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こんばんは 謝敷です
前回は、介入研究の論文を読むポイントとして、機能性ディスペプシア(FD)を例にご紹介し、
まずは、研究の前提となる「仮説(その研究の目的や背景)」を掴むことをお伝えしました。
今回は残り4つをご紹介します。
②対象(Population/ Patient):どんな人達を対象に研究を行ったのか
ある高校の学生さん、ある会社の社員等を対象とするのと、
消化器内科を受診した外来患者さん、
他の疾患でFD症状を呈している入院患者さんを対象とするのでは、
治療の効果の出方や、仮説の意義が変わってきます。
③介入(Interbention):どんな治療を行ったのか
鍼治療」と一言で言っても、北辰会方式の鍼や、
電気鍼では、かなり刺激の種類も強さも異なります。
また鍼治療の頻度によっても効果の出方は異なります。
治療方法を統一するからこそ、「その治療の効果」について検討することが可能となります。
④比較対照(Comparison):何と比較したのか
治療効果の有無を検討する場合、何かと比較する必要がありますね。
それは、同一患者さんの、治療前と治療後の症状の度合いの違いであったり、
似たような2つのグループを作って、1つのグループには鍼治療をして、
もう1つのグループには、何も治療をしない、偽鍼をする、西洋医学のお薬のみを服薬させる
といった2群での症状の度合いを比較するといった比較方法もあります。
⑤結果(Outcome):介入の結果どうなったか
①の目的と一致しますが、「仮説の結果」を指します。
仮説の際に、「鍼治療はFDの症状に効果がある」と設定した場合、
症状を数値化できる方法で測定し、
③の治療した人達と、④の比較対象とで比べ、そこに差があるのか、
その差はどのような差でどの程度なのかを検討することで、仮説の答えが出てきます。
①~⑤はPICOとも呼ばれていて、介入研究でフレームワークとしている概念です。
次回からは、早速、FDに関する介入研究の①~⑤を整理して読んでいきます。
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