東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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第3回|首肩と風

2025.10.16

 

 

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こんばんは、三鬼です。

 

 

 

 

皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

気づけば顔が画面へ寄り、首が前へ滑り、肩がそっとすくむ

——そんな姿勢のまま時間が溶けると、上半身には“見えない風”が立ちます。

 

 

 

東洋医学でいう風は、軽く、上へ集まり、揺れやすい性質。

 

前のめりと情報の波が重なるほど、首肩は固まり、頭はふわつき、胸の奥の静けさが遠のいていきます。

 

風を止めるのではなく、からだの通路を整えて通すことで静めていきましょう。

 

 

 

風の正体と東洋医学の見取り図

 

 

 

前へ突出した頭の重みは首と肩に集中し、気は上に偏ります。

 

頭の中に“浮いた感じ”が残るのは、重さと気が上部に集まるからです。

 

形が風を呼ぶ

——まずはその事実を受け止めます。

 

 

うつむいた姿勢は胸郭を狭め、吸う>吐くの浅い呼吸を生みます。

 

吐けないと、上に集まった気を下へ降ろす力が足りず、ため息だけが増える。

 

長い呼気は、風を地面へ返すロープのような役割を果たします。

 

近距離を凝視し続けると、目の周りの筋が張り、肝の疏泄(気血をのびやかに配る働き)が渋ります。

 

結果、めまいっぽさや“頭のざわつき”といった内風が立ちやすくなります。

 

視線を解くことは、そのまま肝を助けることです。

 

 

 

三つの動詞で整える:降ろす・ほどく・ひらく

 

まずは降ろす。

 

椅子に浅く座り、足裏の母趾球と踵に静かに重みを往復させます。

 

三十回も繰り返せば、意識は頭から脚へ移り、上に立った風が弱まります。

 

 

つぎにほどく。

 

鎖骨の下から胸の前をやさしく横へ撫で、そのまま長い吐く息を三つ。

 

胸の薄い膜がほどけると、息は背中の幅へと広がり、内側の揺れが静まります。

 

 

そしてひらく。

 

視線を近・中・遠と三拍子で移し、窓を指一本分だけ開けます。

 

空気が小さく通ると、目と胸の通路も同時に開いていきます。

 

 

 

45分ごとの「姿勢の更衣」

 

姿勢は着替える前提で設計すると楽になります。

 

四十五分で一区切りをつくり、立ち上がって顎を軽く引き、後頭を壁に五秒当て、長い呼気を三回。

 

席へ戻る前に遠くを二十秒眺めます。

 

これだけで次の四十五分が別の体で始まり、風は溜まらずに抜けていきます。

 

 

 

道具の調律:デスク&スマートフォンの配置

 

画面は目線よりわずかに下へ、肘は体側へ寄せて肩を預ける感覚をつくります

 

キーボードは手前に寄せすぎないようにし、手首の反り返りを避けます。

 

スマートフォンは胸の高さで両手に持ち、角度を工夫するより自分が少し起き上がる。

 

この小さな配置転換が、呼吸の深さと視線のやわらぎを連れてきます。

 

 

 

一日の流れで整える(朝・昼・夜)

 

朝は窓辺で背中を長く保ち、吐く息を主役にして初期姿勢をセットします。

 

昼は三分でよいので外へ出て、遠景で目を洗い、足で地面を確かめます。

 

夜は肩まわりを温めてから眠り、上に残った気をやさしく下ろします。

 

日々の温→睡の順番が、回復を深くします。

 

 

 

風は「通す」とおさまる

 

首と肩の静けさは、気が足へ降り、胸がほどけ、視野がひらくところから戻ります。

 

完璧を求めず、通路を確保することを続けてください。

 

風は止めるより、通し直すとおさまります。

 

 

 

【参考文献】

『黄帝内経 素問・霊枢』東洋学術出版社

『難経』東洋学術出版社

張仲景『傷寒論/金匱要略』東洋学術出版社

神戸中医学研究会 編『東洋医学概論』緑書房,2019年

神戸中医学研究会 編『中医診断学』緑書房,2020年

伊藤 剛・伊藤 裕『中医気血津液学』燎原,2014年

 
 
 

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