東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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こんばんは、三鬼です。

 

 

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

季節が移ろいゆくこの頃、ふと立ち止まったときに、

 

「どうしてこんなに部屋が散らかってしまったのだろう」

 

「片づけたいのに、手が動かない……」

 

そんな声を、患者さんからも、身近な人たちからも、よく耳にするようになりました。

 

 

 

 

片づかない部屋には、「やる気の問題」では片づけられない、もっと深い背景があるのではないでしょうか。

 

 

 

東洋医学では、私たちの身体と心、そして暮らす空間は、ひとつながりのものとして捉えます。

 

「外の乱れは、内の乱れ」

 

――その言葉通り、部屋の状態には、五臓六腑の働きや心のうつろいが静かに映し出されています。

 

 

 

今回の連載では、「片づけ」や「空間の乱れ」を入り口に、五臓(脾・肝・肺・心・腎)と暮らしの関係を、ひとつひとつひも解いてみたいと思います。

 

 

 

日々の暮らしのなかで、空間をととのえることが、いかに私たちの心身の調律につながるのか

 

 

――それを、綴ってまいります。

 

どうぞ、ゆったりとお付き合いください。

 

 

 

さて、第一回の今回は、なぜ「部屋の状態」が、私たちの心や体の状態を映し出すのか

 

――東洋医学の基本的な視点を通して、この不思議なつながりを見つめてみたいと思います。

 

 

 

暮らしの空間が、ときに「鏡」となり、ときに「薬」となる。

 

そんな世界の扉を、静かに開いていきましょう。

 

 

 

東洋医学では、身体と心、そして自然界や空間は、本来ひとつながりのものとされます。

 

「内外合一(ないがいごういつ)」「天人合一(てんじんごういつ)」という考え方にあるように、私たちの内なる状態(=五臓六腑のはたらきや感情のバランス)は、やがて外の環境やふるまいに反映され、逆に、外の状態が内に影響を与えるとも考えられているのです。

 

 

 

たとえば、物が片づけられない、思考がまとまらない、部屋に気が満ちていない

 

――そうした状態は、単なる「性格」や「意志の弱さ」ではなく、脾や肝、腎といった内臓のはたらきの変調を映し出している可能性があります。

 

 

 

空間の乱れは、身体の乱れ。

暮らしの滞りは、気の滞り。

 

 

 

この連載では、五臓それぞれの特徴や働きをたどりながら、「空間のうつろい」と「心身のめぐり」がどう響き合っているのかを探っていきます。

 

 

 

 

 

【参考文献】

中医基礎理論(第3版)中医薬大学 編著/医歯薬出版, 2004年 

中医診断学 中医薬大学 編著/東洋学術出版社, 1999年 

福田稔『東洋医学のしくみ』 池田書店, 2007年 

浅川要『からだとこころの東洋医学』 NHK出版, 2011年 

山中康裕・中沢新一 編『気の人類学』 講談社学術文庫, 2002年 

三砂ちづる 監修『暮らしの図鑑 東洋医学』 翔泳社, 2021年 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こんばんは、三鬼です。

 

 

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

今年、我が家の庭でひとつの不思議な出来事がありました。

 

春の光に照らされて、さくらんぼの木は見事な実りを迎えました。赤く艶めく果実が枝をたわませ、鳥たちと競うように甘い季節を分かち合った豊作の年。

ところが、そのすぐ隣に立つ杏の木は、花こそ咲かせたものの、実をつけることなく、静かに季節を終えていきました。

 

 

 

同じ庭、同じ土、同じ陽射しの中で、なぜこのような差が生まれたのでしょうか。

 

 

 

東洋医学の視点から眺めてみると、そこには自然のリズムと心身の調和を映す、穏やかなメッセージが浮かび上がってきます。

 

 

 

東洋医学では、世界のすべては「陰」と「陽」という二つのエネルギーの絶え間ない循環と調和によって成り立っていると考えられています。

陰は静けさや滋養、潤いを。

陽は活動や熱、乾きを司ります。

 

このバランスが保たれてこそ、自然も人も健やかに生きてゆけるのです。

 

植物もまた、この陰陽の流れの中で生きています。

 

 

 

さくらんぼは、陽の気を豊かに受け取り、外へと伸びる力を持つ果樹。

一方の杏は、より内に向かう繊細な気を帯び、静かな滋養を必要とする果樹です。

 

 

 

今年の春は、雨が少なく、朝夕の寒暖差がとても大きい季節でした。

 

東洋医学では、このような気候は「肺」の働きを弱めるとされます。肺は、外界との境をつかさどり、全身に気を巡らせる重要な役割を担っています。

杏は、ちょうどこの「肺」の気と深くつながる果樹とされています。

気候の乾きと温度の乱れによって、杏は十分な気を蓄えることができず、結実する前にその力を手放さざるをえなかったのかもしれません。

 

一方、さくらんぼは、陽気を喜び、勢いのある気候にこそ力を発揮します。

今年の気候は、まさにその性質にぴたりと合い、見事な実りをもたらしたのでしょう。

 

 

 

この小さな庭の対比は、私たちの身体や心にも重なります。

 

同じ環境にいても、心身の状態や体質によって、受け取る影響は異なります。

 

体調を崩す人もいれば、むしろ元気を増す人もいる。

 

植物と同じように、人もそれぞれの「気」を抱えて生きているのです。

 

 

 

果実が実らなかったという事実は、決して「失敗」ではありません。

それは、その年の自然の流れに正直に反応した、ひとつの誠実な姿なのです。

 

 

 

さくらんぼの実りは、陽の気を力強く受け取った喜びのかたち。

杏の静けさは、揺れる気候の中で、自らを守った慎み深さのかたち。

 

どちらもまた、自然の中で生きる正しい在りようです。

 

 

陽の光があるからこそ影が生まれ、

実りがあるからこそ、実らない静けさにも意味が宿ります。

 

今年、さくらんぼは華やかに実を結び、杏は静かに身を休めました。

そのどちらが正しく、どちらが間違いということはありません。

自然は、結果ではなく「そのときの応答」を大切にしています。

 

私たちもまた、常に前に進む必要はなく、

立ち止まることや、空白の時間もまた、命の深い営みの一部です。

 

実らないことは、空っぽではなく、

土の奥で静かに力をたくわえている、もうひとつの豊かさ。

 

そう思えば、何も咲かせていない日々にも、

光と影が寄り添うように、確かな意味が息づいているのです。

 

 

 

【参考文献】

伊藤剛『東洋医学のしくみ』池田書店

『素問』『霊枢』中国医学古典(東洋学術出版社 訳注)

 

 

 

 

 

 

 

 

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