東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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絶汗(ぜっかん)とは

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「絶汗(ぜっかん)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
絶汗とは、危急段階でみられる大量発汗のことを指し、油のような汗が止まらないことが特徴です。
 
 
 
弁証分類は主に次の2つです。
 
 
 
1.気陰欲絶の絶汗
 
2.陽気欲越の絶汗
 
 
 
いずれもショック状態の危急症候です。
 
 
 
重症の高熱と発汗、激しい下痢、嘔吐、大量出血、慢性病による消耗など、高度に陰液が消耗すると、陽気もよりどころを失って散越し、陽気が亡失すると陰液も化生できず枯渇するという悪循環に陥いることで気陰欲脱、陽気欲越が引き起こされます。
 
 
 
それぞれ連続的に起きますが、先後、主次の違いがあります。
 
 
 
まずは気陰欲絶の絶汗についてです。
 
 
 
『素問・挙痛論』に「戻すればすなわち腠理開き、栄衛通じ、汗は大泄し、ゆえに気泄すなり……。労すればすなわち喘息して汗出で、内外みな越し、ゆえに気は耗すなり」と記載があるように、
 
 
 
人体の陰陽(特に心の陰陽)の偏盛偏衰や栄衛失調により、腠理が開いて汗が止まらなくなることが生じます。
 
 
 
『霊枢・決起篇』にも「津脱するものは、腠理開き、汗は大泄す」と記載されています。
 
 
 
この場合、汗が止まらず、汗の質は熱くて粘稠あるいは油状、身体の熱感、手足が温い、口唇や下が紅く乾燥、脈が虚数あるいは細数で無力などを呈します。
 
 
 
治法は、益気固脱、滋陰生津を用います。
 
 
 
次に陽気欲越の絶汗についてです。
 
 
 
『霊枢・経脈編』に「六陽の気絶すれば、すなわち陰と陽は相離れ、離れればすなわち腠理発泄し、絶汗すなわち出づ」と記載があるように、久病、重病で陽気(特に心陽)が過度に消耗し、収斂できずに陰陽が離決して、陽気が外に散越して大汗が出ます。
 
 
 
危急状態の「亡陽」に相当します。
 
 
 
この場合、大量発汗、四肢の冷え、無欲状態、うずくまる、脈微弱などを呈します。
 
 
 
治法は、補陽固脱、回陽救逆を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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矢車菊が伝える季節の移ろい

 

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こんばんは、三鬼です。

 

 

 

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

気持ちのよい青空が広がる日が続いていますね。

 

陽ざしに照らされた大地からは、初夏の気配がほんのりと感じられるようになりました。

 

 

 

さて、今宵も前回に続いて、澄みわたる空に映える矢車菊のお話をお届けします。

 

 

 

矢車菊は青だけでなく、様々な色彩の衣をまとって咲き誇ります。

 

それぞれの色には、五行の視点から見ると深遠な意味が織り込まれています。

 

 

紫の矢車菊:季節の橋渡し役 

 

紫色は青(木・春)と赤(火・夏)の融合から生まれる色。

初夏に佇む紫の矢車菊は、肝臓(木の臓器)から心臓(火の臓器)へとエネルギーがスムーズに移行するのを導く役割を担っているかのようです。

東洋医学では季節の変わり目は体調を崩しやすい「不定期」とされますが、紫の矢車菊はそのような時期に必要な「調和」と「適応」の知恵を静かに伝えています。

 

 

ピンクの矢車菊:夏の息吹を運ぶ 

 

ピンク系の矢車菊には「火」の気が色濃く表れています。

夏の喜び、活力、情熱を映し出すこの色は、心臓と小腸の働きと密接に関連する夏のエネルギーを象徴しています。

梅雨の終わりから本格的な夏へと移り変わる時期に、私たちの心と体を夏の流れに優しく寄り添わせるための自然からのサインといえるでしょう。

 

 

白い矢車菊:秋の清澄さを予感させる 

 

清らかな白の矢車菊には、「金」の気が静かに宿っています。

秋に対応する金は、収穫と整理、浄化の時期を表します。

肺と大腸に関わるこのエネルギーは、不要なものを手放し、本質を見極める力を秘めています。

白い矢車菊は、夏の熱が過ぎ去った先にある秋の澄んだ空気を先取りし、季節の環を完成させる役割を果たしているのです。

 

 

 

矢車菊が主に咲き誇るのは春から初夏にかけて。

 

この時期は五行思想では「木」から「火」へとエネルギーの流れが移り変わる季節の転換点です。

興味深いことに、私たちの体内でも、この時期には特有の変化が静かに進行しています。

 

 

– 春に活発だった「肝」の働きから、「心」の機能が徐々に前面に出始めます。

– 体内のエネルギーの流れが地から天へ、内から外へと上昇し、発散していきます。

– 体温調節機能や代謝のリズムが微妙に変化し、夏の熱に備える準備が始まります。

 

 

矢車菊の多様な色彩は、こうした私たちの体内の変化と呼応し、季節の移ろいを映し出す自然の鏡となっているのではないでしょうか。

 

青い矢車菊が肝の働きを整え、紫やピンクの矢車菊が心の機能への移行を助ける。

 

植物は色彩を通して、季節に合わせた体内のバランス調整を静かにサポートしているのかもしれません。

 

 

 

「矢車菊」という名前の由来となった車輪のような形もまた、深い象徴性を帯びています。

 

この「回転」「循環」のイメージは「木」の気の本質的特質と見事に呼応します。

 

木は成長、拡張、そして循環を意味します。

 

風に揺られながら次々と花を咲かせる姿は、絶え間なく続く生命の循環そのものを体現しているのです。

 

風に揺れる矢車菊の姿を見つめていると、そこには季節の移ろいを映す小宇宙が広がっています。

 

青から紫へ、そして時に白や赤へと変奏する花々は、私たちの身体に刻まれた古の記憶を呼び覚まし、静かな対話を始めるのです。

 

 

 

夏至に向かう光の中で、ひと際鮮やかに輝く矢車菊の青い星。

 

そこには春から夏へと移りゆく自然の調べと、それに呼応する身体の叡智が織りなす壮大な詩が秘められています

 

風にそよぐ花びらの間から聞こえてくるのは、古来より東洋の智慧が見出した「五行」の息吹。

 

私たちもまた、その永遠の循環の中に在ることを、矢車菊は優しく教えてくれているのかもしれません。

 

 

 

 

【参考文献】

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

 

 

 

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