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こんばんは!樫部です。
本日は良いお天気で、気温は暑すぎるくらいの時間帯がありましたね!
本日も前回の続きの話をしていきたいと思います。
前回のお話はこちら!
カレーに使用されるスパイスのほとんどは、独特な香りとともに「辛味」を持ちます。
辛味といえば!思い出されるのは…
そう!『四気五味』!
皆様は『四気五味』という、湯液(漢方)理論があることをご存知でしょうか?
これは、生薬の性質を大きく「4つの属性」と「5つの味」に分けて考えるものです。
【四気】
寒、熱、凉、温
【五味】
酸、苦、甘、辛、鹹
上記のそれぞれは効能が決まっており、種類がたくさんある生薬たちはこのいずれかに分類されています。
この理論から「辛」の効能を見てみますと…
辛味は「散、行」という効能を持ちます。
「散」は発散・発汗、「行」は気をめぐらせる、効果があります。
つまり、「辛味」を摂ると、気が良くめぐり、発散、発汗作用が促されことが分かりますね…
その他にも湯液の理論には、『帰経:きけい』という考え方があります。
ある物質を摂取した時に、どの経絡または臓腑に対して効果があるかのを分類する考え方です。
「この生薬の組み合わせだと、この臓腑とあの臓腑に効くから、この漢方薬はそれら臓腑からくる病気を治せる」と考えられます。
このような理論があるおかげで、多数ある漢方薬の使用方法が分かりやすく分類、整理されています。
では、皆様は「辛味」の帰経はどの臓腑経絡なのか、ご存知でしょうか?
それは「肺臓」です。
「辛味」を適度に摂ると、「肺」に対して良い効果があるということがいえますね!
(※逆に摂りすぎは臓腑を傷めてしまうので、注意が必要です。)
これらのことから考えると、カレーの香りがする食物を摂ることで、肺の臓を中心として、気のめぐりや気の発散を促していたのではないかと考察出来るのではないでしょうか。
つづく
【参考文献】
基礎中医学 神戸中医学研究会
鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 緑書房
鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践編 緑書房
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おばんでございます。樫山です。
皆さん、食べ物の好き嫌いはありますか?
私は、アレルギーとかがあるわけではないのですが、パクチーとか春菊などの香草類はどうしても食べられません(‘Д’)
清明院のカルテにも患者さんに食べ物の好き嫌いを記入してもらう欄があります。
この、食べ物の好き嫌い、味の好みを嗜味(しみ)といい、身体の陰陽、気血、五臓の不均衡の傾向を推測する事ができます。
どの食材にもその食材が持っている味、性質、効能があります。
中医学では、「四気五味」といって、食材の味・性質を指す考え方があります。(実際には、寒・温・凉・熱・平(五気)、酸・苦・甘・辛・寒・淡(六味)の五気六味と説明されることがあります)。
また、食材の色や性味(甘いとか酸っぱいとか)によって、どの臓腑・経絡に作用しやすいかという「帰経」という考え方、食材の作用方向を指す「昇降浮沈」という考え方もあります。
これらの考え方に基づいて、それぞれの患者さんの病態に合わせ、その食材がどう身体に影響しているか参考の材料にしていきます。
例えば、熱や寒に傾いている体質の人が、熱性、寒性の食材を摂ると何かしらの症状が出てくるとか、
ある好きな味を偏食している人は、ある臓腑に負担がかかっているのではないかとか、その臓腑の機能だけ旺盛になっているのではないか、などなど。
また、味覚というのは、感覚器官である「舌」で感知しています。
「舌」は全ての五臓と関係し、特に「心」との関係が深く、五味の感知は心神が主るところであるとされています。
味、食材の嗜好というのは、ただ単に味が嫌いとか、食感が嫌だとか、見た目が嫌い等々、個々の主観が大きく関わります。
嗜味を聞く際には、嫌いな食べ物を摂ると何かしらの身体症状が出るなどの病変、好きな物を食べると、気分の変化や、どんな身体反応が出るかなど、個々の摂取後の変化を確認する事が、患者の病態を推測する面においては重要になってきます。
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