東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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(社)北辰会1月本部臨床コース

2012.01.16


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昨日、2012年1月15日は、大阪にて行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

今回、都合により午後からの参加となりましたが、午後イチは代表理事である藤本蓮風先生による講義、

「奇経八脈の帯脈について~章門穴、帯脈穴の最新情報~」

でした。

奇経八脈については、去年の5月に、関東支部にて、私も講義させていただきました。

昔から、個人的に好きなテーマです。

奇経八脈そのものや、それに所属、関連する経穴は、実際に、僕自身の臨床でも、非常によく使う考え方だし、経穴であります。

今回は蓮風先生のとらえ方、考え方の一端を垣間見ることが出来て、非常に参考になりました。

やはり奇経の魅力は、「治る力を活かす」上で重要な色々なものをいっぺんに調整できる点だと思いますです。

もちろんそれなりのリスクもはらみますがネ・・・。

そのあとは北辰会の本部育成部長である藤本彰宣先生による症例発表、

「ミトコンドリア複合体Ⅳ欠損症」

という大変珍しい病気の、小児の症例でした。

この病名、僕は初めて聞いた病気なんですが、世界的にも珍しい病気なんだそうです。

しかしこういった病気が来ても、我々東洋医学の立場では、問診と、体表観察にて、弁証論治するのみであります!!

この症例でも、わずかな期間で、しっかりと症状を改善させておりました。

西洋医学の難病は、東洋医学では必ずしも難病とは限らない、ということですネ。

・・・一応、誤解されたくないので付け加えますが、当然、「治るか、治らないか。」には、その先生の技術力が大きく関わってきます。

看板に”東洋医学”と書いてあるから、どこに行っても同じかというと、それは違いますので、ご注意ください。

そして終わった後はお酒・・・。

終電で東京へ・・・。

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(社)北辰会関東支部5月定例会

2011.05.23

昨日、5月22日の日曜日は、代々木オリンピックセンターで行われた、(社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!!

今回はワタクシ、朝から2時間、講義させていただきました。

内容は、「奇経八脈総論」です。

本当は今年の3月にやる予定だった講義が、例の大震災で流れ、一時はお蔵入りになりかけたものの、ついにこのたび、日の目を見たワケであります!

前日の土曜日は、清明院自体が忙しかった上に、夜は関東支部の役員講師の先生方、役員講師候補の先生方で集まって、前日勉強会・・・。

そのあとちょこっと呑んで寝てからの、朝一講義だったので、朝から妙なハイテンション・・・。(笑)

2時間、ほとんど”テンション高め”に喋り通しでございました。

なんか、会場は節電対策中だからなのか、メチャクチャ暑く、窓を開けても風も入らず、ミストサウナの中で講義している感じで、

それがかえって僕のテンションを高める結果となりました。(笑)

悪条件は、かえって闘争本能を高めます。

好条件なら好条件で、それはそれで普通にテンション高いんです。

つまり、僕の場合、いずれにしてもテンションが高い、ということになります。(笑)

・・・まあ、この講義のテーマである「奇経八脈」というのは、大変内容が深く、まだまだしゃべり足りない感じもあるので、

どれぐらい皆様に伝わったか分かりませんが、まずはアンケートを楽しみにしたいと思います。

(・・・とか言って、まったく反響なかったりしてネ!(爆))

午後は実技指導、「胃の気の脈診(いのきのみゃくしん)」

ここでも、臨床コースをひと班担当させていただきました。

大変真面目な受講生の先生方で、私も指導しやすかったです。

最後は村上佳絵先生による症例レポート「アトピー性皮膚炎」でした。

言わずと知れた難しい病に、色々苦心しながらも、非常に真面目に、一生懸命治療している様子がよく分かる症例で、

最終的にはキッチリ結果も出しておられて、素晴らしかったと思います。

そして終了後はやっぱり酒・・・。

先輩方や後輩に、午前中の講義の感想を聞けて、非常にためになりました。

そんなワケで放電&アルコール充電で、有意義な週末。(笑)

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「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?

2011.02.18

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・・・さて、五臓六腑シリーズを再開したいと思います。

 


最近、奇経八脈の勉強をやっているせいか、どんどんマニアックな知識が入ってきてしまい、
このブログも話が逸れていってしまいそうになりますが、

 

やはりあくまでも「基本」が大事です!(笑)

 

「基本」あっての「応用」!


「基本」なくして「上達」なし!!


「一流の技」には「一流の基本」!!!

 


一生、そのスタンスを堅持していきたいと思っています。

 

コレは僕が北辰会で教わった、非常に大事なことの一つです。

ところで、一口に「基本」と言っても、色々あります。

 


理論の基本、技術の基本、仕事の基本、会話の基本、礼儀礼節の基本などなど・・・。

 


まあこのブログに書けるのは、せいぜい「理論の」基本ぐらいだけど、その方が一般の患者さんも理解しやすいし、僕自身の復習にもなるし、

 

東洋医学の普及啓蒙にもなるし、色々と都合がよいのです。


・・・さて、皆さんなじみの深い、というか、必ず聞いたことはあるであろうこの「膀胱」という内臓ですが、(膀胱炎とか膀胱癌とか・・・ネ。)

コレもやっぱり西洋医学と東洋医学では内容、概念が大きく異なります。

 


それについては、これから述べていくとして、まずはこないだまで書いていた、「腎の臓」との関係性を確認しておきたいと思います。

「腎」って何ですか?(その11) までの11話参照

 

東洋医学の言う「膀胱」というのは、「五臓六腑」の中の「腑」の一つです。

 


以前述べたように、「ある腑」には、それと最も関係の深い「臓」が存在します。

 


コレを一対で、「表裏する臓腑」とか、「表裏関係にある臓腑」と呼びます。

「表裏(ひょうり)」する臓腑 参照

 


東洋医学言う「膀胱の腑」と表裏の関係にあるのは「腎の臓」であります。

 


そしてこの2つの臓腑は、「排尿」という重大な生理イベントに際して、大きく関わっております。

 


ここら辺は大枠としては西洋医学ともオーバーラップする考え方だと思います。

 


西洋医学では、血液中の不要な成分を腎臓が濾し取って、その老廃物を尿管を通じて膀胱に一時的に溜めて、ある一定の量がたまると、神経を介して「尿意」が生じ、

 

腹圧と括約筋の協調作用でもって、正常な「排尿」というイベントが起こる、と考えます。

 


尿が作られるプロセスには、東西の医学の認識には大きな違いがあります。

 

・・・この辺のことを、これから何回かに分けて書いていきます。

 

 

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「ZONE」

2011.02.16

今日は、たまたま日中時間が空きました。

こういう時、最近は「奇経八脈(きけいはちみゃく)」のお勉強をしております。

「奇経八脈(きけいはちみゃく)」のお勉強 参照

・・・しかしこれ、メチャメチャおもしろい。

僕は以前書いたように、学生時代からコレに興味を持って、自分なりに色々な本を読んだり、

色んな先生に質問させていただいたりして何とかやっていましたが、今回新たに勉強し直す機会をいただいたので、

再び基本からビッチリやり直していますが、以前とは比べ物にならないぐらい面白いのです。

・・・これ、なぜでしょうか。

これは、「奇経八脈」もそうだし、それを取り囲む「周辺知識」が以前よりも数段パワーアップしているからなんですね。

(”継続は力なり”を実感しております。)

なので以前は見えてなかったものが見えるし、以前は思いつかなかった発想の転換や結びつきに出会えることがあるのです。

実はこないだの週末も、気付いたら10時間ほど座りっぱなしで、ご飯も食べずに勉強していました・・・。(苦笑)

これを清明院用語では「ZONE(ゾーン)」に入った、と言います。(笑)

・・・はてなキーワードによると、


集中力が極限を高められた時、周囲の景色や音が意識から消える状態。

スポーツの一流選手は、世界レベルの試合でゾーンの世界に入ると言われている。


とあります。

まさにこんな感じです。

今日も『周易参同契(しゅうえきさんどうけい)』の中に、興味深い記載を発見。

いやー、やめられない止まらない・・・。

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「正」と「奇」

2011.01.11

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3月に、(一社)北辰会関東支部定例会基礎コースにて、

「奇経八脈総論(きけいはちみゃくそうろん)」

というテーマで朝から2時間、講義をやらせていただきます。

 

「正経十二経」に対して、「奇経八脈」・・・。

 


・・・まあ、鍼灸師なら誰でも知ってて、しかもみんな興味深いテーマなんです、コレ実は。

 


な~んか、いわゆる「秘伝」的な、秘密がある感じがするんですよね、コレ。(笑)

 


また、興味深いというだけで、意外と細かい内容については全然知らない、という先生が多いのも、事実ではないかと思います。

 


なぜ、みんな興味深いのかというと、ベテランの先生や、この業界で有名な先生の臨床をみると、みんなこの、「奇経八脈」に関係する経穴を多用して、

 

難しい病から簡単な病まで、自在に治療していることが多いんです。

 


(一社)北辰会代表である、藤本蓮風先生の治療も、その点、例外ではないように思います。

 

・・・ということで、僕も学生時代から、これには随分興味を持ちました。

 


何か秘密、タネがあるような気がしてネ。(笑)

 


そして、色々調べました。

 

 

すると、なるほど、確かに謎めいた部分はあるようです。

 

 


それも非常に重要な部分が、です。

 

 

歴史上、「奇経八脈」がまとまった形で登場するのは、前漢の時代に著されたとされる鍼灸の聖典の一つ『難経』です。

 

 

そして、その八つの特殊な脈を治療する方法として、八つの経穴が提示されるのは、だいぶ時代が下って、元の時代の『針経指南』です。

 

 

『難経』にも、”なぜこの八つなのか”とか、『針経指南』にも”なぜこの八穴なのか”とか、という理由の詳細までは、書かれていません。(苦笑)

 


初めて言った人の意図や理由がハッキリと明言されていない以上、理論のもともとの根拠が明確にはなりません。

 


ですので、こうなんじゃなかろうか、ああなんじゃなかろうかと、実践に基づいて「仮説を立てること」が極めて重要だと思います。

 


つまり、奇経八脈の登場以降、現在までの歴史的変遷を踏まえた上で、実際の臨床に裏打ちされた、「自分なりの見解を持つ」ことが重要なのではないでしょうか。

 

(机上の空論ではなく、実地臨床に基づいた、です。)

 

(一社)北辰会からは、先日の蓮風先生のブログにもあったように、近い将来書籍が出版されるとのこと。


鍼狂人の独り言 奇経八脈1 参照

 

 

我々にとって、大いに参考になる本が出るはずです。

 


・・・まあ、いずれにせよ大変興味深い。

 

 


学生時代から、今日でも非常に興味深い。

 

 


日々臨床を、やればやるほど、ここは興味深い。(笑)

 

・・・「正」と「奇」という考え方は、古くは紀元前、孫武(そんぶ)という人が書いた、兵法書として有名な『孫子(そんし)』の中に出てきます。

 

 


臨床家にとって、病治しとはまさに戦のようなものなんです。

 

 


患者さんに巣くう病魔との、ガチンコの、待ったナシのタイマン勝負です。

 

 


ぼやぼやしてたら、取り返しがつかないぐらいボコボコにされます。歯を折られます。(苦笑)

 

 


命を取られることすらあるでしょう。

 

 


だから兵法書の考え方が役に立つのは当たり前です。

 

 


蓮風先生もよく、『孫子』「奇」と「正」について、桶狭間の戦いを例に出して説明されます。

 

 

いうまでもなく、今川義元の2万5千の兵に対して、織田信長はわずか2千余りの兵で奇襲攻撃を仕掛け、見事に討ち取り、天下統一のきっかけを作ったと言われる、

 

よくドラマにもなる話です。

 

(・・・まあ、実際は奇襲じゃなかったとか、諸説あるようですが。)

 

・・・ともかく、その『孫子』兵勢の中に、

「およそ戦(いくさ)は、正を以(もっ)て合い、奇を以(もっ)て勝つ」

と、有名な文言が出てきます。

 

明徳出版社『孫子』田所義行 P120 参照

『孫子』は最近、ビジネスマンのための人生哲学書みたいな感じで、色々な解説本、解釈本が出ていますね。コンビニなんかによく置いてありますな。スゴイことだと思います。(゜o゜))

 


さらにこの「正」「奇」の考え方は、『孫子』の少し後、孫臏(そんぴん)という人が書いた
『孫臏兵法』という書の中にあったと言われていた、「奇正篇」の中に、


「奇、発すれば而(すなわ)ち正と為るも、其の未だ発せざる者は、奇なり。奇、発して報ぜられざれば、則(すなわ)ち勝つ」

と出てきます。

 

(因みに最近の研究では、『奇正篇』『孫臏兵法』とは別の書物とされているんだそうです。)

 

 

ちょっと難しい文章なんですが、こちらの論文を参考にさせていただきました。

 

 

ここでは、勝つための方法論としての「奇」の重要性が述べられています。

 

まあ、『孫子』『奇正篇』、コレら2つから分かることは要は、戦に勝つためには「奇」は必要だけれども、はじめから「奇」をてらってそれを行動に移しても、それじゃ相手にとっては「正」になるんだから、

 

しょせん勝てやしないよ、ということでしょうか。

 

(簡単に言い過ぎか?(笑))

 


ここから、”奇”はしょせん”奇”、あくまでも”正”あっての”奇”なのだ、ということが分かります。

 


しかしながら、逆に言えば”奇”なくしては”正”もないことも事実。

 


「奇」は「正」を生み、そして「正」もまた「奇」を生む・・・。

コレまさに

「如環之無端」

なのであります。

「如環之無端」という言葉 参照

 

まあ結局、正攻法ばっかりで基本に忠実、って感じでやってても負けるし、最初から奇をてらって、奇襲戦法ばっかりでも負ける、だから奇正を熟知して、臨機応変にうまくやったやつが一番勝てる、

 

って話で、耳の痛い、まさに臨床そのものみたいな話です。(苦笑)

 

 

・・・ですから、「奇経八脈」を理解することというのは、「東洋医学的治療戦略」を考える上で、実は大変奥が深い世界なんです。

 

僕ごときにどこまで表現できるか分からないけども、3月、頑張りま~す。(笑)

 

来る人は、お楽しみに~♪

 

 

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小手先の医療

2010.11.02

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ふと思う。

・・・そもそもなんで、「分ける」のか。

東洋医学では、この全宇宙、当然人間も、「気」で出来ている、という自然哲学を肯定しながら、それを「陰陽」→「五行」と分け、

「五臓六腑」というものを想定し、「十二経絡」というものを想定する。

その12の経絡のそれぞれをさらに4つに分類して考える。

つまり48パターンの経絡の分類をした上、さらに細かい分類をも示唆している。

そして、それだけにとどまらず、8つの「奇経八脈(きけいはちみゃく)」というものをも想定し、

さらにそのそれぞれに、総数においては360以上もの「経穴(けいけつ)」というものの所属と性質を想定する。

西洋医学でも、現代自然科学に「一応」基づき、人体を60兆の細胞からなる、人類の進化の結晶と考え、内臓、筋肉、骨、神経などの、

 

形態や機能の似通った「組織」「系」に分割して理解する。

そして、それらの”形体的異常らしきもの”「病気」とし、その”異常らしきもの””正常らしきもの”に変化させることを以て「治療」と呼ぶ。

両者とも、その認識の上で、実際に病める人間に立ち向かい、それなりの成果をおさめている。

まあともかく、根本哲学は違えども「分ける」ということに関しては共通している訳だ。

・・・ところで何故分けるのか。

 

分けないと分からないからだ。(笑)

 

じゃあなんで分かりたいのか。

 

単なる知的好奇心??

それもあるだろうが、やはり一つには、病める人を治したいんだ、という、医療を志す者の「希求」に応えるためではないか、と思う。

医療を志す者が「患者を治したい」と思う、ということは、とても自然なことだと思う。

(考え方によっては、これが過ぎると傲慢な勘違いを生むのかもしれないが。)

その願いに応えるものが「医学」なのだとすれば、必然的に「医学」においては、人体を「分ける」ことによって病を説明しなくてはならない、となる。

そしてそれを学び、実践するものは、それに対して深い理解をしていなくてはならない。

一面、医学において人体を「分ける」ということの意味は、人体という自然現象を「理解する」ことへの医療者側の欲求の充足ではないだろうか。

そして、何の分野でも、そういうことをやってるのは人間だけだ。

それは、老子の言う「無為自然」には反しないのか。

反しない。(と思う。)

じゃあ何で反しないのか。

こうやってこの問題を考えていくと、なかなか、難しい・・・。(苦笑)


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「東洋医学」と「数学」

2010.04.25

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清明院の患者さんは、何故か高学歴の患者さんが多いのですが、その中に、応用数理学をやっておられる方がおります。

(まあ、その方がやっておられる学問の世界なんていうのは、僕のようなズブの素人が見たら、まるで宇宙の言語のようでありますが・・。)

その患者さんと話していると、東洋医学に関する、非常に示唆に富んだ見解を得ることがあります。

(やっぱり患者さんは“先生”だね。)

この東洋医学というのは、何かと「数字」が出てきます。

「気一元の思想」の1、

「陰陽」の2、

「天地人三才思想」の3、

「東南西北」や「四神」や「四診」の4、

「五行」「五運」の5、

「六気」「六淫」の6、

「七死脈」「七竅」の7、

「奇経八脈」や「八風」や「八法」の8、

「九竅」「九宮」の9、

「十干」の10、

 


・・・などなど、挙げていけばキリがないほど、「数字」とその組み合わせのパターンで、自然界、および人体を考え尽くしています。

 


これって、単純に、なぜだろう・・・と、思いませんか?

 


まあ、古代中国人は農耕民族ですから、当然、

1.農作物の分配管理のための「計算」、

2.農地管理のための「測量」、

3.収穫時期を正確に知るための「天文学⇒暦法」

という3つの柱は、当然必要に迫られていたんであろうと思います。

 


この3つはそのまま、以下のように、数学の対象に置き換えられます。つまり・・

1.の「計算」は「量」と「構造」に、

2.の「測量」は「空間」に、

3.の「天文学⇒暦法」は「変化」に、

とね。

 


この様な考え方から、古代中国では自然発生的に

「現象を数字の変化に置き換えて、論理的に理解する」

という習慣がついていたんだと思います。

 

具体的に数学の話になると、やれ因数分解とか、展開公式とかっていう話になるけど、中国では「考え方」としては、数千年のはるか昔から、

 

生活に根付いていただろうし、詳しくはないが、実際に「算木(さんぼく)」という木を使った計算法もあったようです。

 


また、中国の数学は、西洋において数学が発展、発達する全然前から、かなり現代数学的にも正確な公式や定理が、ガンガン発表されていたようです。


現存する最も古いものとしては、『易』の洛書の魔方陣なんかが、興味深い例として有名ですね。

 


その他にも、円周率やらピタゴラスやら、大変高度な数学の問題を、西洋数学が証明する1000年以上も前から既に証明していたようです。

 

・・・ただですねー、やっぱりなんぼ美しく数学的、論理的に自然現象を切り分けてみたところで、実際の現実に起こる現象とは、若干の「ずれ」が生じることがありゃあしませんかねえ。

 


そうは言っても、一応は分けて考えなかったら、それはそれで難し過ぎますねえ・・・。(苦笑)

 

理解出来る人が限られ過ぎる、というかね・・・。

 

ここを克服(数理学を柔らかくする)する一番いい考え方として、先哲が考え出したのが、「気」であり、「陰陽論」であるのではないか、と思っています。

カテゴリ「気」

カテゴリ「陰陽」 参照

 

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「八綱」って何ですか?

2010.02.25

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前回まで、

ⅰ.「表裏」

ⅱ.「寒熱」

ⅲ.「虚実」

という、3つのテーマについて書いてきました。

 

 

そして、東洋医学ではこれらの考え方を使って、患者さんの

「どこに(病位)」

「どういう(病性)」

病があり、

 

「その勢い(病勢)」

 

はどうなのかを、まず大まかに診断するんだよ、ということを述べました。

 


この考え方(診断方法)を、

「八綱弁証(はっこうべんしょう)」

と言い、これは東洋医学的な鍼灸治療をする上で、絶対にはずせない診断法(弁証法)の一つです。

 

 

歴史的には、清代の程国彭(ていこくほう)が1732年に撰した『医学心悟』の中の「寒熱虚実表裏陰陽辦」に説かれ、

 

その考えは1742年、呉謙『医宗金鑑』にも引き継がれ、現代中医学の弁証法の基本の一つになりました。

 


なぜ「八綱」と言うのかというと、組み合わせとして、

「表か裏か」の2、

「寒か熱か」の2、

「虚か実か」の2

を掛け合わせると2の3乗となり、2x2x2=8パターンが得られます。

 


すなわち、全部は書かないけど、「表、寒、実」とか、「表、熱、実」・・・とかって組み合わせていくと、8通りの組み合わせが得られ、

 

それを「八綱(はっこう)」と呼び、大まかに病気を分類することが出来る訳です。

 

因みに、ここでしっかりと断っておきますが、上記は私の個人的な考えです。

 

 

中医学の教科書には、どの本にも八の要素を並列に並べて、陰陽、表裏、寒熱、虚実で八綱、という風に解説されていますが、個人的には上記の説に一票、という感じなんです。

 

(何の本で読んだか忘れたけど。。(^^;))

 

 

これは私の「八」に対する解釈にもかかわってきます。

 

 

奇経八脈の八、八法の八、八卦の八にしても、やはり総綱としての「二(陰陽)」があり、それの組み合わせや現れ方の違いのために他の「六」がある、

 

と考えた方が、個人的には納得できることが多いからです。

 

(まあ些末な話っちゃ話だけどね)

 

 


患者さんの病気のパターンが、この8パターンのうちのどこに収まるか、ということは、我々にとってとても大事です。

 


なぜなら、これによって「治療の大まかな方向性」が決定づけられるからです。

 


病気というのは、患者さんが訴える、表面的な「症状」にのみとらわれて、治療や診断そのものが右往左往していては、なかなか治っていきません。

 


大事なのは、その症状を出さしめている本質は何か、要は病の本体は何なのか、ということを常に意識して治療を進めることなんです。

 


そうしないと、治るものも治らないんです。

 

 

これを中医学では「治病求本」といい、2500年前の東洋医学のバイブルである『黄帝内経素問』陰陽応象大論(5)「・・治病必求於本.・・」とある通りです。

 

 


治療を技術論と考えると、本当に治療のうまい先生ほど、この「八綱弁証」が正確で、かつブレないんだと思います。

 


・・・ですから治療経過の中で、多少の症状の増減はあろうと、方向性が正しい訳だから、結果的には徐々に徐々に、確実に治っていく訳ですね。

 

 

ここが正確であれば、術者もフラフラすることなく、一貫性のある治療を進めることが出来るわけです。

 

まあ、ちょっとこのシリーズは難しかったかもしれないけど、とても大事な考え方なので、あえて書きました。

 

・・・ところで、清明院のHPにもこのブログにも、よく「弁証(べんしょう)」とか、「弁証論治(べんしょうろんち)」という言葉が出てきます。

 

コレ、聞き慣れませんよね?次回はそのお話。

 

 

 

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