もし起きれたら行ってみたい所のリストを書いていたり、時に病について悲痛な思いを書いていたりします。しかし、どこか客観的 ....

評価の難しさ

2011.02.04

こんばんは、松木です。先日、講師をしている学校で「指圧実技」という授業の実技試験を担当しました。試験内容は、私が実際に指圧を受けながら、「圧が垂直か」「圧の強さは適切か」「速度が一定か」「左右の手で手技に差はないか」などの項目を評価していくものです。また、実技試験中に「口頭試問」を行います。例えば、「今触っている筋の名前は何ですか?」などです。そして、その質問に対する回答がの正確さと、質問に答えるために考えている間に手技が雑になっていないかを評価します。「実技試験の評価」を行う際、このように上記の項目ごとに評価点を付けていくのですが、その際、評価項目とは別に、私個人の「きもちいいな」とか「あ、上手いな」といった「感情」がふっと脳裏に浮かんできます。そして、この「感情」で感じたことと、「評価項目によって採点した点数」に若干のズレが生じることがあります。このズレの一番の原因は、評価項目の内訳に ....

医療とホスピタリティ(その6)

2011.02.03

こんばんは、松木です。 前回の続きを書いていきます。 医療とホスピタリティ(その1) 医療とホスピタリティ(その2) 医療とホスピタリティ(その3) 医療とホスピタリティ(その4) 医療とホスピタリティ(その5) 医療とホスピタリティを考えるにあたり、医療にサービス業的な、商取引モデル的な考えを導入することの問題点をいくつか書いて参りました。 なぜなら、ホスピタリティ(おもてなし)の概念を何より重視しているのがそういった業界だからです。 一つ目の問題点は、「患者が消費者的にふるまう」ようになる可能性があることです。 「消費者的にふるまう」とは、「最低の代価で、最高の商品を手に入れることをめざして行動する」ということです。 これを医療現場に置き換えると、「患者としての義務を最低限にまで切り下げ、医療サービスを最大限まで要求する」という行動となりうるということです。 二つ ....

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