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こんばんは。齋藤です。
前回の続きです。
今回は、菊の花がどのような効能があるのか、書いていきたいと思います。
まずは、西洋医学的視点から。
ビタミンB1、Eなどが豊富に含まれており、眼精疲労対策や、みなさん大好きな美肌効果を期待することができます。
葉酸も含まれており、DNAに含まれる遺伝子情報を維持、生成、さらに同じ細胞を作る手助けをしますので、赤ちゃんとお母さんには欠かせない栄養素です。
あまり聞きなれない栄養素ですが、ポリフェノールの一種である、クロロゲン酸とイソクロロゲン酸という栄養素や、アミノ酸化合物のグルタチオンが含まれており、それらは生体内の解毒物質「グルタチオン」の産生を高める事がわかっています。
また、菊の花の香り成分により興奮状態を鎮め、リラックス効果を期待することができます。
まぁ、噛みそうな名前の栄養物質ばかりですね。
続いて、東洋医学的に見てみます。
性質は微寒で、五味は辛、甘、苦です。
やや体を冷やす作用があり、辛味で気をめぐらせ、甘味で補い滋養し、苦みで気を降ろし、余分な水分を排泄する作用があります。
効能として、清熱解毒と清肝明目です。
肝の余分な熱を取り除き、眼の不調を改善し、余分な熱や毒素を取り除きます。
また、体表の邪気を取り除く効果もあります。
漢方薬では「菊花(きっか)」と呼ばれています。
晩夏から秋にかけて、夏の暑さで体内に溜まった余分な熱が原因で、のどの粘膜が炎症を起こしやすくなります。
中国では、余熱による喉の痛みや咳を抑えるために、この時期に菊花茶を飲むことが多いです。
食べたり、飲んだり、色々な利用方法のあるお花ですね。
是非、みなさんも試してみてはいかがでしょうか?
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こんばんは。齋藤です。
前回、食用菊の話が少し出ましたので、今回はその菊について書いていこうと思います。
まずは歴史から。 菊の原産地は中国で、その歴史は3000年以上前にさかのぼります。
歴史あるお花ですね。
前漢(紀元前206~8年)に書かれた儒教の経書、『礼記(らいき)』に「鞠」という植物が登場しています。
現在使われている「菊」という漢字も「鞠」に由来します。 ちなみに、キクは「菊」を音読みしたもので、散らばった米を一か所に集める様子を示した漢字です。
菊の花びらが、米に見立てられているとされます。
こんな漢字の成り立ちだったんですね。
驚きですよね。
本草書である『神農本草経』には、薬としてその効力が記されています。
なんでも「軽身耐老延年」とあり、健康長寿に効果があると考えられていたようです。
もともと、中国で菊は神聖な力を持つ薬として珍重されていました。
漢時代には、のちに日本に伝わる「重陽の節句」の元となる行事がすでに行われていました。
この行事では菊の香りをつけた菊酒を飲み、健康長寿を祝っていたのです。
菊は8~9世紀の平安時代に中国から伝わったと考えられています。
伝来後、菊は宮中で人気の花となっていきました。
頻繁に詠まれ、『古今和歌集』に菊に関する歌が多く収められています。
薬として、または観賞用として、貴族達の生活に華を添えていたようです。
ただし、奈良時代にはすでに菊は日本に伝わっていたのではないかという説もあります。
確かに、奈良時代に遣唐使によって、当時の中国文化や品物が多く日本に伝えられていました。
その中に菊があっても何も不思議はありませんよね。
日本における菊が食用として本格的に発達したのは江戸時代。
中国から伝来した菊を原型に、苦味を取り除き、花弁を大きくする改良がなされました。
ほのかな香りと、シャキシャキとした食感が特徴です。あの松尾芭蕉も好んで食べたのだそうですよ。
我が家では、マヨネーズと醤油を混ぜたものにつけて食べるのが、習慣でした笑
日本人は昔から、改良や発展させていくのが得意ですよね。
続く
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