東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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第3回《肺》境界をまもり、境界をひらく

2025.07.24

 

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こんばんは、三鬼です。

 

 

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 

 


日々の生活に追われ、ふと気づけば息が浅くなっていることはありませんか?
 
また、何かを拒むわけでも、受け入れきれないわけでもないのに、うまく「距離」が取れず疲れてしまう。
 
 
 
それは、身体と空間の「境界」が曖昧になっているサインかもしれません。
 
 
空気の流れは、空間の”呼吸”。
 
 
そしてその流れを読み取り、整える感覚は、私たちの「肺」のはたらきと深く結びついています。
 
 

東洋医学における「肺」の智恵
 
 

東洋医学における「肺」は、単なる呼吸器にとどまりません。
 
皮膚や鼻、気道、そして気(エネルギー)の流れ全体を管轄する、“宣発と粛降”の臓です。
 
その働きは、まるで部屋の空気を入れ替え、巡らせ、調える”空間の肺活量”のようです。
 
 

宣発と粛降 ― 巡りの原理
 

肺の基本的な役割は二つ。
 
ひとつは「清気(せいき)」(大気中の清らかな気)を取り入れ、それを「気」や「津液(しんえき)」として全身に巡らせること。
 
――この働きを「宣発(せんぱつ)」と呼びます。
 
もうひとつは、不要になったものを下へと沈め、汗や尿として体外に排出すること
 
――この働きを「粛降(しゅくこう)」といいます。
 

この宣発と粛降がスムーズであることは、体内だけでなく、空間のなかの気配や流れにも不思議と反映されていきます。
 
 

空間の呼吸不全を読み解く
 

部屋の空気が澱んでいたり、匂いがこもっていたりするのは、肺のはたらきにたとえれば「宣発の停滞」です。
 
片づけたいのに重い腰が上がらない、気分が晴れない
 
――そんな日も、実は”空間の呼吸不全”が起こっているのかもしれません。
 
 

皮毛を主る ― 境界を司る力
 

肺はまた、「皮毛(ひもう)を主る」とされ、外界と身体のあいだの”境界”をつかさどります。
 
これは、空間における「間(ま)」の感覚にも通じます。
 
家具の配置、動線の取り方、開け放たれた窓やドア。
 
それらがどうつながり、空気がどう巡っているか。
 
風通しの良い家には、たとえ質素であっても、どこか清らかな静けさがあります。
反対に、動線をふさぐ物や、意味のない装飾で満たされた部屋では、無意識のうちに呼吸が浅くなり、心の余裕も失われていく。
 
空気の道を整えること」は、まさに肺の経絡を通すような行為なのです。
 
 
秋の気配と削ぎ落とす美学
 
 
東洋医学の視点では、肺は「白」に属し、「秋」の気配を持ちます。
 
静かに削ぎ落とし、本質だけを残していく季節。
 
そう思えば、空間を整えることも、生き方そのものを澄ませていく、呼吸のような営みといえるでしょう。
 
 

丁寧な暮らしは、丁寧な呼吸

掃除機をかけ、換気をし、いらないものを手放す。
 
ひとつひとつの行為は小さくても、そのすべてが、肺のはたらきを支える養生となります。

大切なのは、部屋をきれいにするのではなく、部屋が「呼吸できるようにする」こと。

その意識が芽生えたとき、私たちの内なる肺も、ふたたび深く息を吸い込みはじめるのです。
 
 

次回は「心」をテーマにお届けします。
 
五臓の中枢であり、感情・意識・思考をつかさどる繊細な存在である心。
 
色や音、光、配置
――部屋に漂う些細な乱れが、心神(しんしん)をざわつかせることがあります。
 
“落ち着かない部屋”が、“落ち着かない私”を生む。そんな現象を、「心」の視点から解き明かしてまいります。
 

 

 

【参考文献】

北京中医薬大学 編著『中医基礎理論〔第3版〕』医歯薬出版、2004年

北京中医薬大学 編著『中医診断学』東洋学術出版社、1999年

鄭洪泰 著『中医学入門』東洋学術出版社、2006年

 

 

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