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「五労」という言葉

2014.02.11

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東洋医学に、「五労」という言葉があります。

 

これは、いわゆる”過労”による発病因子をいう言葉なんですが、実はこれ、3つの意味があります。

 

 


一つ目は、

「久行(きゅうこう)・久視(きゅうし)・久坐(きゅうざ)・久臥(きゅうが)・久立(きゅうりつ)」

の、五労です。

 

 


これは、東洋医学の聖典である『黄帝内経』の中の「素問 宣明五気篇(23)」に書かれており、これが一番一般的な意味だといえるでしょう。

 

ここでは、

歩きすぎて筋を傷(いた)めることを久行、

目を使いすぎて血を傷めることを久視、

長時間座りすぎて肌肉を傷めることを久坐、

長時間寝たきりになって気を傷めることを久臥、

長時間立っていたことで骨を傷めることを久立、

と呼んでいます。

 


2つ目は中国の隋の時代、巣元方(そうげんほう)という人物によって書かれた『諸病源候論』の中にある、

「志労・思労・心労・憂労・瘦労」

があり、

3つ目も同じく『諸病源候論』の中にある

「肝労・心労・脾労・肺労・腎労」

があります。

 

 


これは、早島正雄氏の翻訳によれば、

志労は意志力の損耗、

思労は連想力の損耗、

心労は意識障害、

憂労は回復しがたい抑うつ性感情、


痩労は極度にやせ細ること、


とあり、

肺労は息切れがして顔が腫れ、鼻が効かなくなること、

肝労は顔が乾いて黒くなり、口が苦く精神が安定しないため、恐れおののいて独りで寝ることが出来ず、目もはっきりとは見えなくなること、
心労は恍惚としてよく物忘れをし、大便がでにくく苦しみ、あるいは時に泥状便をし、また口の中にできものができること、
脾労は舌根部が苦しく引きつっていて唾を飲み込むことが出来ないこと、
腎労は背をそらすことが難しく、小便がでにくくなって、色は赤黄色であとに残ること、

と定義されております。

 
『諸病源候論』は、牟田光一郎氏の訳本が有名で、もちろん持っていますが、あえてマニアックは早島先生の方をチョイス☆)
 
 
 

同じ「五労」という言葉であっても、このように歴史的変遷や違う解釈、定義があることを冷静に抑えないといけません。

 
東洋医学の用語って、チョイチョイこういうのがある。
 
 
 
 
 
でも一語一語についてあまりこれをやっていると、ややこしくなるだけなんで、まずは中医学の成書を土台にした方が吉。
 
 
 
 
 
 
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「惑う(まどう)」

2011.01.25

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東洋医学の聖典とされる、代表的な書(大古典)に、

『黄帝内経(こうていだいけい)』

という書物がある。

この『黄帝内経』

『素問(そもん)81篇』

『霊枢(れいすう)81篇』

から成る本で、あわせて162篇もある、世界最古の医学書だ。

 


その『霊枢』の中の80番目に、

『大惑論(たいわくろん)』

という篇がある。

 


『黄帝内経』の中には多くの興味深い篇があるが、この篇もなかなか興味深い。

 


この篇は”黄帝(こうてい)”という王様と、”岐伯(きはく)”という名医の対話なのだが、その中で黄帝が、

「とある場所に行ったら急激に不安になってめまいがしたんだけど、どうして??」

と岐伯に聞く。

 

 

すると岐伯は、

「こうでこうでこうだからです。」

と、冷静に、考えられるそのメカニズムを述べた。

 

 

しかしそれでも黄帝は納得いかず、

「ホントにそうかなあ??その場所に、僕を不安にさせる特別な何かがあるんじゃないの??」

と聞いた。

 

 

すると岐伯はさらに、

「違います。”全然”違います。それはこうでこうでこうだからです。」

と、またもや冷静にメカニズムを説明した。

 

 

すると黄帝は、

「ふ~ん・・・じゃあこれは?じゃあこれは??」

と、不安になったり、物忘れしたり、眠れなくなったり、逆に眠かったりといった、精神的なものの影響が大きいとされる、不可解な症状について、

 

矢継ぎ早に岐伯に聞いていった。

 


それでも岐伯は、

「それはこうで、それはこうで、その場合はこうで・・・。」

と、冷静にそれらのメカニズムを粛々と、淡々と説明した。

・・・しまいには、黄帝も納得した、というお話である。

安易に神秘に寄り添い、感情的になる黄帝と、医者として、冷静、理知的に返す岐伯・・・。

これは、現代でも、よくある光景ではなかろうか。

「”大”きなと”惑(まど)”いを”論”じる」

患者さんの心理というのは、2500年前から変わっていないのでしょうかネ・・・。

(ちなみに上記の大惑論の翻訳は僕なりのものですので、若干偏ってますがあしからず。(笑))

 

 

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