東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

善憂思(ぜんゆうし)とは

2023.08.17

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

**********************************************************************************************
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

  ↑↑↑        ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「善憂思(ぜんゆうし)」について、お話をしていきたいと思います。
 
 
 
善憂思(ぜんゆうし)とは、常に思い悩み、憂うつで、クヨクヨしてしまい、気分が晴れないことをいいます。
 
 
 
弁証分類は主に2つあり、次の通りです。
 
 
 
1.心脾気結の善憂思
 
 
2.肺気不足の善憂思
 
 
 
まずは、心脾気結の善憂思についてです。
 
 
 
多くは過度の心労、精神的緊張、悩み、疑惑などにより気滞をともなうことで引き起こされます。
 
 
 
『霊枢・本神篇』に「愁憂するもの、気閉塞して行らず」、『素問・痺論』に「淫気憂思すれば、痺は聚まりて心在り」、『普済方』に「思うこと多ければ気結す」などと述べられている通りです。
 
 
 
弁証のポイントは、クヨクヨして憂うつであると同時に、胸腹が脹って苦しいという気滞の症状がみられ、
 
 
 
程度が悪化すると、空腹感が無いといった脾虚症状、さまざまな考えが頭に浮かんで眠れないなどの症状が出現することです。
 
 
 
『雑病源流犀燭』では、「思は、脾と心の病……あるいは労心思慮して、精神を損傷し、頭眩目昏を致し、心虚して気短く、驚悸し煩熱するものあり、思慮傷心して、心神不足を致し、寝ること能わざるものあり、……思労によりて心脾を傷り、健忘失事を致し、言語顚倒して癪のごときものあり……」という記載があります。
 
 
 
意訳すると、次のような内容になります。
 
 
 
「思は、脾と心の病……あるいは心に負担をかけて思慮をして精神を傷めて、頭がくらくらしたり、目のかすみを引き起こし、心虚により短気になり、精神的負荷により動悸が起こったり、煩熱するものがある、思慮により心を傷めると心神不足を引き起こして、寝ることが出来なくなります、……思により負担が掛かると心脾を傷つけて物忘れを引き起こして、言語が倒錯して癪のようなものもある……」
 
 
 
この場合は、憂うつで、一日中考え込む、胃が脹って苦しい、食欲不振、寝付きが悪いといった症状がみられ、舌質暗、舌質白、脈弦がみられます。
 
 
 
治法は補益心脾を用います。
 
 
 
次に、肺気不足の善憂思についてです。
 
 
 
虚弱体質で、気の生化が不足したり、過度の悲しみで気を消耗し、肺気不足となって発生します。
 
 
 
肺は気を主るので、肺気が不足すると宣発、粛降機能が障害されて、気滞が生じてしまいます。
 
 
 
弁証のポイントは、憂うつで元気が無く、悲嘆にくれるといった「悲」を訴えることです。
 
 
 
この場合、憂うつで喋りたくないと訴えることもあります。
 
 
 
それと同時に胸苦しい、息切れ、弱い咳嗽、疲労倦怠感、舌質淡、脈弱などの気虚症状をともなうことです。
 
 
 
治法は補益肺気を用います。
 
 
 
『雑病源流犀燭』には、「内経曰く、肺は志ありて憂をなす、また曰く憂えばすなわち気沈むと。霊枢曰く、愁憂解けざればすなわち意を傷り、意は脾の神たるなりと。また曰く、憂えばすなわち隔塞し痞滞し、気脈は断絶して、上下は通ぜざるなりと。」と記載があり、
 
 
 
過度に思い悩むことは主に肺と脾を傷めてしまい、気のめぐりを邪魔して、身体の上下の気のめぐりが悪くなってしまうことを示唆しています
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

読者の皆様、1日1回、こちらをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

「エキテン」清明院サイト

 

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

 


清明院院長のブログ 「最高の鍼灸の追求」

関連記事: 樫部

ブログ記事関連タグ

この記事に関するコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


:上の図のアルファベットと数字を、左のボックスに御記入ください。 (迷惑コメント対策ですので、お手数おかけしますがよろしくお願い致します。)

RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿
アーカイブ