東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

Search Results for: 冷え

さくらんぼの実

 

清明院では現在、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

**********************************************************************************************
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

  ↑↑↑        ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

こんばんは、三鬼です。

 

 

 

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

初夏の光に照らされ、我が家の庭の一本のさくらんぼの木が、豊かな実をつけました。

艶やかな赤い果実が枝に鈴なりに実る様子は、まるで季節そのものが差し出してくれた贈り物のようです。

 

 

 

古くから「桃栗三年柿八年」と言われるように、果樹の実りには時間が必要です。さくらんぼもまた、実をつけるまでに5〜10年を要し、しかも気候や環境に左右されやすく、毎年安定して実るとは限りません。とりわけ、今年のように甘く香り高い実りに恵まれたのは、およそ20年ぶりのことでした。

自然の巡りに身を委ねるからこそ、その一粒一粒が格別の歓びとなるのです。

 

 

 

収穫の日、私は梯子をかけ、ひとつひとつ丁寧に果実を摘み取りました。

その頭上では、鳥たちが賑やかにさえずっています。その声がどこか抗議めいて聞こえたのは、きっと私の心に罪悪感があったからかもしれません——「それは本来、私たちのものなのに」とでも言うように。

 

 

 

実際、さくらんぼの赤い色は、鳥たちに見つけてもらうために進化したもの。彼らに果実を食べてもらい、種を遠くへ運んでもらうことで、新しい命を育む。自然界において果実とは、甘くおいしいだけでなく、次世代へと命を繋ぐ巧妙な戦略でもあるのです。

 

 

 

こうして私が手にした果実の背後にも、目に見えないつながりが息づいています。そして、その果実が私たちの身体に与えてくれる力もまた、東洋の知恵によって見いだされてきました。

 

 

 

東洋医学では、さくらんぼ(桜桃)は「温性」に分類され、身体を内側からやさしく温め、血の巡りを促すとされます。とくに冷えに悩む方にとっては、「補血」「活血」の作用により、末端の血行を改善する自然の妙薬となるでしょう。また、その甘酸っぱさは、胃腸の調子を整え、食欲を自然に引き出すといわれています。

 

 

 

さらに、「肝」と「脾」という臓腑の働きを助ける特性も持ち、気血のバランスを整えることで、疲労回復や肌の艶やかさにも一役買うと伝えられています。見た目の美しさの奥に、こうした深い叡智が潜んでいることに、改めて自然の奥深さを感じずにはいられません。

 

 

 

こうした自然の恵みを口にするとき、私はいつも「身土不二(しんどふじ)」という言葉を思い出します。身(からだ)と土(環境)は二にあらず——すなわち、人の健康や命は、その人が暮らす土地、気候、風土と切り離せないという東洋の基本的な健康観です。この土地で、この季節に、この木が育てた果実。それを口にすることは、単なる栄養補給ではなく、今の自分の身体が本当に必要としているものを受け取るということ。だからこそ、その味わいも、効能も、より深く、優しく身体に染み入るのかもしれません。

 

 

 

自然の連携を思えば、果実を独占することへの申し訳なさが胸をよぎります。けれど、私がこの果実をいただくこともまた、自然の循環のひとつであり、命の流れの中にあるのだと感じます。「種」の役割を思いながら、このさくらんぼの実は、私の身へと、新たな生命力へと姿を変えていくのです。

 

 

 

果実を味わったあと、その種は捨てずに大切に取っておきました。この小さな種には、まだ語られていないもう一つの物語が宿っているような気がしています。

 

 

 

次回は、さくらんぼと鳥たちとの関係をもう少し深く掘り下げながら、「命をつなぐデザイン」について綴ってみたいと思います。

 

 

 

【参考文献】

『中薬大辞典』(人民衛生出版社)

邱紅梅著『家庭でできる薬膳・漢方食材大事典』(ナツメ社, 2012年)

『薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』(西東社, 2010年)

農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)「果樹研究データベース」

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

 

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

「エキテン」清明院サイト

 

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

 

清明院院長のブログ 「最高の鍼灸の追求」

絶汗(ぜっかん)とは

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

**********************************************************************************************
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

  ↑↑↑        ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「絶汗(ぜっかん)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
絶汗とは、危急段階でみられる大量発汗のことを指し、油のような汗が止まらないことが特徴です。
 
 
 
弁証分類は主に次の2つです。
 
 
 
1.気陰欲絶の絶汗
 
2.陽気欲越の絶汗
 
 
 
いずれもショック状態の危急症候です。
 
 
 
重症の高熱と発汗、激しい下痢、嘔吐、大量出血、慢性病による消耗など、高度に陰液が消耗すると、陽気もよりどころを失って散越し、陽気が亡失すると陰液も化生できず枯渇するという悪循環に陥いることで気陰欲脱、陽気欲越が引き起こされます。
 
 
 
それぞれ連続的に起きますが、先後、主次の違いがあります。
 
 
 
まずは気陰欲絶の絶汗についてです。
 
 
 
『素問・挙痛論』に「戻すればすなわち腠理開き、栄衛通じ、汗は大泄し、ゆえに気泄すなり……。労すればすなわち喘息して汗出で、内外みな越し、ゆえに気は耗すなり」と記載があるように、
 
 
 
人体の陰陽(特に心の陰陽)の偏盛偏衰や栄衛失調により、腠理が開いて汗が止まらなくなることが生じます。
 
 
 
『霊枢・決起篇』にも「津脱するものは、腠理開き、汗は大泄す」と記載されています。
 
 
 
この場合、汗が止まらず、汗の質は熱くて粘稠あるいは油状、身体の熱感、手足が温い、口唇や下が紅く乾燥、脈が虚数あるいは細数で無力などを呈します。
 
 
 
治法は、益気固脱、滋陰生津を用います。
 
 
 
次に陽気欲越の絶汗についてです。
 
 
 
『霊枢・経脈編』に「六陽の気絶すれば、すなわち陰と陽は相離れ、離れればすなわち腠理発泄し、絶汗すなわち出づ」と記載があるように、久病、重病で陽気(特に心陽)が過度に消耗し、収斂できずに陰陽が離決して、陽気が外に散越して大汗が出ます。
 
 
 
危急状態の「亡陽」に相当します。
 
 
 
この場合、大量発汗、四肢の冷え、無欲状態、うずくまる、脈微弱などを呈します。
 
 
 
治法は、補陽固脱、回陽救逆を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

読者の皆様、1日1回、こちらをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

「エキテン」清明院サイト

 

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院院長のブログ 「最高の鍼灸の追求」

 

RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿
アーカイブ