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2017.10.31
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こんばんは 浅田です
先日、ある勉強会に参加した時、「フレイル」という言葉を初めて聞きました。
「フレイル」は、一般社団法人日本老年医学会が提唱した概念であり、臨床教育現場、医療、介護領域に於いても、未だほとんど認識されていないそうです。
そこで、今日はこの「フレイル」について解説します。
一般社団法人日本老年医学会は、「フレイル」について下記の様に述べています。
『フレイルとは、環境因子に対する脆弱性が高まった状態として認識されている老年症候群である。
高齢期に生理的予備能が低下することでストレス(外的刺激)に対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態。
筋力の低下により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神的・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題を含む概念。
然るべき介入により再び健常な状態に戻るという可逆性が包含されているため、フレイルに陥った高齢者を早期に発見し、適切な介入をすることにより、生活機能の維持・向上を図ることができると考えられる。』
【フレイルの定義、診断評価】
①体重減少
6ヶ月で、2~3㎏以上の体重減少
(BMIが18.5未満の場合)
②筋力低下
握力:男性<26㎏、女性<18㎏
③疲労感
(ここ2週間)何もしていないのに疲れたような感じがする
④歩行速度
通常速度<1.0m/秒
⑤身体活動
定期的な運動習慣の有無
①~⑤項目の内、
3項目以上該当:フレイル
1~2項目該当:プレフレイル
0項目該当:健常
「フレイル」は限定的な症候を指すのではなく、加齢に伴った身体的・心理的機能低下の状態をいいます。
加齢による不可逆的な衰退ではなく、あくまで可逆的であり、改善の余地は大いにあるということがポイントです。
フレイルの早期発見、早期治療により、高齢者のQOLの向上を図ることができます。
診断基準や評価に関わる症候は、東洋医学的にみて、気虚としての共通点を持ちます。
これらの症候が、「加齢による変化」を根底に位置づけられているので、腎虚を背景とする生体機能の虚として考えられることができます。
本質的な治療をするとすれば、盛り立てるべき対象は腎気となります。
しかし、腎気を補っていれば、フレイルに該当しない健常な状態に近付くかと言ったらそうではありません。
フレイルは、目の前に現れている症候だけを対象としたものではない為、生活環境や経済面を含め社会的問題、いわば、ココロの問題も考慮して、治療、援助をしていかなくてはならないのです。
鍼灸師として介入するならば、如何に腎気を盛り立て、心神を安定させ、これらに関わる臓腑を動かせるかがポイントになってくると思います。
鍼灸師として毎日臨床をしていたら、フレイルになっている患者さん、フレイルになりそうな患者さんに出会うことは多いと思います。
患者さんが、急激な心身機能の衰退を迎えるのではなく、緩やかな衰退を辿っていけるよう鍼灸治療でサポートしていきます。
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