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これまでのお話・・・

「血（けつ）」って何ですか？
「血」って何ですか？（その２）
「血」って何ですか？（その３）
「血」って何ですか？（その４）
「血」って何ですか？（その５）
「血」って何ですか？（その６）
「血」って何ですか？（その７）
「血」って何ですか？（その８）
「血」って何ですか？（その９）

ここまで、東洋医学のいう「血」というものについて、あれこれ基本的なことを書いてきましたが、ここらでラストいきます！

ここまでで、大きく分けると、

１．東洋医学のいう「血」とは何か。どうやって作られるか。

２．それがどういう臓腑（五臓六腑）と関わるか。

３．それの病的な状態には、どんなものがあるか。

について、ツラツラと書いてきました。

特に３．の、病的な状態の中の「出血」に関しては、西洋医学も苦手とするような病気がたくさんあります。

例を挙げれば、血便が出る非常に厄介な病気である、潰瘍性大腸炎や、クローン病などです。

ほとんど知られていないでしょうが、こういったものが、意外と鍼灸治療で症状改善するケースがあったりします。

もっともっと業界全体で積極的に研究し、患者さんに貢献すべき部分であると思います。

〇

ともかく、「血」って何ですか？（その５）でも”貧血”を例に挙げて触れたように、東洋医学のいう「血」というものは、一般的によく知られる、

西洋医学的な「血液＝blood」とは、似ている面はありますが、とらえ方が違います。

東洋医学ではこの「血」というものが、「気」や「水（津液）」と、イイ感じのバランスで、ある意味でごちゃ混ぜになって全身を流動して、人体の正常な状態を保っているのです。

我々が治療する時は、まずこの「気・血・水（津液）」のそれぞれの状況はどうか、次に、そのそれぞれに、どのような病変が起こっているか、

で、それが体の上下左右前後内外、特にどこで起こっているか、で、さらにその原因になっているのはどの臓腑の異常か、

で、そうなったのはどうしてか、というところまで考えて、治療します。

そういうことをするために、やれ「気・血・水（津液）」だの、「五臓六腑」だの、そういう東洋医学の基本的な構成要素について、

理解しておき、さらに、それが病的な状態になるとどうなるのか、について知っておく必要があります。

・・・で、僕らはそういう風にして、単なる感覚や経験則だけでなく、数千年の歴史に裏打ちされた、東洋医学の独特の理論を駆使して、

治療にあたっているんだ、ということを、一般の方や患者さんにも、知っていただきたいと思います。

ま、そんな訳で、「血」に関して、ひとまず終了。

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