東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「柴胡桂枝湯証」という状態 その2

2014.02.04

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前回のお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態
   参照

 

では続きです。

 

前回、柴胡桂枝湯は、「小柴胡湯+桂枝湯」である、というお話をしました。

 


・・・ということは、柴胡桂枝湯を理解するためには、まずは小柴胡湯と桂枝湯を理解せねばなりません。

 


まず、「小柴胡湯」という薬は、

・柴胡
・半夏
・生姜
・黄芩
・人参
・大棗
・甘草

という、七味の生薬で構成されています。

 


この薬は、東洋医学的には無数にある、カゼひきの病態パターンのうち、”少陽病”という概念でとらえられるパターンの代表格です。

 


ここで、「少陽病」というのはどういうものかというと、

 


「口が苦くて、咽が乾いて、めまいがして、暑がったり寒がったりし、脇腹から肋骨の辺が詰まった感じがし、食欲不振、

胸がモヤモヤして嘔吐したり、あるいは胸がモヤモヤするだけで嘔吐しなかったり、あるいは腹痛し、あるいは動悸し、

小便の出が悪く、あるいは咽の乾きがなく、微熱があったり、咳が出るもの」

という、長ったらしい、しかもややこしい定義の、カゼの1パターンです。

 


これは非常に幅が広い概念だといえます。

 


でまあ、これを治す代表選手が小柴胡湯、ってわけです。

 

・・・で、「桂枝湯」はどうかといえば、

・桂枝
・芍薬
・生姜
・大棗
・甘草

という五味で構成されております。

(因みにこのうちの生姜、大棗、甘草の三味は、小柴胡湯とカブっていますね。)

 


桂枝湯は、”太陽病”というパターンの中の、”太陽中風証”というカゼ引きの、代表的な薬といわれます。

 

ここで「太陽病」というものの定義は、

「脈が浮いて、頭やうなじが痛くて寒気がする状態」

であり、その中の「太陽中風証」というのは、上記の状態に加えて、

 

「汗がダラダラ、ジトジトと止まらないような状態」

 

のことです。

(かなりザックリ言うと、ですが。)

 


太陽病というのは、カゼを引いた、つまり、風邪(ふうじゃ)や寒邪(かんじゃ)を中心とした外邪に侵襲された場合、最初(初期)になりやすい状態です。

 


まあ、それを治す代表選手が桂枝湯、ってわけです。

「風」「火」について
「寒燥」について   参照

 

 

この「桂枝湯」という薬は、実は漢方薬の王様みたいな薬でして、かの後漢代に著された、漢方薬の聖典とも言われる『傷寒論』の一番初めに出てくる薬も桂枝湯ですし、

 

清代の温病学の聖典とも言われる『温病条辨』の一番最初に出てくる方剤も桂枝湯なのです。

 

 

このことは重く見る必要があると思います。

 

 



 

まあまとめると、少陽病と太陽病が同時に起こっているような場合に、それを治す薬が柴胡桂枝湯である、と言えます。

 


また、小柴胡湯と桂枝湯、この2つの薬の構成生薬を見ると、小柴胡湯に、桂枝と芍薬を加えたのが柴胡桂枝湯、とも言えます。

(それぞれの分量抜きに考えれば、ですよ。)

「柴胡桂枝湯証」という状態 その3   に続く。

 

 

◆参考文献

 

神戸中医学研究会 編著『中医臨床のための方剤学』医歯薬出版株式会社

神戸中医学研究会 編著『基礎中医学』燎原

 

 

 

 

 

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「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態

2014.02.03

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有名な漢方薬に、「柴胡桂枝湯」という薬があります。

 

この薬がよく効くような状態の患者さんを、鍼できれいに治せると、特にこの時期、大変に喜ばれます。

 

蓮風先生もたまに講義の中で、

「漢方薬の先生にかかるなら、この”柴胡”という薬を巧みに使える先生にかかりなさい。」

とおっしゃいます。

 

東洋医学の聖典である『傷寒論』という本には、実にたくさん”柴胡”と”桂枝”が出てきます。

 


この「柴胡桂枝湯」という薬、中身は

1.柴胡(さいこ)
2.半夏(はんげ)
3.桂枝(けいし)
4.黄芩(おうごん)
5.人参(にんじん)
6.芍薬(しゃくやく)
7.生姜(しょうきょう)
8.大棗(たいそう)
9.甘草(かんぞう)

と、実に9種類もの生薬が入っております。

 


漢方薬の先生は、こういうのを全て機械的に暗記しているのかというと、違うようです。

 


この薬は、もともと”小柴胡湯”という薬に、”桂枝湯”という薬を足したものであり、別名”小柴胡湯合桂枝湯”なんて言われたりします。

 


漢方の先生はこうやって、ある代表的な処方同士を組み合わせたり加減したりして、微妙に効き方を調整しているのです。

 

生薬一つ一つの効能も、もちろん大体把握はしていますが、方剤を自由自在に使い分けるためには、それ以上に、

「代表的な方剤名と、それが作用する範囲」

というものをよく理解しているのだと思います。

 


「柴胡桂枝湯証」という状態 その2    に続く。

 

 

 

 


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病院での漢方薬の使われ方(抑肝散) その2

2014.01.17

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前回のお話

 


病院での漢方薬の使われ方
 参照

 

今日は抑肝散の話の続きいきます。

『保嬰撮要』の条文によると、抑肝散はもともと、

「抑肝散は小児が肝の経絡の虚熱のため痙攣を起こし、あるいは発熱して歯を食いしばり、あるいはひきつけを起こして発熱悪寒し、

るいは脾の臓に悪影響を及ぼして粘液(痰涎)を嘔吐し、腹部膨満して食欲不振となり、よく眠れないという症状を治す。

処方は軟柴胡(なんさいこ)と甘草(かんぞう)が各五分、川芎(せんきゅう)が八分、当帰(とうき)と妙った白朮(びゃくじゅつ)と茯苓(ぶくりょう)と釣藤鈎(ちょうとうこう)が各一銭で、

上を水で煎じて、小児と母親の双方に服用させる。

また、これを蜂蜜で煉り、丸薬にしたものを抑青丸という。」

となっております。

(赤字部分が非常にポイントだと思います。)

 

母親にも服用させる、というのが面白いですね。

 

 

因みに『保嬰撮要』の中に抑肝散の記載は4カ所出てきます。

 

江戸時代、日本では盛んに抑肝散の加味方が創製され、和田東郭(わだとうかく 1742-1803)『蕉窓方意解』の中で抑肝散加芍薬(よくかんさんかしゃくやく)として、

喘息や打撲に応用し、本間棗軒(ほんまそうけん 1804-1872)『内科秘録』の中で抑肝散加羚羊角(よくかんさんかれいようかく)として癲癎に応用し、

 

浅田宗伯(あさだそうはく 1815-1894)は、『勿誤薬室方函口訣』の中で和田東郭の抑肝散加芍薬に黄連や羚羊角を加え、脳卒中後遺症などに応用しており、

 

現代でもよく使われる超有名な加味方である抑肝散加半夏陳皮(よくかんさんかはんげちんぴ)は、抑肝散に、湿痰を取る二陳湯を加え、

 

そこからさらに生姜を除いた処方で、抑肝散の効果+湿痰を取り除く作用を加えており、非常に重用されるのですが、

 

文献的には浅井南溟の『腹診録』に記載があるものの、なんと誰の作かはハッキリとは不明なんだそうです。。。

 

(ちなみに上記リンクから分かるように、浅井南溟の『腹診録』ではなく『浅井腹診法』ではないかと思うのですが。。。)

 


しかし、日本で作られた処方であることは間違いなく、そういうものを”本朝経験方”と言います。

 

 

ちなみに昭和漢方の巨人の一人である矢数道明先生は抑肝散加陳皮半夏を北山友松子(?-1701)の創方ではないかと推測しておられるそうです。

 

 

↑↑上記内容は

 

中田敬吾ほか「抑肝散加味方の研究」

真柳誠 抑肝散・抑肝散加陳皮半夏① 古典的解説  を参考に纏めさせていただきました。

 

・・・まあこんな感じで、抑肝散てのは、中国明代に発表されて以来、特に日本で、臨床家の間でずいぶんゴチャゴチャとこねくり回された処方なんですが(笑)、

 

要は肝陰、肝血をフォローすることで肝陽、肝気が暴れないようにするのが基本的な目的であり、現代医学的に、”認知症なら抑肝散”、という短絡的な使い方はおかしい、

 

というのが私の意見です。

 

当たり前ながら、東洋医学的には、認知症にも虚実寒熱、臓腑、病邪の別あり、だからです。

 

 

ここで、変に誤解されて突っかかられたら嫌なので付言しておきますが、僕は、

 

「ある西洋医学的な病名に対して、ある漢方処方や、ある経穴への刺鍼施灸が、やらない場合よりも優位な効果を示す、というデータを得た、であるからして、現代医学の現場において漢方鍼灸は有用性が高いのだ。」

 

という研究、論理、主張をすること自体については、おおむね賛成なんです。

 

 

しかし、そういう研究結果があるからといって、何も考えずに、現場において、西洋医学的な病名のみから漢方処方、鍼灸配穴を考えるという、

 

患者さん、東洋医学を扱う上でまったく短絡的で浅薄な態度には大反対だ、という立場なのです。

 

 

つまり臨床家としては、抑肝散とその加味方を通じて、肝陰、肝血をフォローしながら肝陽、肝気を抑制する、というやり方は、認知症その他をやるうえで、

 

臨床上非常に価値の高い方法論である、ということを学べばいいのです。

 

 

もうチョイ続く

 

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病院での漢方薬の使われ方(抑肝散)

2014.01.16

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こないだの病院見学の際、こんなシーンがありました。

 

病院見学については


明日は早起きして・・・
精神病院の患者さん       参照

 

ナースステーションのカウンターの上に、ズラーッと並べられた〇ムラの漢方薬の袋。

 


僕が、

「これは何ですか?」

と看護師さんに問うと、

「”抑肝散(よくかんさん)”です。」

とのこと。

 

・・・抑肝散とは、もともとは1556年、明の時代に中国で出版された『保嬰撮要(ほえいさつよう)』という書物に出てくる漢方薬で、

現代では主に認知症などの精神疾患によく応用されております。

 

因みに『保嬰撮要』という本は実は小児科の本であり、薛鎧(せつがい)薛己(せつき)という、明の時代の名医の親子によって書かれました。

 

20巻にも渡る超大作で、全て小児科について書かれています。

 

日本では、約100年後の1655年に中江藤樹が著した『捷径医筌(しょうけいいせん)』や、1745年に甲賀通元が著したベストセラー処方集である『古今方彙(ここんほうい)』に、

『保嬰撮要』の中の抑肝散のくだりが、ほぼそのまま転載されているそうです。

 

(ちゃんと読んでないけど(爆))

 


また、

「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」

だったり、

「抑肝散加芍薬黄連(よくかんさんかしゃくやくおうれん)」

として、抑肝散に他の生薬を加味したもの(どちらも日本人の医者が創方したものと言われています)が、現代では神経症や不眠症などの精神症状によく使われますが、

 

抑肝散は成分の中に甘草が含まれているので、よく効くからといってみだりに多用、濫用すると「偽アルドステロン症」という、重大な副作用が起こる場合があり、

 

注意が必要、ということになっております。

 

因みにこの問題(甘草含有製剤)については、このブログでも以前チラッと触れたことがあります。

勉強会&謝恩会 参照

 

 

ただ、こういった漢方の誤用から起こる諸問題に関しては、漢方薬が犯人なのではなく、訳も分からず処方した人、あるいは訳も分からず買って飲んだ人が犯人なのであり、

 

さらに言えば、そういうことが起こらないように、医学部や薬学部における東洋医学教育が徹底されていないこと、また、そういうことが起こらないように、

 

入手方法に関する厳格な法整備がなされていないことに、問題の本質があると思っています。

 

 

ん~、長くなったから次回。(笑)

 

 

 

 

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「甘草(かんぞう)」という生薬

2011.11.08

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こないだ、ニュースでやっていて、「お!」と思いましたので、書いておきます。

 

震災の津波にやられた宮城県の農地で、漢方薬の重要な生薬である「甘草(かんぞう)」の試験栽培が順調に進んでいるそうです。

 

参考サイト

 

 

生薬として利用されるのは、根っこの部分です。独特の強い甘みがあります。

 

(だから甘草ネ。(笑))

 


津波をかぶった農地は、塩害によって土壌が傷んでしまい、数年は何も生産できないのでは、と思われておりましたが、この「甘草」という生薬は大変不思議な生薬で、

 

そういった悪い環境ほど、根っこの部分の薬効成分の高いものがとれる可能性もあるそうです。

 

参考資料

 

現在、試験栽培は順調で、これがうまくいけば、まさに震災の”災い転じて福となす”で、宮城県が国内トップの甘草の生産地になるかもしれません。

 


この「甘草」という生薬は、ありとあらゆる漢方薬に入っており、生薬の王様と言っても過言ではないレベルの生薬です。

 

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、甘草湯(かんぞうとう)、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)あたりが有名です。

 


・・・これらについては、なんとなく聞いたことのある人も多いのでは?

 

ちょっと専門的になりますが、甘草は

 

味は甘、性は平、脾の臓をフォローし、肺の臓を潤し、余分な熱を清し、解毒力もある

 

という、まあ夢のような生薬なのです。

 

僕も過去に、「甘草湯」で、飲んだ瞬間、劇的にノド痛がとれて、驚いた思い出があります。(苦笑)

 

・・・しかし、ハッキリ言って、こういう有名な生薬、漢方薬というのは、僕のような漢方薬の専門家でない者から見ても、東洋医学をある程度知っている人間から見たら、

 

大変いい加減に扱われている現状があると思います。

 

 

コレは真剣に、嘆かわしいことです。

 

病名や症状のみ聞いて、生半可な知識で漢方薬を処方する、あるいは患者さん自身が勝手に薬局で買い求めて服用する、結果的に治らない、あるいは悪化する、

 

そうすると漢方薬に対する評価は下がる、ひいては東洋医学に対する評価も下がる・・・。

 

ひいては鍼灸に対する評価も下がる・・・。

 

病名漢方、症状漢方とよく揶揄される、よくない流れがこのまま加速すると、日本の東洋医学はダメになってしまう可能性もあります。

(・・・まあ、ならないでしょうけどネ。分かってる患者さんはちゃんと分かってますから。(笑))

 

また、甘草は漢方薬以外にも、食用(調味料やお菓子やお酒)や化粧品としても使われる、大変重宝する植物です。

 


現在、国内の甘草に関しては、全量を中国からの輸入に頼っているそうですが、コレがうまくいけば、輸入に頼らずに、

必要量を国内生産でまかなえるようになるかもしれません。

 


そうなったら、素晴らしいですね。

 

復興+東洋医学の普及+新たな資源です。

 

マイナスをプラスに転じるの、大賛成。

 

 

 

不幸を幸に転じるの、大賛成。

 

 

 

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妊娠中は薬が飲めない!?

2010.01.06

これはですねー、今回正月に地元に帰った時、なんとめでたいことに、帰ったその日に友人の奥さんの妊娠が発覚しまして、その奥さんから聞かれた質問です。

「妊娠中ってつわりとか、体調が色々と変化するらしいけど、もし具合悪くても薬飲んじゃいけないんでしょ!?・・・ということはつらくてもただただ耐えるしかないワケ??」

・・・という質問でした。

 

 

結論から言うと、

「妊娠中の辛い諸症状を和らげる方法はいくらでもあります。鍼灸しかり漢方薬しかり。なのでご安心を。ただ、ツボ療法も西洋薬も漢方薬も、

 

服薬についてはよく専門家の話を聞いて、慎重にしないとダメですね。」

となります。

 


現代西洋医学の産婦人科領域では、胎児への影響を避けるため、妊娠中は極力服薬を避ける方向で考えることが多いようです。

薬の影響で新生児に奇形や先天異常を起こすケースが稀にあるからです。

 


それでも、あまりにも妊娠中の症状がひどい場合は、様子を見ながら安全な(要は新生児に異常が起こったという報告のない)薬を出すこともあるようです。

このときによく、東洋医学をほとんど勉強したことのない医師が、安易に症状のみを頼りに、適当な漢方薬を処方したりしているという、

 

残念な現実もあったりします。(苦笑)

(例えばよく、妊娠中に風邪ひいて、ひき始めには葛根湯ということで、病院でもらって、飲んでみたけど全然風邪が治らなかった、なんて話を患者さんから聞くことがあります。)

まあ、漢方薬で奇形が起こったとか、先天異常が起こったとかっていう報告はないらしいんですが、慎重に服用した方がいいのは間違いないでしょう。

(特に妊娠初期は。)

 


東洋医学には「安胎(あんたい)」という言葉があります。

 


要は胎児を安らかに育てる方法、という意味です。

 


ひとつ例を挙げると、江戸時代から近代まで、日本でよく使われた有名な安胎の薬で、『金匱要略』に出てくる「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」という有名な漢方薬があります。

(個人的には、現代日本人女性の「安胎」を狙おうと思ったら、上記の薬ではちょっとどうなんだろうな・・・と思う面もないではないんですが、

一応、江戸時代なんかは盛んに、妊娠中にこれら”安胎薬”を服用する、という行為が当たり前のように行われていたんだろうと思います。)

 


ちなみに、僕であれば、妊娠中の諸症状に関しては全て鍼灸と養生指導で対応します。

 


どうしても患者さんの方で、漢方薬を使いたければ、専門家の先生を紹介するようにしています。

 


妊娠中のご婦人に対して、東洋医学が出来うるサポート力は半端じゃないと思います。

 


ホントに、知らなきゃ損するレベルだと思いますね。


(知らない人がホントに多くて困ります(+_+)・・・頑張って広めます!)

 


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