東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「脾」って何ですか?(その5)

2010.06.22

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これまでのお話・・・

「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)
「脾」って何ですか?(その3)
「脾」って何ですか?(その4)

 

☆脾は湿気が嫌い

 


いや~、ここんとこ毎日毎日ムシムシしますね~!!

 


東洋医学では、体の内外の過剰な湿気のことを「湿邪(しつじゃ)」と呼び、あらゆる症状の発病因子と考えています。

 


体の中の湿邪のことを「内湿(ないしつ)」と呼び、体の外(自然界)の湿邪のことを「外湿(がいしつ)」と呼んでいます。

 


東洋医学では、「脾」というのはもともと湿った、乾きを嫌う臓だと考えています。

 


それに対して「胃」は逆で、乾いた腑である、と考えています。

(コレには深い意味があるんですが、難しいので割愛します。(笑))

 


体の中に余分な水分が増えたり、自然界がジメジメした時期になると、もともと湿っている「脾」の働きは弱ります。

 

 

だからいつも言うように、最近のようなジメジメした時期は、消化器に負担をかけないようにして、「飲み過ぎ、食べ過ぎ」はしないようにしないといけません。

 


それ+手足を使った軽い運動をしておけば、脾がしっかりしますので、あらゆる症状を未然に防ぐことが出来ます。

 


・・・では、脾が弱ると具体的にどんな症状が現れるんでしょうか?

 

☆脾が弱るとクヨクヨする

 


コレについては以前少しだけ書きましたが、(
「思」について 参照)あまりクヨクヨと悩んでも脾に悪影響だし、飲食の不摂生などから脾を弱らせても、逆にクヨクヨしやすくなります。

 


要するに脾が弱ってくると、体がジメジメし、考え方までもがジメジメしてくる訳です。(笑)

 


身の回りに、引っ込み思案の人、理屈っぽい人、いつも物思いに沈んでいる人なんかがいたら、その人の食生活をよ~く観察してみましょう。

 


・・・きっとヒドいはずです。(苦笑)

 

☆脾が弱ると頭の回転が鈍る

 


コレはなぜかというと、肝が魂を蔵し、心が神を蔵するように、脾は「意」を蔵する、という考え方があります。

「肝」って何ですか?(その4)
「心」って何ですか?(その1)   参照

 


この「意」というのは、人間の短期的な記憶力を発揮するのに役立ち、人間の知恵、知識、思考能力に深く関わります。

 

参考図書『中医心理学』たにぐち書店

 

暴飲暴食のあとは頭の回転が鈍くなる、というのは、多くの人が経験したことがあると思いますが、それはこの「脾」に蔵される「意」の働きが鈍っている結果、と東洋医学では考えます。

 


自閉症、認知症などの精神疾患なども、多くの場合「脾」が関わっていることが多いように思います。

 


東洋医学の言う「脾」は、このように、消化吸収だけでなく、精神的な働きにも大いに関わる、と考えます。

 


まだ他にも、脾が弱った時の症状はありますが、一つ一つ全部書くよりも、大まかな傾向を述べていこうと思います。

 

 

・・・次回に続く

 

 

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梅雨入りとワールドカップ

2010.06.14

今日はまともに時事ネタを書こうと思います。

今日はなかなかの往診日和でした・・・。

 

今日から梅雨入りだそうですねえ・・・。

 

普段往診をやっている清明院にとっては大変な時期となります。

(まあ、慣れましたがね。(笑))

 

この時期は「湿気」が問題になります。以前書いたように、この「湿気」というのは人体の健康にしばしば悪影響を及ぼします。

 

この時期を快適に乗り切るためには、まずは何しろ胃腸をいじめないことです。具体的に言うと、「暴飲暴食」をしないことが極めて重要です。

「暴飲暴食」をして、消化されきらない余分なものが体内に滞ると、体の中が、言わば「しけった」状態になります。

(笑・・・クサそうでしょ?実際にクサくなる場合もあります。)

 

こういう状態になると、この時期は体の外も「しけって」いますので、体の中も外もジメジメ、そうなると

 

”重だるい”

 

”ヤル気が出ない”

 

という症状がよく出ます。

 

そしてこの”ジメジメ”は当然、気血の流れを阻害しますので、普段慢性の痛みや痺れのある人なんかにとっては、症状の悪化しやすい時期でもあります。

気をつけましょう。

 

もし付き合いなんかで暴飲暴食してしまったら、次の日は飲食物を極端に減らすか、運動して汗を出して”ジメジメ”を発散すればよいのです。

要は体をサラっと、パリッと、”乾かす”訳ですね。(笑)

 

・・・まあでも冗談抜きで、これが梅雨時期を快適に過ごす最大の”コツ”であります!

 

そして今日はワールドカップ初戦です!

 

 

僕はサッカーはあんまり詳しくないんですが、友人に誘われましたので、今日はスポーツバーなるものに行って応援してこようと思います。

 

カメルーンはFIFAのランキングだと格上の相手だけど、これまで2勝1分と、日本は負けたことがない、比較的相性のいい相手のようです。

 

せっかくだからぜひとも勝ってほしいと思います。

 

選手が感じてるプレッシャーは半端じゃないでしょうけど、是非そんなの跳ね返して、思いっきり暴れて欲しいと思います。

 

・・・ただ、オウンゴールはやめて欲しいですが。(苦笑)

 

 

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「三因制宜」って何ですか?

2010.06.10

昨日、ご夫婦でドイツに旅行に行かれ、帰ってこられた患者さんが、面白いことをおっしゃいました。

 


「いや~、ドイツの空気は乾燥してて、気持ちよかったよ!ドイツビールがうまいうまい!(笑)昼間っからずーっと飲んでたから、いつもの倍以上は飲んだと思うんだけど、

 

不思議と二日酔いにもなんないし、神経痛も出なかったよ!何でかなあ・・・??」


・・・というお話でした。

 


このご夫婦はお酒が好きなお二人で、飲み過ぎから体調不良を起こすことが少なくありません。

 


どうして、こういうことが起こるんでしょうか?

 


まあ上記のケースでは、「旅行」という開放的な気分の中で、いつもよりもリラックスした状態で飲んでいるから、ということが一つは考えられますが、

 

”空気が乾燥している”ということも見逃せません。

 


東洋医学には「三因制宜(さんいんせいぎ)」という考え方があります。

 

 

この”三因”とは・・・

1.因地制宜(いんちせいぎ)・・・場所によって治療法が変わる

2.因時制宜(いんじせいぎ)・・・時(季節)によって治療法が変わる

3.因人制宜(いんじんせいぎ)・・・人によって治療法が変わる

 

この3つです。

 


これは大変有名な考え方で、”オーダーメイド治療”とよく言われる東洋医学の特長を端的に述べた言葉といえると思います。

 


つまり同じ病気であっても、

 

”場所”により、

”時”により、

”人”によって、

 

治療法が変わる、

 


つまりは自然(外界)の影響を受けて、精神的にも肉体的にも、時々刻々と変化するのが人間なんだから、それをよ~く観察し、踏まえた上で、

 

治療にあたりなさいよ、と教えてくれています。

 


冒頭の患者さんも、日本にいる時は外界の「湿気」の影響を受けて胃腸の働きが弱りやすい傾向ですが、乾燥した国に行くと、湿気の影響を受けない訳だから、

 

少々お酒を飲み過ぎても、体に変調が出なくなる訳です。

 


このように、その患者さんが、

 

1.もともとどういう人で(因人)、

2.しかもその症状がいつから(因時)、

3.どこにいた時から(因地)発症したのか、悪化したのか、

 

ということを、一人一人について考えてあげる必要がある訳です。

 

 


それも、東洋医学の独特の考え方に基づいて、です。

 

 

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クチナシ!!

2010.05.17

以前、花咲く清明院でお伝えした、この花↓の名前なんですが・・・、

多くの患者さんの御協力で、「クチナシ」と判明いたしました!!

・・・まったく、クチナシの実と言えば、かの有名な漢方薬、「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」の構成生薬の一つ、梔子(しし)じゃないですか!!!

いくら湯液家じゃないにしたって、東洋医学をやっているもののはしくれとして、あー、情けない情けない・・・(>_<)

とんだ恥をさらしてしまいました・・・。今度からはこういうの書く時は気をつけよ・・・。(反省)

清明院の往診患者さんには、代々農家をやっておられる患者さんが何人かおられます。

今日はその患者さん達の、「クチナシ」にまつわる雑学の多さに圧倒されました・・・。(やっぱ患者さんは先生。)

上の写真の、清明院の鉢植えのクチナシは、品種改良された「八重咲き」というクチナシだそうで、このクチナシはいくら大きく育てても実はつかないそうです。

また、クチナシの果実を乾燥させると食品を黄色く着色するのによく用いられ、お正月の栗きんとん、たくあんなどの着色によく使われるそうです。

また、クチナシの果実=梔子(しし)は、つぶして火傷や炎症が起こっているところの患部に貼って、湿布として貼るとよく熱が取れるとか、女の子のいる家には「嫁のクチがナシ」ということでゲンが悪いから植えない、とかetcetc…

出るわ出るわ、「クチナシ」にまつわる雑学の数々・・・。

即席「クチナシ博士」となりました。。。

教えて下さった患者さま各位、ありがとうございました<m(__)m>

「肝(かん)」って何ですか?(その1)

2010.04.28

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最近、というかずいぶん前から、初診の患者さんで、

「病院で”ストレスでしょう”って言われて、湿布と痛み止めしかくれなかったんです・・。」

という話を聞くことがあります。


患者さんはこれを言われるときついんですよね。

・・・だってそんなん、どうしようもないからです。

で、その痛みが取れなかったら、

「心因性のものだから・・・。」

とか、

「”うつ病”が心配だから・・・。」

と、心療内科に回されて、今度は向精神薬なんかがドシドシと処方されます。

そして、それでも症状が取れないと、さらにドシドシと薬が増えて、気がつくと精神安定剤と痛み止めを10種類以上も飲んでいた、

でも症状は以前よりも悪化している、なんていう患者さんを、たまに見かけます。

いくら、会社の人間関係が辛い、家庭の問題が辛い、友人、恋人関係が辛い、会社が傾いた、毎日借金取りが来るetcetc..

な~んて言っても、なかなか自分の力でそれをどうにかすることなんて出来ませんわな。

しかし、どんなに、はたから見てきついであろう、大変だろう、と思われる環境の中にあっても、なんの症状もない人もいます。

・・・ということは、確かに環境に一因はあるかもしれないが、それが全てではなく、そのきつい環境の中にいる、

「その患者さん自身の側」

に、もともと何か問題があるのではないか、という事が考えられます。


東洋医学では、そこを是正しようとします。


そこを正すことによって、外的な精神的ストレスと、その人自身が上手に付き合えるようになればよい、と考える訳です。


外的な強いストレスにさらされても、その影響がカラダにさほどでなければ良いワケです。

 

カラダが変わればココロが変わる、で、心身が変われば周り(世界の見え方感じ方)が変わり、結果的に環境が変わり、健康に生きられるようになる、という「ポジティブな変化」を狙う訳です。

 

・・・そこでよくポイントになるのが、五臓の中の「肝(かん)」という臓です。

(何度も何度も言うけど、西洋医学の肝臓=liverのことじゃないですよ!)

「肝」については、このブログでもたびたび登場している割に、「肝」自体に関する説明が今までなかったので、ここらで説明しようと思います。


でも前置きが長くなっちゃったので、次回はこの続きから・・。(笑)

 

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小麦アレルギー

2010.03.12

昨日、珍しく親戚からメールが入りました。

何でも、身内が「小麦アレルギー」になった(判明した)とのこと。

・・・以前から、その親戚は何となくアレルギー体質っぽい印象はあり、注意するようにと伝えてあったんですが、

「はやっ!」

と思いました。


もちろん即座に、

「鍼するべき!」

とメールしましたが、今ホントに多いですね、アレルギー。


これはねー、花粉症についての時も書いたけども、内的、外的のありとあらゆる要因が複雑に絡んでいるんでしょう。


今回のケースで考えれば、どうやら小麦が外的要因、ということはおぼろげに分かりますが、内的要因について、となると現代医学的には不明な点が多いようです。

・・・そうなると根本治療(アレルギー反応自体を全く起こさないようにする)は不可能、というか不明、となり、治療は小麦と、小麦の入った食品を摂取しないことと、

もし湿疹等の症状が出てしまった場合は軟膏等で対症療法的に抑えよう、それしかない、となる訳です。

この、患者さんにとっては大変厳しい場面で、東洋医学がパワーを発揮します。

同じ小麦アレルギーでも、よくよく観察していくと、必ずその患者さん独特の「特徴」が出てきます。


まず、最近発症したということであれば、「春先」に初発、ということが分かります。

その時点で、こないだ花粉症の時に述べたように、「肝の臓」「胆の腑」「木気(風邪)の関与」の関与を疑います。

また、食餌性(しょくじせい)のアレルギーというのは、花粉などと違って、食べるものに対する反応ですから、

「肝」以外にも「脾の臓」や「胃の腑」の関与もありうるかもしれません。

そして、湿疹が出た、ということになれば、それがじゅくじゅくしたものか、カサカサしたものか、赤みはどうか、熱は持っていたか、出た場所はどこか、

などを詳しく聞いて、調べていくことにより、徐々に「体の内面」「どこがどう」おかしくなっているか、という問題が明らかになってきます。

コレを整えていくことによって、結果的に「小麦」という食品に「普通に」、「人並みに」対応できる状態に持っていければいい訳です。

「エエ!?小麦アレルギーって、肝臓や胃が悪いんですか!?」

と思った方が、もしいたらいけませんので、これは何度も何度も繰り返し、しつこくしつこく述べていますが、東洋医学の言う内臓学と、西洋医学の言う内臓学には違いがあり、

 

当然、東洋医学の言う「肝の臓」と、西洋医学の言う「肝臓=Liver」は違います。


五臓六腑ってなんですか? 参照

・・・まあ要するに、人間は物質代謝が基本な訳で、「動く」と「寝る」のバランスが重要であるのと同じように、「食べる」と「出す」のバランス、

つまり、「同化」と「異化」のバランスがキチッと取れていれば、大概の病気は治っていくんだと思います。

現代病と言われる「アレルギー疾患」、今後も注視していきたいと思います。

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患者さんの声(20代女性:頭痛、肩こり、冷え症、手に汗をかくetc..)

2010.03.02

再び、「患者さんの声」をいただきましたので、載せさせていただきます。


20代 女性 

症状:頭痛、肩こり、冷え症、手に汗をかく、お腹が張る

私は、子供の頃から頭痛持ちで、1日に2~3回は鎮痛薬を飲みながら生活していました。

これまでも頭痛に良いということは色々とやってきたのですが、あまり効果を実感することが出来ず、

「元々の体質だからしょうがない、頭痛薬は効いているんだから、ごまかしながら付き合っていこう。」

と思っていました。

そんな折に偶然清明院を知ったことがきっかけで、HPを拝見し、院長先生のアツいブログを拝読し、

「もしかしたらこの先生なら治して下さるのでは・・・。」

と思うところがあり、思わず予約を入れました。

丹念な問診と触診の末に手首に鍼を1本。

目で確認しないとどこに打たれているのか分からないくらいの感覚です。

鍼治療を受けるのは初めてでしたが、痛い、怖いといったイメージからは程遠く、むしろ心地いいとさえ感じられたことが驚きでした。

私の場合は治療翌日から劇的に治療の効果を感じました。

頭痛薬を飲まずに過ごせた何年かぶりの1日でしたので、ちょっとその感激は忘れられません。

それから時々は薬を飲む日もありますが、それでも1日1回で、あとはスッキリ治まっています。

頭痛がないことの方が私にとっては非日常といった感じですので、今も毎日嬉しく、新鮮な感動を感じています。

まだ初診から1カ月ですが、頭痛以外の体調も治療に通うたびに段々良くなっていることが実感でき、竹下先生に診ていただいて本当に良かったと思っています。

20年来の頭痛も治ってしまったすごい鍼です。

私のように慢性的な症状に悩んでおられる方も、諦めずに相談してみて下さい。お勧めです。

【清明院からのコメント】

この方のご職業は薬剤師であります。

この方のように、薬剤師でありながら、薬に頼って生活することに疑問を感じる方は少なくありません。(苦笑)

現在、長年の頭痛を、「心肝火旺(しんかんかおう)>湿困脾土(しつこんひど)」と考え、治療を進めております。

経過は順調であり、このまま上手くいけば、幼少の頃から手放せなかった痛み止めから、卒業できるかもしれません。

近年は医療費高騰で、保険の患者負担割合を増やすとか、診療報酬を引き下げるとか、色々と問題になっておりますが、

東洋医学を効果的に使うことで、こういった社会問題にも寄与出来るのではないかと、清明院では考えております。


またこの方のように、清明院には医師、看護師その他、医療従事者の患者さんが多数おられますが、同じ業種の方から支持していただけるということは、

僕にとって大変嬉しいことであります。

 

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「鍼灸」の有効性

2010.02.14

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今日は、少し真面目に「鍼灸の有効性」について考えてみたいと思います。(笑)
 
僕は、これまでの自分自身の経験から、「鍼灸は大変よく効くものだ」、という認識を持っています。

(しかも、「あらゆる病に効く」という認識です。)

 
しかし、これはあくまで「僕個人の経験上」の話であり、尊敬する色々な先輩から、これまで様々な技術、方法論を教わってきて、それを実際に実践してみての見解であり、
 
必ずしも「一般的」ではないと思います。
 
つまり、いい先輩に恵まれなかった鍼灸師の中には
 
「鍼灸を実践してみたけど全然効かなかった。出来るようになんなかった。」
 
と吐き捨てて、やめてしまった先生もいらっしゃることでしょう。
 
そのためか、日本の医学界、医療業界では、なかなか鍼灸の有効性を広く認め、一般的に認知させる、という活動が盛んになってきません。

(もちろん、一部の先生方は一生懸命活動されておりますが。)

 
僕は
 
「鍼灸はあらゆる病に有効な、れっきとした医学なんだ。」
 
という認識を、日本全国、果ては全世界の病気に苦しむ人々みんなに気づいてほしい、と願っています。
 
ではどうすれば、そうなるのか、という問題ですが、これが実はヒジョーに難しいことだ、と思います。
 
現代は、「科学万能」と言われるぐらい、みんな科学文明の恩恵にあやかって日々の生活を営んでいます。
 
 
僕も例外ではありません。
 
電池式の目覚まし時計で起き、コンセントに繋がったテレビやインターネットで情報を得て、ガソリンで動くバイクで往診に行き、院内が寒くないようにガスファンヒーターと加湿器を使い、
 
暗くないように照明器具を使い、患者さんがリラックスできるようにとCDをかけて治療しています。
 
これらは全て現代科学文明の恩恵にあやかっている姿であり、その利便性たるや、否定のしようもございません。
 
 
むしろ大感謝であります。
 
「東洋医学」というものは、これらがこの世に存在する、かなり以前から行われてきたものであり、なかなか「現代科学的な手法」で有効性を証明するのが難しい面があるようです。
 
なぜなら、漢方薬にしろ鍼灸にしろ、「東洋医学的な治療」というのは、患者さんの「個体差」というものを非常に意識して行う治療であり、
 
地域によって、季節によって、またその患者さん自身の特徴によって、「同じ病気であっても」治療法が変わるため、

「人の数だけ病気と治療法が存在する」

ということになり、

「~病には~という薬がよく効く」

 
とか、

「~病には~というツボに鍼すればOK」

とかいう話には、どこまでいってもならないんです。

 
 
そのため、治療者自身の技術力(診断能力)に効果が左右されてしまう面があることが否めません。
 
じゃあそういう良い症例を集めて、「数」でものを言ったらどうか、というと、仮に

「〇〇病の患者10万人に鍼したら9万人に有効だったから鍼は有効だ。」

と言ったとしても、最終的には結局、それって

 
「誰が」「どこに」「どういう考え方で」「どんな」
 
鍼をしたかが問題になってしまうので、そのデータを出した術者や方法論に対する評価は一定程度上がったとしても、「鍼そのもの」の有効性を証明するのはなかなか難しい、
 
となってしまいます。
 
言わば、東洋医学の医者というのは、医療人でありながら、一点モノの作品を作る「伝統工芸人」のような側面がある訳です。
 
 
ですから、高い治療実績や効果を安定的に出せる臨床家のことを指して「名人」と呼んで、特別視したりする訳です。
 
でもその先生からしてみたら、
 
「別にただ普通に東洋医学を勉強して、一生懸命治療してるだけなんだけどなあ・・。」
 
となるんだと思います。
 
近年ではようやく日本でも諸外国でも、大きな病院の中で「鍼灸」や「漢方」が実践されることが増えてきましたが、まだまだこれからの段階であり、
 
なかなか「患者さん数万人を一貫した手法で一遍に治療してデータを出す」ということは、やりにくい状況にあります。
 
よって、
 
「そんなに効くと言うなら、データを見せなさい!」
 
と言われても、

「それは今やっているところです…。」

 
となってしまいます。
 
 
残念ですが。
 
・・・しかし!東洋医学は中国で2500年以上、日本でも約1500年、患者さんから支持され続けた、歴史ある伝統医学であることは間違いありません。
 
しかもその有効性は、僕の短い経験からも明らかです。
 
 
こうした現状から、結論として、我々現代の鍼灸臨床家は、日々コツコツと、一生懸命、患者さん一人ひとりの治療にあたるしかないようです。
 
もちろん、「僕ならすべて治せる」なんてことは、全く思いませんが、「東洋医学があらゆる病に有効な治療法である」ということは、僕の経験から見ても、
 
尊敬する先輩たちの仕事を見ても、明らかです。
 
患者さんには、悩んだりあきらめてないで、是非一歩を踏み出してほしいと思います。
 
「東洋医学」は、必ずあなたの力になれる筈です。
 
 
 
 
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「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について

2010.01.24

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これまで、「寒」「燥」「湿」「熱」「風」「火」の6つについて書いてきました。

 


この6つは、東洋医学では「六淫(ろくいん、りくいん)の邪気」と言って、人間の健康を阻害する「邪気」の中の代表選手、と位置付けられています。

 


では「邪気」はこれ以外にはないのか、というと、当然あります。

 


それらを全て書いて、そのパターン(組み合わせ)についてまで解説すると、東洋医学の教科書みたいな内容になっちゃうので、それは避けます。(笑)

 


・・・でもまあ、ここまで来たんで、簡単ではありますが、患者さんに少しでも東洋医学を理解してもらいたいので、
あまり専門的にならないように、

 

有名な「痰(たん)」と「瘀血(おけつ)」について書いてみたいと思います。

 

 


◆「痰」について

 


まずは「痰」ですが、これは簡単に言うと体内の「余分なお水が停滞したもの」です。

 


ですので、以前書いた「湿」の仲間です。

 


ただ、ネバネバしていて、なかなか動きにくい、「余分なお水」ですので、「湿」よりも凝滞性、粘滞性が強く、動きにくい頑固な邪気、と言えると思います。

 


なぜ、ネバネバと動きにくくなるかと言うと、体に余分なお水を排出する力がなくて、それが長いこと体にとどまったり、余分なお水に「熱」が加わって、

 

カレーのように少し煮詰まったような状況になると、体内の余分なお水はますますネバついてきます。

 


また、「痰」と聞くと、どうしてものどに絡むあの「痰(喀痰)」を想像しがちですが、東洋医学の言う「痰」は全身どこにでも溜まることがある、と考えます。

 

そしてこれは、症状で言うと、なかなか治りにくい「重ダルさ」や「神経痛」の原因となり、治療にも時間がかかることが多いです。

 


原因は主に暴飲暴食(特にお酒や脂っこい物、甘いもの)です。(苦笑)

 


気を付けたいですね。。。

 

 


◆「瘀血」について

 


次に「瘀血(おけつ)」ですが、これはちょっと東洋医学に興味のある人なら聞いたことはあると思います。

 


よく、ある種の生理痛や、体の痛みを起こすもとになります。

 


瘀血の「瘀」の字はもともと「とどこおる」という意味があります。

 


つまり、「瘀血」には「滞った血」という意味があります。

 


ま、いわゆる血行不良ですね。

 


それも、一時的な血行不良ではなく、慢性的で頑固な、体のある部分の凝り固まったような血行不良を指して「瘀血」と呼ぶことが多いです。

 


これは、かなり慢性的で頑固な「痛み」の原因になり易く、これもまた治療に時間がかかることが多いです。

 


原因は様々ありますが、冷えやストレス、繰り返す怪我から来るものなどが多いです。

 


実際の患者さんを診ていますと、これら「痰」や「瘀血」、その他の邪気が複雑に絡み合って症状を出しているものが多く、これらの割合やそれぞれの程度、

 

またその「邪気」が生じた成り行きをキチッと明らかにした上で治療しないと、なかなかうまくいかないのが実際です。

 


まあこのように、「五臓六腑」だとか「邪気」だとか、東洋医学の言う、色々な要素の強弱のコントラストを明らかにして治療し、こちらの予想通りの変化を患者さんが見せた時、

「あ~、この医学はホント芸術的だな~。」

となります。

 

 

これを何度も経験しちゃうと、もうやめられませんネ。(笑)

 

 


それにしても、最初に考えた人も、それを発展させた人も、ほんとスゴイ!

 

 

 

やってて、いつも感心します。

 

 

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「風」「火」について

2010.01.23

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「寒燥」、「湿熱」について書いてきたので、せっかくだから「風(ふう)」、「火(か)」についても書いておこうと思います。

 

 


「風」と「火」については、「寒燥」「湿熱」の時のように陰陽一対になっている訳ではありません。

 

 


風も火も、どちらも性質の上から「陽」に分類され、「陽邪(ようじゃ)」と呼ばれます。

 

 


◆「風」について

 


まず「風邪」ですが、これは自然界に吹く風(かぜ)を想像すれば分かりやすいと思います。

 


気圧の高いところから低いところに向かって大気が移動する、あれのことです。

 


これが冷たいところから吹くと寒く、暖かいところから吹けば暖かい気候を形成します。

 


それが極端だったり、季節はずれだったりすると、人体に悪影響を与えやすく、病因になる場合がある訳ですね。

 


ここ何日か、季節外れの南風が吹いて、妙に暖かくなりましたね。

 


皆さん体調は崩していませんでしょうか?

 


古代、この働きをみた東洋医学の医者達は、

「風は百病の長たり」

と言いました。

 

(『黄帝内経素問』玉機真蔵論(19))

 

 

これは要するに「風邪」が他の邪気(寒邪や熱邪など)と合わさって、いろんな病気を連れてくることがある、と考えた訳です。

 


・・・ということは、「風」は自然界(外界)にはあるけど、人間の体内にはないかと言うと、東洋医学では「ある」と考えています。

 


例えば、緊張すると手が震える、ピクピクと筋肉が痙攣する、などの症状を「内風(ないふう)」と考え、人間の体の中に吹く「風」に相当する現象だ、と考えました。

 


手が震えていたり、筋肉が痙攣しているのを見て、風が木々を揺らしている現象と重ね合わせたんでしょうか。

 


おもしろいですね。(^v^)

 


このように、自然現象をそのまま人体に置き換えて考える考え方は、この医学の言う「天人合一思想」に基づいている、という話は以前このブログに書いた通りです。

 


まあ、この見方考え方をして、そのつもりで治療を考えた結果、何の効果も得られなかったら、まったくの机上の空論、ゼロ意味になってしまいますが、

それで効果が得られる、という事実があることは、そこに何らかの真実がある証拠だと思います。

 

 


◆「火」について

 


次に「火」ですが、自然界の「火」は分かりやすいですよね?

 


燃えさかる炎です。

 


山火事、噴火など、太古の昔から「火」が人間に与えるインパクトのすごさは今と変わらなかったでしょうし、人間が生活する上でも、火は欠かせませんよね。

 


・・・この「火」も、東洋医学では人体の中でおこる現象のひとつ、と考えます。

 


詳しい説明は難しくなるので避けますが、これはいわゆる”人体発火現象”みたいなもののことを言っている訳では無く(笑)、人体をめぐる正常な「気」が滞り、

 

鬱滞が長引いたりした時に起こる病理現象の一つとして考えています。

 

 

急激に熱症状が上半身や皮膚に出て、痛みや痒みを引き起こす、非常に激しい邪気、と考えております。

 

 


東洋医学ではこのように、自然現象が時に起こす特徴的な現象を、人体でも同じように置き換えて考え、さらに自然の異常と人体の異常との微妙な関係性にまで注目して、

 

独特の優れた医学体系を構築してきました。

 

 


「じゃあ、近年問題になっているウイルスだとか、新手のばい菌とか、その他のあらゆる病原体については、東洋医学では想定していなかったんだから、対応できないんでしょうか?」

というと、僕はそう思っておらず、

「出来る可能性は大いにあるのではないでしょうか。」

となります。

 


確かに、東洋医学には病原体の構造や種類を細かく分析する、という考え方はありません。

 

(顕微鏡や血液成分の分析など、技術的に出来なかったわけです。)

 

 

しかし、原因はどうあれ、結果的に人体に起こった異常を正常に調える、あるいは近づける方法は、これでもかと言うぐらい考え尽くしています。

 


なので、現代の様々な病気にも、東洋医学の考え方を応用すると、あっけなく治ったりするものが多くあります。

 


病原菌を顕微鏡的に明らかにして、殺してしまうのがいいか、病原菌によって起こった体の異常を調え、結果として病原菌を体から追い出すのがいいか、というアプローチの違いがあります。

 


・・・実際は、どちらがいいかはケースバイケースですので、方法論自体に
優劣はないと思っています。

 


でも、実はこういう分野(東西の医学どちらが適応する病気か)の研究って、全然進んでいないという現実があります。

 


僕らとしては、東洋医学の言う判断基準に従って治療にあたるのみですが、ここら辺(どのタイミングなら東洋医学的手法の方が良いのか)がもっともっと明確になると、

 

患者さんのためにとてもいいことだと思っています。

(今の日本の医療体制じゃ難しいでしょうが・・・。)

 

 


東洋医学と西洋医学が、いつか「患者さんのために」手を組む日が来ることを祈っています・・・。

 

 

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