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こんばんは!樫部です。
本日は前回の続きで、発熱の弁証分類についてお話ししていきたいと思います。
前回のお話はこちら!
発熱の弁証分類は、表証、半表半裏証、裏証というように病位で分けることができます。
まずは、表証における発熱についてです。
1.太陽中風証 (桂枝湯証)
風邪もしくは風寒邪が太陽経に侵襲することで発熱します。
頭項強痛、発熱と悪風寒、自汗などの随伴症状がみられます。
2.太陽傷寒証 (麻黄湯証)
寒邪が太陽経に侵襲することで発熱します。
この場合も頭項強痛がみられますが、頭髪をくしでとかすだけでも頭皮が痛むことがあります。
また、悪寒発熱、関節痛、無汗といった症状を伴います。
3.衛分証 (銀翹散証)
風温邪や温熱邪が衛分に侵襲することで発熱します。
微悪風の後、悪熱に変わり、咽喉痛を伴います。
次に半表半裏証における発熱についてです。
これは少陽証と呼ばれ、
外邪が太陽から少陽へ伝変するか、内傷病としての肝胆の病変によって気の鬱滞が少陽部位(半表半裏)で持続することで発熱します。
悪寒と発熱が規則的に交互に出現する往来寒熱がみられます。
この場合、悪寒するときに発熱せず、発熱するときに悪寒しない状態が、1日の中で数回、1日に1回、隔日に1回というように規則的にみられる特徴があります。
正気が勝てば発熱し、邪気が勝てば悪寒しますが、互いに勝ったり負けたりするため、このような症状がみられます。
その他の症状としては、口苦、咽喉の渇き、眩暈、胸脇苦満、食欲減退がみられます。
残りは裏証における発熱についてですが、長くなってしまいそうなので、
次回、じっくりお話ししていきたいと思いますので、お楽しみに!
つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 上下』
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こんばんは!樫部です。
本日は、風邪を引きやすいという訴えをもつ患者へ、問診する場合のポイントについてお話ししていきます。
まず確認すべきことは、患者さんがどのような症状をもって「風邪を引いている」と感じているのかということです。
ただ単に「頭が痛い」、「咽喉が変」というだけで風邪と思い込んでいる可能性もあります。
風邪の主な身体症状は、悪風寒、くしゃみ、鼻水、頭痛、咽喉痛、発熱、咳、関節痛などがあり、
複数症状が揃っていれば風邪の可能性が高くなります。
実際によく風邪を引くのであれば、日常的に外邪の侵襲を受けやすい環境にある可能性がある為、
他に主訴がある場合は、「主訴が外邪に影響されていないか」を特に意識して問診していく必要があります。
身体の防衛の最前線を担うのは衛気ですが、
衛気が虚しているのか、停滞しているのか、さらにそれらを引き起こしている病理が何なのかが、問診のポイントとなります。
脾腎が虚して、衛気自体が弱っている場合もありますが、
心肺が虚して衛気を宣発できないでいる場合もあります。
また、肝鬱気滞により衛気まで停滞してしまうこともあります。
湿困脾土によって中焦に気血が集中し過ぎることで、表まで気が巡らないことで衛気影響を与え、風邪を引いてしまうことがあります。
以上のように、風邪を引く、衛気が虚す、停滞するといっても多くのパターンがある為、
しっかりと発症前後の生活状況や症状の経過を確認する必要があります。
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
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