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2013.03.06
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「頻尿」という症状がある。
妊娠中や膀胱炎の時など、比較的女性に多い症状ではないだろうか。
東洋医学では、「小便頻数(しょうべんひんさく)」と呼んで、病的な症状として対処する。
ちなみに、小便が薄くて透明で量が多いのは「小便清長(しょうべんせいちょう)」、
夜間のみに小便の回数が増加するのは「夜間多尿(やかんたにょう)」と呼んで、
「小便頻数」とはまた違った概念として、区別している。
これは、「膀胱の腑」「腎の臓」「脾の臓」「肺の臓」「肝の臓」の異常や、「湿熱」といった病理産物によって成ることが多く、よく診る症状であるが、発症プロセスは比較的煩雑である。
正気の弱りが直接的、あるいは間接的に関与しているものは、治りが悪いという印象がある。
尿のもとは飲食物に含まれる水分の中の余剰のもの。
これが、「小腸の腑」から、「脾の臓」「腎の臓」の力を借りて浸み出し、「膀胱の腑」に溜まっていく。
この濁水は、一定程度たまると、「肺の臓」「心の臓」の働きによって、あの独特の切迫感、つまり「尿意」として感知、認識され、
「肺の臓」の気を引き下ろす力、「肝の臓」の発散する力を借りて、体外に排出される。
上記のメカニズムにおいて、「小便頻数」になるということは、
”大して膀胱の腑に溜まってないのに”
あるいは、
”何らかの原因で、すぐに濁水が膀胱の腑に溜まってしまって”
あるいは、
”膀胱の腑そのものの動き(要は伸び縮み)が悪くて”
小便が近くなる状態である。
これを考えて治療すると、大体よくなる。
ちなみに、呑み会でビールを飲み過ぎて、小便が近くなるのは、むしろ正常で、生理的である。
呑み会で、かえってトイレが遠くなるものはあまり良くない。
よく分からん健康法とかなんとかいって、意識して1日数リットル多飲していて、小便が近くなるのは問題。
術者が騙されてはいけないし、患者さん自身にも、「自分の場合の病理」を、よく理解してもらう必要がある。
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2017.07.19
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数年前から断続的に清明院に通っておられる患者さん。
これまで、痛風、頻尿、不眠、皮膚炎などなど、色々な症状を治療しては、うまくいくことで、信頼関係を構築してきました。
ある日、久々に手掌に皮膚炎が出た。
今回のものは、治療すると楽にはなるものの、症状が戻ってしまう。
ひどい時は痒みで眠れない時もある。
仕事が忙しいので、頻回には治療に来れない。
こんな時、皮膚科の塗布剤で上手に症状がコントロールできると、鍼灸サイド的にもやりやすい。
しかし、それを患者さんに伝えると、
「これまで、皮膚科では”アレルギーです。”ばかり言われて、ステロイドを含む色々な薬を試してきたけど、全然治らない。塗るとかえって悪化する。」
と、これまでかかってこられた皮膚科医に対する不信感を仰って、皮膚科を変えることに難色を示す。
そこで、私の方で色々と調べ、
「ここなら良さそうだ」
という皮膚科を紹介。
(もちろん、紹介状付きで。)
西洋医学のドクターでも、ちゃんとした先生は、紹介状を付ければ、丁寧なお返事の手紙をくれます。
(まあ、そうでない先生も居るけどね。。。)
「鍼なんて効かねえよ!」 参照
お返事の手紙の処方と診断名を見て、
「なるほど!」
と納得。
どうやら、その患者さんがこれまでに使ってきた全ての塗布剤を調べて、それらと違う、しかも効果の挙がりそうなものを、
しかも使用法をじゃっかん工夫して、処方してくださったようです。
結果は、その患者さんの皮膚症状は、見事、劇的に改善しました。
それにより、患者さんが眠れるようになりました。
それにより、鍼の効きも良くなりました。
なぜなら、症状が軽減されたことで、患者さんの「心神」が安定し、不安感が除去されたからですね。
眠れるようになったことで、陰分の不足もマシになる。
(この時期、それは大変重要なことなんです。)
ですので当然ながら、気の動きはよくなるわけです。
精神科疾患と東洋医学 参照
・・・こういうのをどんどんやりたいね、正直、俺は。
西洋医学がお手上げのモノを鍼灸単独でバシッと治すのも、気分がいいしカッコいいけど、西洋医学と協力して、結果的にズバッと治すのも微笑ましい。
西洋医学が持っている、
「圧倒的標治力(とでもいうべきか)」
の力を借りた方がいいケースというのが、臨床現場には厳然とある。
要は治りゃいいワケで。
そのためにやっているワケで。
それが分かんねえやつとは、会話にならねえ。
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2017.01.17
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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。
小学6年生の息子が、こちらの院でお世話になっております。
息子の育児には、小さい頃から壁が沢山ありました。
私自身も進むべき方向が分からず、ずっと迷路の中にいたように思います。
小学校1年生のときに、「広汎性発達障害」との診断を受けてからは、病院の先生や心理士の方達に助けて頂きながら、
今までトレーニングやカウンセリングなどを受けてきました。
しかし、4年生の後半くらいからは、精神的成長の裏返しにより、自分への否定が強まり、徐々に常に脅迫観念に怯えるようになり、
内なる攻撃性の高まり、自傷行為、不眠、幻覚、妄想、と、状態が悪化していきました。
いわゆる二次障害に突入していました。
リタリン、エビリファイ、リスパダールなど、薬も処方されましたがあまり効果を感じることはありませんでした。
私は、それまでの母親としての自分の言動や行動において後悔、反省すべきことが沢山ありました。
そして私が全面的に向き合うことで状態は少しだけ落ち着きはしました。
しかし、きっかけさえあれば状態はすぐに悪くなりました。
鍼に通い始めたのは6年生になってすぐの頃からです。
最初は私自身が治療を受けていたのですが、そちらの先生から、発達障害の子供も多く来ているから一度連れてきてみたら、
と言っていただき、連れて行ったのが最初でした。
息子は感覚過敏な上、特に鍼に対しては絶対的な嫌悪があったので、3回目くらいまでは刺す鍼はしませんでした。
4回目くらいで鍼を刺せるようになったのですが、そこからは劇的な変化が起きていきました。
まず、一番最初に目が変わりました。目の奥が穏やかになったのです。
攻撃性がなくなり、表情は優しく、性格も素直になっていきました。
まるで取り憑いていた邪気が出ていったかのような変化でした。
そして、続く会話ができるようになったのです。
1~2週間に1度、4ヶ月ほどそちらの院に通いました。
ただ、場所が遠かったため、同じ流派の先生である、こちらの清明院に3ヶ月ほど前から通わせて頂いています。
こちらに移ってからも状態は日を追うごとに更によくなっています。
夜布団に入ってから2時間以上、15分に一度はトイレに起きてきていたのが、朝まで一度も起きてこなくなりましたし、
笑顔が増え、学校の勉強も一生懸命取り組むようになりました。
病気の特性上、漢字を覚えることが難しいのですが、自分から根気よく何度も何度も書いて覚え、テストで点を取れるようになってきました。
いま、参観日や保護者会で学校に行くたびに、担任の先生に呼び止められ、いったい何があったんですか?と問われます。
勉強だけでなく、周りの友達との付き合いや生活面、すべてが変わったと目を丸くして言われます。
ただ、一日中、歩き(またはスキップ)をし続けてしまうという多動症の症状はなかなかまだ治りませんが、これは特性として受け入れるしかないのかなとも思っています。
もうすぐ中学に入りますが、去年の今ごろは、不登校児を対象としたのびのびとした中学校への入学を考えておりました。
しかし、最近になり、本人の意思にて公立の普通学級に進むことに決めました。
現在の息子の状態を見ていて、私にも今は迷いや不安はありません。
私は鍼との出会いに心から感謝しております。
大げさなようですが、もうどこにも行くところがなかった私たちを救ってくれました。
この文章が、同じような境遇にあり、同じような悩みを抱えた親御さんの目にとまることを願います。
【清明院からのコメント】
この症例は、都内で開業している北辰会の先輩とのコラボ症例です。
先輩の治療院には遠くて通いにくいとのことで、ありがたいことに私に白羽の矢が立ちました。
初診時は、まだ新しい先生である私への警戒心も強く、なかなか心を開いてくれなかったのですが、何回目かに刺す鍼をするようになりました。
この症例は「多動症」「発達障害」と、たいそうな病名が付いていますが、西洋医学の処置ではなかなか効果が見られませんでした。
しかし、東洋医学では他の病気と同じで、考え方は変わりません。
望聞問切、四診を行って、丁寧に弁証論治するのみです。
初診時、「肝鬱≧腎虚」と証を立て、治療を開始すると、
「治療後眠い、珍しくよく寝ていた。」
という変化を得ました。
これはこの症例の場合、非常に重要な変化だと思います。
この変化と、体表情報の変化、好転を頼りに治療を進めた結果、1、2週に一回の治療をわずか8回で、上記のような結果が得られています。
この春から、普通学級に進むことになりました。
この子の人生が変わりましたね。
親御さんは、多動の症状に関しては半ば諦めているようですが、これについても、まだまだ改善の可能性はあるとみています。
西洋医学がお手上げだった病に、こういう力を発揮するのが、本来の鍼灸治療だと思います。
同じような病で苦しんでいるお子さんをお持ちの親御さん、まずは清明院の門を叩いてみては如何でしょうか。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
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2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!2023.08.01
2023年 8月の診療日時2023.07.24
第53回、順天堂東医研に参加してきました!2023.07.23
(一社)北辰会関東支部に参加してきました!2023.07.22
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.07.21
第73回 日本東洋医学会に参加してきました!2023.07.01
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(一社)北辰会本部会に参加してきました!!2023.06.10
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.06.09
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第14回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会に登壇しました。2023.06.01
2023年 6月の診療日時2023.05.31
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