東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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日本東方医学会、医鍼薬地域連携研究会(DAPA)に参加してきました!!

2021.05.14

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清明院では現在、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

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先日、5.10の夜20時から、日本東方医学会の分科会の一つともいえるDAPA(Doctors, acupuncturists, pharmacists’ association 医鍼薬地域連携研究会)に参加してきました!!

 

(20時から21時までの短時間のオンライン講座です。)

 

 

この研究会では、医師と鍼灸師を中心に、その他薬剤師などの多職種間での、地域医療における連携の在り方を考える、というのがテーマであり、

 

必ず実際の症例を通じてそれを行う、というのがこの会のポイントだろうと思います。

 

 

今回の症例は逆子(39週)関節リウマチ

 

 

どちらも鍼灸院ではよく診る疾患で、しかも西洋医学とコラボすることになる可能性が高いものでしょう。

 

 

逆子に関しては、よく足の小指にある「至陰という経穴にお灸」をするなんていうのが、いわゆる「特効穴的治療」みたいな感じで伝わっております。

 

 

DSC_0518

 

↑↑赤いシール貼ってあるとこね。足の小指の先。

 

 

因みに、清明院にはしょっちゅう逆子の患者さんが見えますが、私は至陰の灸は滅多にやりません。(^^;

 

 

もともとは「右の」至陰で足太陽膀胱経、足少陰腎経から、結果的に命門の陽気を高める、というのが使用目標であり、メディカルユーコン『経穴解説 増補改訂新装版』では、

 

至陰で効果が出ないものは、腰の命門穴を使うという話が紹介されています。

 

 

DSC_0519

 

↑↑命門穴はここね。なんか効きそうでしょ。(^^)

 

 

また北辰会では以前から、逆子の場合に打鍼でやる手法を、蓮風先生が提案して下さっています。

 

(ここでは詳しくは延べませんが)

 

 

逆子の妊婦さんを診た場合に、腎陽、命門火の不足があれば至陰への灸法を使う可能性が出てきますが、臨床的にはそこまでのものはあまり見かけない、という印象がありますし、

 

現代では画像診断も進歩していますから、物理的に胎児に臍帯が巻き付いているパターンや、臍帯が極端に短い場合、前置胎盤など、母体側の器質的異常にも注意を払わないといけないと思います。

 

 

いずれにせよ、治療は正確な弁証に基づいてなされるべきものと思います。

 

 

因みに因みに、至陰への灸が逆子に効く、という話の正確な出典については定かでないですが、近代文藝社『鍼灸経穴名の解釈と意義』によれば、

 

中国宋代、王執中による『鍼灸資生経』(1220)や中国明代、龔廷賢の『寿世保元』(1615)に難産に至陰を使った話が出てくるようです。

 

 

『中国針灸穴位通鑑』でさらに調べますと、上記よりもさらに少し前の時代の『太平聖恵方』(992)には、すでに同じ話の記載があったようです。

 

 

また、もともとの至陰穴の穴位効能の最古の出典ともいえる『甲乙経』『明堂経』では、瘧(ぎゃく:マラリア)のような症状(寒熱往来)と、

 

頭部の症状が主であるということも、個人的には非常に重要だと思います。

 

 

さらに、原典としての『黄帝内経』『難経』における「井穴」の意味も鑑みないといけないでしょう。

 

 

もともと存在した、それらの考え方を応用して、10世紀ごろまでには、難産や胎位不正に応用的に使われるようになったのが、最初であろうと思われるからです。

 

(そもそも、逆子という概念自体、分かってきたのは18世紀後半です。しかも世界初の記述は日本の賀川玄悦(1700-1777)『子玄子産論』であります☆)

 

 

また、1952年の『日本東洋医学会誌』において、森道伯先生の弟子で産婦人科医、東洋鍼灸専門学校の校長も務めた石野信安先生が逆子の治療に関して発表したのが、日本では有名ですが、

 

石野先生は三陰交という経穴を推奨しており、その著書『女性の一生と漢方』の中で、「最近中国では至陰に灸をして効果があったという報告がある」と書いていますので、

 

「逆子に至陰の灸」を復活させたのは近代の中国なのかな、という感じがします。

 

(どなたか詳しい方、ご教示下さい。<(_ _)>)

 

 

・・・とまあこのように、特効穴というのは、なぜそこが特効穴と言われているかをよく考えて使わないと、臨床で効果を本当の意味で引き出すことは難しいと、常々思っています。

 

 

病理を分析した上で狙ってやった、ということでないと、たまたま効いたとしても、それはマグレということになってしまう。

 

 

逆子に関しては、以前このブログに何度か書きました。

 

本ブログ「逆子」を含む記事

スタッフブログ「逆子」を含む記事   参照

 

 

また今回の症例検討では、逆子に関する鍼灸治療のEBMのお話も出ました。

 

「日本医事新報社」記事 参照

 

 

まあ、産婦人科の先生の中には、「逆子の鍼灸治療は無意味だ」「ほとんどのものは自然に改善する」という主張もあるようですが、一方で、上記のような仕事があることも事実です。

 

 

こうしたことを踏まえて、安全安心で、ポジティブな気持ちで運用したいものですな。

 

 

関節リウマチについても、東洋医学では古くから「痹証」という概念でとらえ、その病態や治療法を考えてきました。

 

スタッフブログ「痹証」

院長ブログ「リウマチを含む記事」   参照

 

 

また、後ほど紹介しますが、4月から清明院に、膠原病を専門とする若い医師が研修に見えているのですが、西洋医学の方でも、治療に難渋する症例は少なくないようです。

 

 

まあ、私の経験上、逆子にもリウマチにも、鍼灸は非常に有効だと思いますので、積極的に活用するべきだと思いますね。

 

 

この会も徐々に受講者が増えてきて、発言も活発に行われ始めました。

 

 

今後、さらに盛り上げる予感を感じさせています。(^^)

 

 

 

次回は6.14(月)の夜20時から、お申し込みやお問い合わせはDAPAのFBページからどうぞ!!(受講費安いです!!)

 

 

 

 

 

 

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患者さんの声(60代女性 関節リウマチ、シェーグレン症候群)

2016.04.28

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

 

 

60代 女性 

 

【症状】関節リウマチによる手足の痛み、シェーグレン症候群による乾燥症状

 

【既往歴】子宮内膜症、胆石、自律神経失調症

 

 

 

十年ほど前に患ったリウマチの痛みが、昨年末からまた出てきてしまいました。

 

治癒したと思っていたのでショックでした。

検査結果は、やはりリウマチの値が出ており、シェーグレン症候群も合併していました。

 

幸い、検査値はどちらも軽度でしたが、手足の痛みをベースに日替わりで身体の様々な箇所が痛み、辛い状態でした。

 

処方してもらった抗炎症鎮痛剤があまり体に合わず、免疫抑制剤を服用することにも不安がありました。

 

今まで働き続けてきてくれた体の何処にも弊害を及ぼすことなく、対症療法ではなく、体全体が元気になりたいとの思いが強く、

 

治療方法を色々探していた時に、友人が鍼治療を勧めてくれました。

 

鍼といえば、肩こりや腰痛治療のイメージだったのですが、リウマチも治療して下さるとの事でお世話になることにしました。

 

治療開始当初は痛みが増したように感じたり(好転反応)、日によって痛む場所が変わるのでモグラ叩き状態でした。

 

正直な所、鍼一本刺すだけで本当に効果があるのかなあと思ったこともありましたが、痛みはあっても体が軽くなってきたり、

 

食欲も増し、口内の渇きが気にならなくなってきたりと、

 

 

治療を重ねる毎に心身共に楽になっていきました。

 

 

治療して頂いて二カ月経った現在、日替わりの痛みはなくなり、手足の痛みも軽減していて、とても有難く、嬉しく思っています。

 

竹下先生には食べ物をはじめ、色々な養生を教えて頂き、質問にも丁寧に答えて下さって感謝しています。

 

痛みが完全に無くなることを願いつつ、治療をして頂きながら養生に心がけ、「大丈夫!」と明るい気持ちで過ごさせてもらいたいと思っています。

 

これからも宜しくお願い致します。

 

 

【清明院からのコメント】


本症例は、初診がH28年の2月、と
ある鍼灸院さんからの紹介でした。

関節リウマチやシェーグレン症候群というのも、清明院では意外と多く診る疾患です。

 

関節リウマチ YAHOOヘルスケア

シェーグレン症候群について 難病情報センター

 

西洋医学的には痛み止めやステロイドを使って、効果薄だと、免疫抑制剤を使ったりしてコントロールするしかなく、

 

いずれにしても対症療法的であり、たとえうまく症状がコントロールできていたとしても、患者さんとしては非常に先行きが不安な疾患でもあります。

 

こういうものに、東洋医学が力を発揮します。

 

東洋医学的な考え方に基づく、「根本的な体質改善」が見込める可能性がある、ということです。

 

西洋医学的な数値がどうであれ、リウマチの関節炎や、シェーグレンの乾燥症状が起こる状況、外的環境にさらされても、

 

それが起こらない体質に改善される場合がある、ということです。

 

本症例の患者さんは、初診の10年前にもリウマチの痛みを発症したことがあり、今回、10年ぶりに再発してしまったこと、

 

病院から出された薬があまり効かなかったことに、非常に不安感を覚えておりました。

 

また、10年前に発症した時は漢方薬で治したそうで、もともと東洋医学に理解のある患者さんでした。

 

このように、どんな病気であれ、東洋医学の考え方に肯定的な患者さんは、治療がうまくいきやすい傾向があると思います。

 

初診時、「痹証(肝鬱痹≒著痺:脾湿肝鬱)」と証を立て、治療を開始すると、初診治療後から非常に手応えのある変化を見せました。

 

多少、治療後に瞑眩が出たり、症状が右往左往することはありましたが、5診目には症状が緩解し始め、そのままブレずに、

 

冷静に有効打を与え続け、2か月後、20診目には関節炎の消退をみました。

 

「メンケン」って何ですか? 参照

 

今後も、外部環境がいかに変化しても、リウマチやシェーグレンの症状が出ないような体質になるよう、治療を進めさせていただこうと思います。

 

また、本症例で興味深いのは、リウマチによる関節炎を主な標的として治療を進めていたのですが、シェーグレン症候群による渇き症状も、

 

同時に改善していることは、注目に値すると思います。

 

東洋医学は、全身のバランスを整えることによって、その患者さんの「治る力」を最大化しようとする治療です。

 

化学物質による強引な対症療法ではありません。

 

ですので、こういう、嬉しい副産物が付いてくることはよくあります。

 

アレルギーや自己免疫疾患など、西洋医学が比較的苦手とするような疾患に、伝統鍼灸、試してみては如何でしょうか。

 

試す価値「大」だと思います。

 

 

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腎着(じんちゃく)? その2

2014.01.23

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前回のお話


腎着(じんちゃく)? 参照

 

せっかく触れたんで、もうちょっと掘り下げときます。

 

この”腎着証”、東洋学術出版社『中医弁証学』によると、

1、疲れて汗をかいている時に外寒を感受した場合

2、衣服が雨に濡れたり、湿地に居たりして水湿邪が侵襲した場合

3、腎経が虚冷で、なおかつ風湿の邪気を感受した場合

という3パターンで発症するそうです。

(まあ要は、これらの原因で、腰が冷えて体が重くなるのです。)

 

「痹証」と非常に似ていますが、痹証の場合は関節部を中心とした痛みであり、「腎着証」の場合は腰部や背骨の際を中心とした痛みなんだそうです。

痹証についてはスタッフブログ 痹証(その14) 参照

 

もともとこの病名は『金匱要略』という、漢方の大古典に出てきます。

『金匱要略』についてはこちら参照(wiki)↓↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%8C%B1%E8%A6%81%E7%95%A5

 

『金匱要略』には、

「・・・身体重く、腰中冷え、水中に座っているが如く、浮腫みがあるが、咽喉の渇きはない。小便がよく出て、食欲は普通のものを言う。・・・これには、甘姜苓朮湯がよく効くよん!」

・・・と出てきます。

 


昭和の漢方医学の大家である大塚敬節先生は、この苓姜朮甘湯を使って、坐骨神経痛の頑固なやつを治したとか、田畑隆一郎先生はきつい腰痛と冷えを治したとか、

 

近現代の色々な先生も臨床で応用されているようです。

 

さて、じゃあ我々鍼灸家はこの”腎着証”を前に、どうしたらいいのか。

 

続く

 

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「痹」から「痿」へ。。。

2013.05.23

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東洋医学における、重要な病態認識で、「痹証(ひしょう)」という考え方(カテゴリー)があります。

これが、なんと鍼灸学校の教科書でも、「痺証」という、間違った漢字で記載されていることがある、という話は、こないだ書きました。

「痹」「痺」は違うのです。(苦笑)

「痹(ひ)」ってやつ 参照

「痹証」は、2500年前、中国で成立したとされる、東洋医学のバイブルである『黄帝内経(こうていだいけい)』という書物の中でも、

すでに認識されており、今現在の日本でも、我々はこの考え方で治療を行い、成果を上げております。

(永久不変の真理を説いているワケですよ。スゴイネ~)

これについては、以前スタッフブログに副院長がまとめてくれました。

痹証(その19) 参照

ところで、東洋医学の教科書をみますと、この「痹証」の定義は、

”様々な原因から、風、寒、湿、熱の邪気が経絡に侵入し、結果的に手足や関節で気血の循環障害が起こったモノ”

とされております。

・・・で、たとえ邪気の種類が「風・寒・湿」であっても、これがなかなか治らなかったり、気血の循環障害がきついと、けっきょく気の鬱滞は熱化して、

”熱痹(ねつひ)”
になる場合がある、とされております。

ではそれが、さらに進むと・・・?

今度は「痿証(いしょう)」という病態になる場合があります。

「痿証」というのは、筋肉や関節が萎えて、動かせなくなってしまったものを言います。

「痹証」では、痛みが中心になりますが、「痿証」では、運動障害が中心になります。

こうなると、たとえ局所的であっても、全身的であればなおさらですが、なかなか治りにくいです。

カン違いして欲しくないのは、こうなったとしても、治らないとは言いません。

しかし、そういう状況になる前に、早めに治療することが重要なのです。

先ほど言う『黄帝内経』には、

『風論(ふうろん)』
 ↓↓
『痹論(ひろん)』
 ↓↓
『痿論(いろん)』
 ↓↓
『厥論(けつろん)』

という4篇が、連続して記述されております。

 

東洋医学をやっているのであれば必読でしょう。

それぞれの病態の違い、連続性、治療法の違い、たいへん重要です。

いずれにせよ、早い段階で、キチンと分かっておられる先生にかかれば、その後起こりうる、ものすごい不幸を回避できるということです。

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「痹(ひ)」ってやつ

2013.04.28

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来週、東洋鍼灸専門学校で「頚肩腕痛(けいけんわんつう)」について喋ってこようと思います。

(苦笑・・・真面目にやってるでしょ☆)

東洋医学では、肩こりだとか、腰痛だとか、膝痛なんかの、よくある整形外科的な疾患、いわゆる運動器疾患というやつをどう考えるか。

北辰会ではこれ、大きく分けて4パターンの考え方があるのですが、その中でも重要なのが「痹証(ひしょう)」という考え方です。

これについては、以前副院長がまとめてくれました。

スタッフブログ 痺証(その19) 参照

ちなみに、細かいこと言うと、「痹証」を語る場合に”痺”という漢字を使うのは、本来誤りです。

「痺」はもともとは”うずらのメス”という意味で、全然この場合の意味と違います。

やまいだれの中の「卑」についても、”いやしい”という意味ですから、全然当たらない。

正しくは「痹」と書いて”しびれる”という意味の漢字です。

黄帝内経をはじめ、あらゆる古典にはこっち(痹)の文字で出てきます。

これ実は、鍼灸学校の「東洋医学臨床論」の教科書ですら間違っていますし、PCの東洋医学辞書なんかでも普通に変換すると「痺」の方の漢字が出てきます。

本来は、現代医学でも「麻痺」という時は「麻痹」と書くのが正しいのですが。。。

こうやって、情報というのは間違って伝わっていくのです。

テーゼそのものを疑う必要があるのです。

(細かすぎる指摘かもしれないが。)

・・・ま、この「痹証」ってのは様々な原因で、

筋肉や関節の気血の巡りが悪くなる
   ↓
そこに色々な種類の邪気が入り込む
   ↓
痛みやしびれや麻痹が発生!

ってやつです。

で、それが起こった部位だとか、入り込んだ邪気によって、細かく分類し、治療します。

問題は、(当たり前だけど)ただ分類しただけでは治らない、ということです。

患者さんの症状を、様々な診断法を使って、東洋医学的にキチッと分類する、これは重要です。

しかし、分けただけで満足してちゃダメ。

それをどう治すか。

ここがとっても大事です。

特に痹証は。

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