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こんばんは 謝敷です^^
今回は出産時の痛みに対する鍼灸治療のCochran評価をご紹介致します。
痛みの強さについては Visual Analog Scale: VASという方法を用いて記録されました。
これは10㎝の線の上に、0を全く痛みがない、10を一番強い痛みをとして、マークをつけてもらうものです。
その他、痛みが完全に除去されたとしても、出産体験に満足できるとは限らないようで、
妊婦さんの主体的な体感や、妊娠・出産時の意思決定がこうした出産時満足度に大きく影響するようです。
多くの女性は、分娩時の痛みを軽減するための薬理学的または侵襲的な方法を避けたいと考えており、
鍼灸などの補完的な痛みの管理方法が貢献している可能性が示されています。
鍼が出産時の痛みに効果を及ぼす機序については、色々な理論が示されていますが、
自律神経やホルモンの変化を介して、脳の特定領域で痛みの知覚変化につながる可能性、
鎮痛効果のあるオピオイドと呼ばれる物質が放出される可能性等、
鍼の局所的・中枢的なメカニズムの両方がある可能性が示唆されています。
さて、鍼灸で、出産時の痛みは変化するのでしょうか。
▽偽鍼との比較
鍼治療と偽鍼と比較した場合、痛みの強さにほとんど差は見られなかったようですが、
鎮痛に対する満足度を高める可能性は示唆されており、
満足度は「非常に良い」から「悪い」までの4段階評価で、
鍼治療は偽鍼に比べ、鎮痛に対する満足度を高め、
鎮痛のための服薬を減らす可能性もあると報告されています。
▽通常治療・無治療との比較
痛みの強さについては、エビデンスのレベルが低く効果は不明または非常に低い、
鎮痛の満足度については影響を及ぼさない可能性が報告されています。
また、鍼治療が鎮痛剤を減少させるかも不明です。
ただし、副次的な結果として、鍼灸を受けた女性では産後の出血率が低下する可能性が報告されています、
今回検討した研究28件の研究のうち、8件は中国医学が適用されていますが、
他大部分の研究では、決まったツボを使用しており、鍼の本数や深さ、置鍼時間等は不明なようです。
一般的に使用されていたツボは、
SP6(三陰交)、LI4(合谷)、BL23(腎兪)、BL32(次髎)、HT7(神門)、
GB34(陽陵泉)、LR3(太衝)、ST36(足三里)、PC6(内関)、BL67(至陰)と報告されていました。
また、今後の課題として、エビデンスの質の向上のほか、
分娩のコントロール感や出産経験の満足度、痛み軽減の満足度、
新生児の転帰、鍼灸師の熟練度や患者との関係を考慮に入れた研究などが必要であることが指摘されています。
出産時に、どのようなタイミングで治療がなされていたのか、論文によっても差が大きそうですね。
コクランレビューとしてトピックはあっても、
実態としてはエビデンス不足のために評価できていない項目が多いことが分かりました。
鎮痛と満足度で評価が異なるという視点が、個人的には興味深く思えました。
ご参考:記事概要
データベース等にて、2名の評価者が論文要約をスクリーニングし、
2019年2月までに発表された28件(鍼:13件、灸15件)の研究(3,960名)の効果について検討。
採用された論文は、中国、スウェーデン、ブラジル、トルコ、デンマーク、インド、韓国、フィリピン、台湾、イギリスの論文。
【対象者】自然・誘発分娩による出産(単胎・多胎含む/初産・経産含む)
【介入方法】鍼灸治療(耳鍼含む)または指圧
【比較対象】偽鍼、無治療、非薬理的介入
【評価項目】主要評価 痛みの強さ(Visual Analog Scale: VAS)
副次的評価 鎮痛に対する満足度、分娩中のコントロール感、
出産体験の満足度、鎮痛剤の使用、安全性、副作用
<参考資料>
・Cochran Library
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD009232.pub2/full#CD009232-abs-0001
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こんばんは 謝敷です^^
前回まではCochranライブラリーにおける緊張型頭痛と片頭痛への鍼灸施術の評価を見て参りました。
今回は、UpToDateと日本における頭痛の診療ガイドラインにおける、
鍼灸治療に対する評価をご紹介します。
まずはUpToDateから…
緊張型頭痛に対する鍼灸効果については、予防治療の記事の中で、
頭痛頻度は減少できたものの、その効果量は小さく、エビデンスレベルも中程度、
偽鍼との比較においては、統計的な効果量が示されていなかったと記載されており、
予防効果は限定的ではあるものの、鍼治療はリスクの少ない治療であり、
服薬が不可能な方でも使用できる手段であると紹介しています。
反復性の片頭痛に対する鍼灸効果についても、予防治療の記事の中で
研究においてバラつきがあるものの、プラセボ薬よりは効果があり、
鍼治療も偽鍼共に、頭痛の頻度を下げる結果が報告されていること、
また、偽鍼や伝統医学的な鍼灸と現代医学的な鍼灸との間では
統計上の効果の差は見られなかったことを報告しています。
海外では、エビデンスが限定的であるけれども、無治療や服薬が困難な方には治療や予防の選択肢となる
というニュアンスの推奨度となっているのですね。
日本における頭痛の診療ガイドライン2021でも、
非薬物療法の一つとして
「薬物療法が禁忌などで使用できない場合や薬物療法と併用する場合などにおいて考慮すべき治療」
として紹介されており、
「メタアナリシスで有効が認められているが、よりいっそうの検討が必要である」
としてエビデンスの確実性Cと記載されています。
具体的には、慢性頭痛の予防的役割のほか、
非薬物療法としても有用な可能性があることが示されています。
また慢性頭痛に対しては多職種連携によるチーム医療(集学的治療)が
推奨(弱い推奨/エビデンスの確実性B)にて紹介されており、
埼玉国際頭痛センターでは、作業療法士や薬剤師とともに鍼灸師が携わっている例が紹介されています。
疾患の病態が複雑・多様になっている現代において、
多職種連携やチーム医療は必要不可欠であると思いますが、
東洋医学という異なる生理・解剖理論をもつ鍼灸師が、
現代医療の現場で、どのようにコミュニケーションをとり、
何を強みとし、どのように生かしていくかは課題であり、
鍼灸師としての真価が問われるように思います。
参考文献
・UpToDate Tension-type headache in adults: Preventive treatment
・UpToDate Preventive treatment of episodic migraine in adults
・頭痛の診療ガイドライン2021 https://www.jhsnet.net/pdf/guideline_2021.pdf
2013.09.12
2013.11.14
2016.07.20
2016.06.08
2012.02.10
2012.08.24
2016.07.02
2016.04.30
2016.09.13
2016.09.05
2025.07.01
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