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「惑う(まどう)」

2011.01.25

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東洋医学の聖典とされる、代表的な書(大古典)に、

『黄帝内経(こうていだいけい)』

という書物がある。

この『黄帝内経』

『素問(そもん)81篇』



『霊枢(れいすう)81篇』

から成る本で、あわせて162篇もある、世界最古の医学書だ。

 


その『霊枢』の中の80番目に、

『大惑論(たいわくろん)』

という篇がある。

 


『黄帝内経』の中には多くの興味深い篇があるが、この篇もなかなか興味深い。

 


この篇は”黄帝(こうてい)”という王様と、”岐伯(きはく)”という名医の対話なのだが、その中で黄帝が、

「とある場所に行ったら急激に不安になってめまいがしたんだけど、どうして??」

と岐伯に聞く。

 

 

すると岐伯は、

「こうでこうでこうだからです。」

と、冷静に、考えられるそのメカニズムを述べた。

 

 

しかしそれでも黄帝は納得いかず、

「ホントにそうかなあ??その場所に、僕を不安にさせる特別な何かがあるんじゃないの??」

と聞いた。

 

 

すると岐伯はさらに、

「違います。”全然”違います。それはこうでこうでこうだからです。」

と、またもや冷静にメカニズムを説明した。

 

 

すると黄帝は、

「ふ~ん・・・じゃあこれは?じゃあこれは??」

と、不安になったり、物忘れしたり、眠れなくなったり、逆に眠かったりといった、精神的なものの影響が大きいとされる、不可解な症状について、

 

矢継ぎ早に岐伯に聞いていった。

 


それでも岐伯は、

「それはこうで、それはこうで、その場合はこうで・・・。」

と、冷静にそれらのメカニズムを粛々と、淡々と説明した。



・・・しまいには、黄帝も納得した、というお話である。


安易に神秘に寄り添い、感情的になる黄帝と、医者として、冷静、理知的に返す岐伯・・・。


これは、現代でも、よくある光景ではなかろうか。


「”大”きなと”惑(まど)”いを”論”じる」


患者さんの心理というのは、2500年前から変わっていないのでしょうかネ・・・。


(ちなみに上記の大惑論の翻訳は僕なりのものですので、若干偏ってますがあしからず。(笑))

 

 



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