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2018.06.12
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こんばんは 浅田です
今日は「中脘」の別名について
前回までの話
参照
胃の腑は、“倉廩の官”と言われます。
“倉廩”の「倉」には、保管しておくところ、受け入れるところ、貯めておくところ、という意味があります。
この「倉」の字を取り、「中脘」の別名は「太倉」「大倉」とも言われたりします。
『経穴命名浅解』には、「中脘」の「脘」は「管(くだ)」という意味があると書いてあり、「中脘」を「中管」「胃管」と表記する古典も存在します。
『黄帝内経素問 気穴論篇 第五十八』には、
「上紀者胃脘也.下紀者関元也」
「上紀とは胃脘(中脘)なり。下紀とは関元なり。」
と書いてあります。
『難経』『鍼灸大成』『鍼灸甲乙経』などの多くの古典にも、「中脘」の別名は「上紀」であると書いてあります。
しかし、江戸後期に生きた医師“多紀元簡”は、
「下脘は臍上三寸にあり、関元は臍下三寸にあり、臍を“中紀”として、“上紀”は下脘、“下紀”は関元である」
と述べています。
夢分流の腹診では、まずは上下左右の大きな気の偏在を確認してから、各臓腑配当を細かく診ていきます。
上下の大きな気の偏在を診る時は、「中脘」と「関元」に手を当てて診る為、「中脘」は腹部に於いて、上エリアを担っているのです。
腹部に於いて、上を担う「中脘」と、下を担う「関元」、まさに『黄帝内経素問 気穴論篇 第五十八』に書いてあるように、それぞれ「上紀」と「下紀」という別名が当てはまると思います。
以上、「中脘」の別名でした。
続く...
参考文献
・『中国針灸穴位通鑑』 王徳深著 青島出版
・『経穴解説』 藤本蓮風著 メディカルユーコン
・『臓腑経絡学』 藤本蓮風著 アルテミシア
・『北辰会理論篇』 藤本蓮風、(一社)北辰会著 緑書房
・『体表観察学』 藤本蓮風著 緑書房
・『黄帝内経素問』 石田秀実監訳 東洋学術出版社
・『黄帝内経素問訳注』 家本誠一著 医道の日本
・『難経』 小曽戸丈夫訳 たにぐち書店
・『鍼灸大成』 浅野周訳 三和書籍
・『鍼灸甲乙経』 皇甫謐著 三和書籍
・『奇経八脈考』 李時珍著 東洋学術出版社
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