お電話
03-6300-0763
10:00~21:00(完全予約制)
2022.11.03
清明院では現在、求人募集しております。
募集内容の詳細はこちら。
**********************************************************************************************
↑↑↑ ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>
クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************
こんばんは!樫部です。
本日は前回の続きで「脾虚と腎虚による腹瀉」について、お話していきたいと思います。
『景岳全書・泄瀉』に「久瀉は火なく、多くは脾腎の虚寒によるなり」と述べられているように、いずれも虚寒による腹瀉ですが、臓腑の違いにより、病因病理や随伴症状が異なります。
まずは脾虚の腹瀉についてです。
脾は運化を主り、清気を昇らせて精微を輸布するため、脾虚体質、寒湿邪の直中による脾陽の阻滞などにより運化が失調すると、清陽は昇らず濁陰は降りなくり、津液と糟粕がともに大腸に下り、腹瀉を発生させます。
上記の内容は、『素問・臓気法時論』に「脾病めば、…虚すればすなわち腹満、腸鳴、飧泄し、食化さず」と述べられています。
※飧泄(そんせつ)…不消化便、腹鳴を伴う下痢。
特徴は、水様便や不消化便、鴨糞のような便がみられ、腹痛があるが、温めたり押さえると軽減します。
逆に生もの、冷たいものを食べると、水様便が増悪します。
治法は、健脾利湿を用います。
次に腎虚の腹瀉についてです。
腎陽、つまり命門の火が衰えて蒸化することができないために引き起こされ、「五更泄瀉」「五更瀉」「晨泄(しんせつ)」とも呼ばれます。
※晨(シン)…朝、夜明けを意味する。
特徴は、早朝に臍周囲が痛み、腹鳴して水様便や不消化便を排出すると楽になります。
また、腰膝酸軟、尿量多くて色が薄い、夜間尿がみられるといった腎陽虚の症候を伴います。
『景岳全書・泄瀉』に「今腎中に陽気不足すればすなわち命門の火衰えて、陰寒は独り盛んなり、ゆえに子丑五更の後、いまだ復せず、陰気盛極の時にあたり、すなわち人をして洞泄とまざらしむ」と述べられている通りです。
治法は、温腎健腎・止瀉を用います。
脾虚と腎虚は密接な関係にあり、脾虚の泄瀉が長期間続くと腎に波及して、脾腎陽虚となります。
この場合、食べると腹鳴し、腹痛して水様便を排出します。
食べなければ問題なく、食後に必ず瀉下するため、俗に「禄食瀉」、「漏食瀉」と呼ばれています。
腹瀉が長期間続いて脾腎陽虚となり、真火が水穀を腐熟できなくなることで発生します。
治法は、温腎健脾を用います。
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
2013.09.12
2013.11.14
2016.07.20
2016.06.08
2012.02.10
2012.08.24
2016.07.02
2016.04.30
2016.09.13
2016.09.05
2025.09.06
気象発病学説⑬2025.09.05
役割の一つ2025.09.04
小さな方剤、麻辣湯2025.09.03
問診に関して㊹(心神の問診②)2025.09.02
昏神(こんしん)とは④2025.09.01
9月突入2025.08.31
硬膜穿刺後の頭痛に対する症例報告③2025.08.30
気象発病学説⑫2025.08.29
休息は大事2025.08.28
帯状疱疹を「ビルの管制室」からながめる2025.08.27
問診に関して㊸(心神の問診①)2025.08.26
神昏(しんこん)とは③2025.08.25
試合観戦2025.08.24
硬膜穿刺後の頭痛に対する症例報告②2025.08.23
気象発病学説⑪2025.08.22
後期授業開始2025.08.21
靴下の穴占い2025.08.20
診療再開!!2025.08.19
2025年 夏季休診日2025.08.18
夏季休暇20252025.08.17
硬膜穿刺後の頭痛に対する症例報告①2025.08.16
気象発病学説⑩2025.08.15
久しぶり2025.08.14
五臓と空間2025.08.13
問診に関して㊷(二便の問診⑧)2025.08.12
神昏(しんこん)とは②2025.08.11
秋突入2025.08.10
論文を見ること、出すこと(後編)2025.08.09
気象発病学説⑨2025.08.08
再試験2025.08.07
第5回《腎》根のない空間、沈む日々2025.08.06
問診に関して㊶(二便の問診⑦)2025.08.05
神昏(しんこん)とは①2025.08.04
血の病⑰2025.08.03
論文を見ること、出すこと(前編)2025.08.02
気象発病学説⑧2025.08.01
体力づくり2025.07.31
第4回《心》落ち着かない部屋、乱れるリズム2025.07.30
問診に関して㊵(二便の問診⑥)2025.07.29
畏悪風寒(いおふうかん)とは⑤2025.07.28
血の病⑯2025.07.27
線維筋痛症に対する伝統鍼灸の症例報告④2025.07.26
気象発病学説⑦2025.07.25
試験返却2025.07.24
第3回《肺》境界をまもり、境界をひらく2025.07.23
問診に関して㊴(二便の問診⑤)2025.07.22
畏悪風寒(いおふうかん)とは④2025.07.21
2025年夏 参議院選挙2025.07.20
線維筋痛症に対する伝統鍼灸の症例報告③2025.07.19
気象発病学説⑥