東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(80代女性:末期癌による全身の浮腫み、激痛、呼吸困難など)

2010.05.25

久々に、「患者さんの声」をいただきましたので、載せさせていただきます。


本症例の患者さんは、今年(平成22年)の2月に他界されました。

以下の文章は、お孫さん(現在清明院に通院中)が書いて下さったものです。

 


80代 女性

症状:全身転移による末期癌による浮腫み、呼吸困難、歩行困難、全身の痛みなど

 

昨年(平成21年)の秋頃、祖母の細い足が急にゾウの足のように浮腫み、それをきっかけに病院の検査で調べた結果、癌の末期と宣告されました。

 


足の浮腫み以外は特に身体に大きな不調がなかったので、家族にとっては大きな衝撃でした。

専門医の先生は祖母の年齢、体力を考えて、手術や抗癌剤治療は勧めませんでした。

 
家族で慎重に話し合った結果、祖母には病気の事は伝えず、これまで通り、普通の生活をしながら祖母を看病し自宅で看取ることを決めました。

 


祖母は以前から足腰の不調等で竹下先生にお世話になっていたので、祖母の身体に関しては、引き続き竹下先生に全面的にお任せすることにしました。

 
これは私達家族からの願いでもありましたが、竹下先生の目指すところは、なるべく苦しませずに逝かせてあげること、でした。

 


昨年の
10月頃から竹下先生と松木先生が交代で週に34日、往診にきてくださり、特に大きな変化は無く新年を迎えられました。

 
癌患者とは思えないほど食欲はあり、癌の末期だなんて誤診ではないか、と疑ったくらいでした。

若干のふらつきがありましたが、鍼のあとはふらつきがなくなり、元気と自信を取り戻している様子でした。

 


その後徐々にふらつきが強くなり、家の中を動く事もままならなくなった頃、さすがの祖母も不安を覚え、落ち込んでいる事が多かったのですが、

やはり竹下先生と松木先生に優しく励まされ、支えて頂いていたように思えます。

 


鍼が終るとニコニコしていて

「心配しなくていいよ。」

って言われた、とうれしそうに話していました。

 


2月に入った頃からたまに腹部に痛みを訴えたり、ちょっと動くと息切れがひどかったり、食欲が減ってきたり、

と色々出てきましたが、ほぼ全て鍼で対処して頂き、穏やかに過ごさせていただきました。

 


年明けくらいからは近所の内科医院の先生も往診にきて下さっていて、介護保険を使って介護ベッドや酸素の機械や、

浮腫みをとるマッサージ機などをレンタルして下さり、病状に合わせて薬を出して下さっていました。

 


なんとなく外枠のケアを西洋医学で、内側を東洋医学で、といった感じの西洋医学と東洋医学のコラボレーションだったように思えます。

 


2月の中旬に体調が急に悪化し、2月末に亡くなるまで、竹下先生がお忙しい合間
を縫って毎日来てくださいました。

先生が毎日来て下さる事は祖母にとっての安心でもありましたが、私達家族の安心でもあり心の支えでもありました。

先生の月に唯一のお休みの日まで

 

「いつでも携帯に電話してください。」

 

とおっしゃってくださった先生に、本当に感謝の気持でいっぱいでした。

 

昨年の10月の時点で全身に癌が転移していて、手のほどこしようがない、という状態だった祖母が、亡くなる数日前まで食べたい物を美味しい、と言って食べていられた事、

 

癌の末期患者として苦しんだのは最後のほんのちょっとだけで、しかもその頃はほとんど意識が無かったと思うので、祖母はおそらく自分が重い病気であることに気付かないまま亡くなっていけた事は、

 

祖母自身にとっても私達家族にとっても、幸せな事だったと思います。

 

鍼治療の不思議を見せて頂きました。

 

そして何より竹下先生と松木先生が一生懸命やってくださったおかげだと思っています。

 

心から感謝しています。

 

約半年間、祖母の事でお世話になり、先生方はすっかりうちの親戚一同のヒーローとなり、死ぬときは清明院にお世話になる、と決めている人たちもいるので、

 

 

 

私を含め家族、親戚ぐるみで今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

◆清明院からのコメント

 

 

この症例は、末期癌と判明してから、亡くなられるまでの約4カ月間を、ご家族の要望により、ほとんど鍼のみで対応した、貴重な症例であります。

上の文章にもある通り、本症例の目的は、なるべく患者さん御本人を楽に逝かせてあげることでした。

「腎虚水泛(じんきょすいはん)、血熱(けつねつ)」と証を立てて最後まで治療し、それはなんとか達成してあげられたと思いますが、

 

最後は亡くなってしまった訳ですから、僕にとっては、もっとこうしてあげられたんじゃないか、ああしてあげられたんじゃないかと、今でも、

 

色々と考えさせられる症例でもあります。

 

人間は早かれ遅かれ、誰でもいつか必ず亡くなります。

 

悲しいけど、それは皆が分かっていることです。

 

ただ、最後亡くなる時ぐらいはなるべく苦しみたくない、周りに迷惑をかけたくない、というのが、多くの患者さんの考え方です。

 

この患者さん自身もそういう方でした。

 

この症例のように、現代西洋医学的には手の施しようがない状態の患者さんにも、鍼は強い味方になります。

 

鍼をして、安心し、痛みが楽になる、よく眠れる、結果、そんなに苦しまずに、比較的安らかに最期を迎えられる。そういう症例を、僕の短い臨床経験の中でも、何例も経験しています。

 

反対に、病院から手の施しようがない、と言われているにも関わらず、開腹手術、抗癌剤治療を選択し、酷い副作用に苦しみながら、本人もご家族も泣きながら亡くなっていった患者さんも、これまでに何人か診ています。

 

この方が亡くなられる前日の、意識があった最後の往診の時、帰り際に、

「明日も来るからね。」

 

と声をかけると、それまで苦しそうにしていたのに、ニコッと笑って頭を下げた、この患者さんの笑顔を、今でも昨日のことのように思い出します。

 

「東洋医学」とは何なのか、“人の生き死に”に対して何が出来るのか、限界は果てしない、と僕は思っています。

 

 

 

 

患者さんの声(40代女性:偏頭痛、四十肩、首肩こり、腰痛など)

2009.12.02

今日は、新たに届いた「患者さんの声」をアップしたいと思います。

新しい「患者さんの声」については届き次第随時更新していきますので、HPの方と合わせて、是非ご覧になって下さい。

(↓↓清明院HP内「患者さんの声」)

http://seimei-in.com/voice/index.html


◆40代 女性 

症状: 偏頭痛、四十肩、首肩こり、腰痛

 

 

肺気腫で寝たきりだった母が、左膝に拘縮を起こした時に週3日往診に来ていただいたのがきっかけで、竹下先生には家族ぐるみでお世話になっています。

 

母はほんの少しの刺激で、呼吸苦の発作を引き起こす時もあり、出来るだけ負担のかからないように全身状態に気を配って治療して下さる姿勢に、

 

母も私も安心と信頼を覚えました。

 

 
母はもともと薬剤師で、漢方薬を中心に扱っていたことから、東洋医学には少なからず馴染みがありましたし、鍼灸治療には効果があることも知ってはいました。

 

・・・とは言え、健康診断の血液検査さえも逃げ出したくなるほど、針嫌いな私です。

 
 
介護者定番病の一つと言われる腱鞘炎を患った際、整形外科で処方された湿布を貼って凌いでいたところ、セーターで隠した包帯をすかさず見つけた先生は苦笑しながら、

「早く言って下さい。」

と気軽に診て下さり、この期に及んでなおも腰が引けていた私も、観念して治療を受けました。

ところが、痛みは全く感じず、蚊に刺されたような刺激があるだけで、まさに拍子抜けです。

 


決して西洋医学を否定せず、専門医やかかりつけ医の意見を尊重しながら、鍼灸治療を行う姿勢もまた、先生への信頼を深めてくれました。

3回の母の治療後に必ず診ていただき、整形外科では長引くと言われていた痛みが1週間ほどで和らぎ始め、気づけば楽になっていたのを今も忘れられません。

 

 
以降、ぎっくり腰の再発、四十肩、ストレスによる不眠や倦怠感、肩こり、頭痛、アレルギー性鼻炎など

あらゆる症状に早め早めに対応していただき、お灸もそれまで抱いていたイメージとは全く異なるものであると、身をもって体験しました。

 
 
介護する側もされる側も青息吐息になりがちの在宅介護生活を、無事に乗り切れたのは鍼灸治療があったからこそと、心から感謝しています。

 


特にこれといった症状のない現在、けれど五十路を間近に控えた身体は若いころとは違った症状を訴え始め、そんな身体のメンテナンスとして
2週に1度のペースで治療を受けています。

問診後のお腹の触診で、

「○○な事がありませんか?」

と、ずばり言い当てられ、体は隠し事が出来ませんね、と苦笑することも度々ですが、これからも鍼灸治療は続けるということは、隠さずに申し上げます。

 

 

<清明院からのコメント>

 

 


この方のお母様は、重度の肺気腫を患っておられ、安らかに亡くなられる、ほんの数日前まで往診にて治療させていただいておりました。

その頃から、主介護者であった娘さんを治療させていただくようになり、現在に至ります。


 
寝たきりの人ひとりを、在宅で介護する、ということは、並大抵のことではありません。

主介護者(この場合娘さん)やその周りにいるご家族にかかる精神的、肉体的負担は想像を絶するものがあります。


 
特にこの患者さんのお母様の場合は、一度呼吸苦の発作が起こってしまうと、見る見るうちにパニック状態になってしまい、

御家族は夜中も目を離すことが出来ず、相当大変だったろうと思います。

 
こうした場合に、当院では被介護者はもちろん、介護者であるご家族にも鍼灸治療を受けることをお勧めしています。

 
この方の場合は「心肝気鬱(しんかんきうつ)」と証を立て、鍼灸治療を続け、肉体的な負担が減ると、精神的にも前向きになり、

つい暗く弱気で落ち込み気味になってしまいがちな介護生活を、なんとか乗り切ることが出来ました。

本当に最後まで、在宅介護でよく頑張ったと思います。

 
 
また、本患者さんのように、お母様が亡くなられた後も、当院を信頼して治療の相談をしてきて下さることは、我々にとっても大変嬉しいことであります。

 
娘さんから頂いたこの文章を読んでいてふと思い出しましたが、お母様が亡くなられた後、娘さんご夫婦が、主治医の先生、ヘルパーさんと私を、

 

 

「お別れ会」といってお食事会にご招待いただき、決してしんみりせずに、楽しいひと時を過ごさせていただいたことがありました。

 


 
当時まだまだ経験が浅く、知識も少なく、呼吸苦発作が起こらないようにと祈るように、慎重に、緊張しながら治療する私を、もともと薬剤師であり、

 

医療人としては大先輩であるのに、

「先生、先生」

と呼んで下さり、丁寧な態度で、最大限立ててくれたお母様の、優しいお人柄がよく表れているように感じた食事会だったことを、懐かしく思い出します。 

 

 
今後も、このご一家の健康な日々を見守っていきたいと考えております。

 

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